2016/10/11 のログ
ご案内:「タナール砦」にジャークさんが現れました。
ジャーク > ここ、魔族と人間の境界線たるタナール砦は、現在は人間側がかなり優勢と言う事になっていた。
たまたま付近で退屈をしていたジャークには、面白い一報であった。
兵を集めて、人間側の勝利にあやかって、やられた魔族狩り、及びそのおこぼれを拾ってみようと言う事である。
それからとっつかまえて鎖につないでペットにしたり、拷問して情報を得て、売りつけたり…。
捕らぬ狸の皮算用、ジャークの頭の中では早くも、
単純でオイシイ、そんな夢みたいな話が広がっていたのであった。

「うむ…良い具合だな。」

人間側の入り口は、といえば、もう大分侵攻が進んだ証拠なのか、がらんとしていて、
その悪人顔の役人と、それに伴う護衛の兵以外に誰も居ない。
砦の入り組んだ地面を進んで、

「む、この中に誰か隠れてたりとかしないか?探してくれたまえ。

…ん?ああ、壊しても構わんさ。」

バリケードと施錠に守られている砦の何らかの部屋、の様なもの。
それを塞ぐ錆びきって立て付けの悪い扉。
衛兵に命じて叩き割らせ初めて、壊れたらその中の捜索を試みるだろうか。

ご案内:「タナール砦」にミラさんが現れました。
ミラ > 「貴方たち、そこで何をしているの……!」

騎士団から授かった臨時の任務、タナール砦の様子を視察してくるという簡単なものだが、彼女にとっては少々気が重い任務だった。
というのも、淫魔の呪いを身に受けている彼女は、ある波長の魔力で簡単に無力化されてしまう。
魔族との戦争地帯ともなれば、その魔力にあてられる可能性も大きい。
それゆえ、あまり深入りはせず、視察を行うだけの予定が、いざ現地へ足を運んでみれば王国の兵の装いではない一団の姿が。
あまりにも悪党オーラが強く、思わず腰に下げた剣の柄に手を添えながら、一団を睨みつけながら声をあげ。

「ここは現在戦争状態にある地域です、一般人はただちに立ち去ってください!」

と、大人しく立ち去ってくれればそれで良いと、警告として一団に声をかけ。)

ジャーク > ドンガラガッシャン―――。
砦の建造物の入り口を見事に叩き割った所で、
ジャーク一同の後方から女の声がかかった。
同じく、剣を構えるジャークの衛兵たち。その数は、少なく見ても20はいる。
取り囲まれて護衛されている男の衣服は、一目で正規の王国兵ではないと分かる、
しかしながらどうみても一般人ではない、華美で豪華な服装だ。

「……んぅ?…ほお、随分良い女だな。」

振り向くジャーク。見るからに悪人とでも言う様な顔つきで、くへへと笑う。
身に付けた鎧をじろじろと無遠慮に見回しながら、舌なめずり。

『ひかえおろう!この方を誰だと…!』
「いや、レイモンド君、良いんだ……まだ。
少し、気が変わったよ。魔族狩りは、やめようか?」

見たところ、たった一人でこの集団に声を掛けてきた様だ。
レイモンドと呼ばれた一際大柄な衛兵の男を片手で制すれば、
穏やかに、しかし一層悪人らしく小さくじめっと笑って。

「質問に答える……その前に、立ち去らなければどうするのか、
それと、キミが一体何者なのか、教えてもらわねばならんな。」

衛兵の中からは出てこないまま、立ち去るでもなく、ひねくれ切った言葉が返っていく。

ミラ > 「その服装、貴族の主人とお見受けいたします。私は王国騎士団、巡察官のミラと申します」

正確に数えたわけではないが、傭兵と見える一団の数はおおよそ20程度。そして、豪華な服装の男が1人。
確かに相手の傭兵の数は多いものの、もともと戦いを挑んでいるわけでもない。怯む様子も無く、此方へ返事をする男に、丁寧に貴族式の礼をしてから名を名乗り。

