2017/03/29 のログ
ご案内:「タナール砦」にゼロさんが現れました。
■ゼロ > 現在は人族が優勢であり、人族の陣地となっているタナール砦。
傭兵達や、兵士達が砦の修復、警備状況の確認、戦力の把握駐屯の準備をしている。
その中に、白い仮面の少年は混じっていた。
訓練を続け、座学をこなしているものの。未だに配置の通達がなく、急襲された砦の奪還に駆り出され、やって来ていた。
砦の奪還は成功し、その中で物資の運搬など、重労働を少年は黙々とこなす。
指示されたわけではないが、自分の腕力であれば十分に役に立てるし。
部隊の統率という点で言えば、邪魔にならないようにするのがいいだろう。
それに、必要であれば呼ばれるだろうと、考えて。
食料の大量に詰め込まれた樽を担いで、厨房へと運んでいく。
ご案内:「タナール砦」にクラリッサさんが現れました。
■クラリッサ > 久々にタナール砦まで散歩しようと砦前までやってきたはいいが。
「あら、しばらく見ない間に人間側に占領されているじゃないですか」
緩衝地帯なのでそれは別に構わないのだが
いつまでも居座られると近所に住んでいる立場上定期的に帰ってもらわないと困る。
そう思い砦も前までやってきて大きく息を吸って
「すみませ~ん、そろそろ砦から退去していただけないでしょうか~私近くに住んでいる魔王なんですけど~」
まるでご近所トラブルであるかのような対応で退去を迫った。
■ゼロ > 無言で少年は働く。
こういう時、仮面は便利だなと思うのだ、どんな表情もその白いニセの顔の下に隠されてしまうのだから。
文句も不満もないが、楽しさもない、ただただ、光のない茫洋とした表情を隠すのにも便利である。
今、傭兵たちは、兵士たちは楽しそうに酒を飲み、この砦を解放したことを、喜び、祝いあっているのだから。
そういう所に、水を差したくはない。
ちょっとばかり、ほんのちょっとばかり、いやきっとかなり。
酒を飲んで酔うことのできる彼らが羨ましくも思える。
見ていると、楽しそうだなぁ、と思えてしまい。
自分でも、理解していないかもしれない、そのせいで、芒洋とした表情となってしまうことに。
―――なにか声が聞こえた。
―――退去しろとか、聞こえた気もする。
―――――魔王が現れた。
コマンド?
たたかう
→しらべる
まもる
にげる
どうぐ
とりあえず、騒然としているようなので、状況を確認するために、食料の樽を担いだまま。
仮面の少年はとことこと、タナール砦の玄関口に現れた
■クラリッサ > 慌てている。
毎回同じような反応だがまあしょうがないだろう
ニコニコとしながら出方を伺っていると仮面をかぶった少年兵士が目についた。
少々珍妙な格好をしているが責任者ではないだろう。
さすがに若すぎる。
「あの~そこの仮面のお兄さん、責任者の方はいらっしゃらないのでしょうか~できれば話がわかる方がいいんですけど~」
仮面の少年に呼びかける。
「さっさと帰るか戦うかぐらいのお返事でもいいですので
こちらとしては平和的に帰ってくれた方が楽なのですが」
■ゼロ > まあ、慌てもしよう。
楽しげに酒を飲んでいたところに、ひょろりと魔王が現れるのだから。
傭兵たちは上に下に、三々五々武器を持ってきてるけれど、戦力になるだろうか。
酔いの浅いのはともかく、深いのもいるし、いわゆる一つの大ピンチというものであろうか。
そんな時に、自分に声をかけられた。
まあ、仮面をかぶったという枕詞は自分以外にはいない。
食物の樽を、丁寧に地面に置いて、一歩前に出る。
「すみませんが、僕は責任者とお話できるほどの立場ではありません。
そも、今は、奪還直後の復興中。
責任者が来るとしても、復興がもうちょっと進んで住みやすくなってからかと思われます。」
魔王と言われてもピンとは来ない。
どう見ても綺麗なお姉さんに見える、けど。
それと同時にやばそうな雰囲気が、ひしひしと感じられる。
これが本当の魔族なのか、全身に冷や汗が走るのを感じる。
「こちらとしても、そちらが、平和的に帰っていただけるととても嬉しいと思いますが。
こちらから帰るという返答はできかねます。
なので……。」
ぐ、と拳を握り締める。
大きく深呼吸し、息を吐き出す。
体を震わせ、平静を作り上げ、一歩前に。
「若輩の上、未熟者の身ではありますが。
僕でよければ、お相手いたします。」
相手に向かい半身で拳を構え、交戦の意を向ける。
■クラリッサ > 若いなあ
素直にそう思う、魔王相手に1対1を申し込む兵士なんて久しぶりに見た
「あら、それではしょうがないですね」
責任者不在なら一番偉い人でも構わないのだが思いがけず言い暇つぶしの相手が見つかった。
相手に合わせてあえて素手、正直素手戦闘なんて何十年ぶりか。
「私個人としては魔王としては弱い方なんですけど…ご遠慮は要りませんよ」
拳を構える。
が、明らかに素人のそれだった。
■ゼロ > 知らぬということは、罪である。
魔王というものの存在を、魔族という存在の底のしれなさを。
彼は、常識も知らず、戦いしか知らなず、座学はあっても、経験が足らぬ。
魔王という存在を正確に把握しきれてはいなかった。
「僕の名は、ゼロ。
いざ、参ります。」
素人のそれの相手に対し。
少年は地面を踏み込み、体重を移動し、加速する。
全身の筋肉をバネのように収縮させて、骨を支えに肉を震わせ、滑るように、跳ぶように、間合いを詰める。
その動きは、およそ人間の限界に近いであろう、が、身体能力の話であり、技はまだ、達人のそれには届かぬ。
まだ、武闘家としては幼いとも言える技は、加速と、己の体重と、鎧の重さを持っての一撃。
拳を引き、螺子のように背筋を回し、貫くように、彼女の顔面に向けて、拳を放つ。