「この一帯は魔族も現れる危険な場所です、興味本位での探索はお止めください。どうしても止めないと仰るのでしたら、少々手荒な方法になりますが引き返していただきます」

傭兵達の雇い主であろう男は、どう見ても戦いをするような装いではない。
護衛の傭兵達を無力化すれば、嫌でも引き返さざるをえないだろう。
数は多いといっても、傭兵相手に遅れをとるような自分ではない。
剣の柄をしっかりと握り、指示に従わないなら強制的に引き返させるという意志を示して。

ジャーク > 「ああ、察しが良くて、助かるね。その通りだ。ミラ、というのだな。覚えておこう。
私はジャーク。上級役員だ。クク…楽にしてくれても構わんが。」

別に堅苦しくなくても良いと、それはそれはリラックスした様子で語りかける。
相変わらず微妙に緊張している衛兵たち。
ただ、この数に怖じないのも中々のものであるが。
上級役員である…この意味が分かるな?と言いたげに片眉を吊り上げてニヤリ。

「……ふむ。いや、しかしねキミぃ。私はそもそも、その魔族を狩りに来たわけだ。ペットにするためにな。」

腕組みをして、何だか悩んでます感アリアリな風を演出する表情を作る。演技くさいかもしれない。

「折角今、砦は人間側に傾いているのだから、邪魔をされては、困る。
私はどうしても止めないが…そうだな、代わりにキミを持ち帰るのもいいかもしれん。」

この際、人間でも魔族でも、良かったのだ。目の前に躍り出た女の見た目は、
見た目麗しいと言って充分すぎる。無駄のない、しかしいいところに付いた肉付きに、
兵と言うには痛まず綺麗な肌、それから、気の強そうに吊る赤い眼差しは、
服の上からでもジャーク一同を魅了するのだ。

ともあれ、この時ジャーク一同は全く、その少女の実力等知る由もなかった。
捕らぬ狸の皮算用、彼等は、ミラを捕えてその後どうするか、それで頭の中夢いっぱいであった。

ミラ > 「上級、役員……」

目の前の男の肩書きに、思わず彼女の表情にも曇りが表れる。
簡単に言ってしまえばお偉いさんの最たる役職だ、一介の騎士どころか騎士団長ですら不満を買うことは避けたい相手。
しかし、正義感の強い真面目な性格故か、それで引き下がることも媚を売ることもなく、一団へと歩みを進め。

「上級役員の方ならば尚更です、お引取りください、ここは危険です」

一同のいやらしい視線を気にする様子も無く、スカートと髪を揺らしながら凛とした態度で歩み寄る。
ただ、代わりに彼女自身をと言われれば流石に嫌悪感を抱いたようで表情が怒りに強張り。

「しかたありません、それでは護衛の方達を無力化して、自主的に、引き返していただきます……!」

一団までの距離、数メートルほどまで迫ったところで、一気に剣を抜き、距離を詰める。
とはいっても、傭兵相手だとしても斬るつもりは無い、剣はあくまでも防御用。
まず一人、比較的軽装な傭兵の鳩尾に鋭く拳を放ち、意識を失わせる。
単純な剣技では彼女の力量は秀でているものの、とある、主に幻術系の魔術を使う者がいれば、彼女の『体質』で一気に決着がついてしまうだろう……。

ジャーク > 「そうだ、それと王城で大臣もしている、知らなかったのなら、覚えておくと良い。」

ついでにそこそこ名の知れた奴隷商でもあるのだが、それは別に言わなくてもいいだろう。
ともあれ、巡査であれ、査察であれ、何かの団長であったとして…権力では、敵わない相手である、と言う事を思い知らせようと言う訳だ。
言葉を復唱する少女を、満足そうに眺めるジャーク。
そして、言いたかった事を言ってくれてスッキリしているレイモンド。

ところが、残念な事に彼女はそれでは引き下がらない。それどころか…。

「その危険を顧みず、こうしてここまで兵を連れてやってきたのだ……

クク…釣れんな、そしてどうやら、分からん様だな。致し方あるまい。」

セクハラの言葉も、ひねくれた言葉も、何だか通じている様子がないのは、
ミラの真っ直ぐな強い正義感のせいだろう。
対するジャークはうねり曲がった悪である。相いれない。

「……ふ、む。」

峰内とばかり、一瞬にて打ち据えられた衛兵の一人。
ばたりと一人が倒れ込めば、全員が反撃の態勢に。
速い動きで、流れるような髪と、そこから繰り出される剣撃は、綺麗な物であった。
顔を顰めるやら眺めるやらで忙しいジャーク。

「いいのかね、この私に喧嘩を吹っかけたのだ…どうなるか、分かるだろうな?
ああ、レイモンド君……やってしまってくれ、折角の上玉だ、傷つけずに、頼むぞ?」
『ハイ、わかりました~。』

彼女の弱点を知っている者は誰一人としていなかった。
しかしながら、どういった偶然か、ジャークの連れた衛兵の統率の様な男、レイモンドが用いたのは奇しくも幻術…
催眠の類の混乱の魔術であった。黄色く渦巻く混乱の魔力が、少女の足元から吹き出し、眠りへと誘おうとする―――
のだが、その前に、眠り以前に一悶着、あるかもしれない。

ミラ > 「承知しました、大臣の身に大事があってはなりません。騎士団には重役の方々の警備を強化するよう具申させていただきます……!」

自慢げに自らが大臣であることを誇っている様子の男の言葉に、まるでとんちのように警備を増やして自由がきかないように提案するとまで言い放つ。
そして、比較的小柄な傭兵を5人程気絶させた頃だろうか、足元に感じる不穏な魔力。
魔力のエネルギーが風となって彼女のスカートをまくり上げた。

(これは……幻術ッ!?マズッ……)

「―――――――ッ!?!?」

普通ならば、幻術で眠りに誘われるはずが、彼女はその体質のせいで全く異なる効化を受けてしまい。
一瞬、絶望に染まった表情を浮かべたかと思えば、次の瞬間には体が折れてしまうのではないかと思う程に体を仰け反らせ、その股から、まるで水風船を割ったかのように体液を撒き散らす。

「あッ……かッ、はッ……」

魔力による、強制的な突然の絶頂。
まるで頭の中でも何かが爆発したように、目も虚ろになってしまい。
その場に崩れ落ちてしまい。

ジャーク > 「……フン。随分と手こずらせてくれたな、この女。」

少女が20余りの衛兵を殴り合いをして、5名を負傷、気絶させたと言う事。
ジャークは中々不機嫌であった。しかし…

「だが、クク…何だか様子がおかしかったが、まぁいい。キミたち、
この女、ミラを私邸に運んでくれたまえ。充分に、拘束して捕まえておいてくれ。

あ。そうそう、モチロンだが…運ぶ者は、運んでいる間、好きに触って構わんぞ!
さぁ、早い者勝ちだァ!急ぎたまえっ。」

倒れた衛兵にも構わず、我先にと衛兵が少女に群がる。
何だか股の間が滑っている、とか、中々良い肌触りだ、などと沸き立つ軍勢が、
崩れ落ちて膝を付いた、女騎士の身体を無骨に触りまわして、
手に足に、鉄の錠の様な拘束具でも施そうとしながら、どこへやらと連れて行くだろう。
少女の行き先は―――虚ろな瞳が冴えてから、知れること。
紆余曲折はあれ、ジャークは、魔族狩りに来て、もっと良い人間を狩れたと上機嫌に転じて帰っていくのだ。
その意味では、ミラはきっちり役目を果たせたのかもしれない。

『おっかしいなあ?あれ、催眠術だったんだけど……。』

軍勢を他所に、首を傾げるレイモンドであった。

ご案内:「タナール砦」からジャークさんが去りました。
ミラ > 「やめなさッ……触ら、ないでッ……」

先ほどまで、あれだけ華麗に戦い、舞っていた姿が嘘のように、自力で身動きすらできなくなってしまった彼女。
その両手足を拘束するのは、それこそ楽な仕事だろう。
両手足を拘束され、我先にと群がる傭兵達に体をまさぐられ、絶頂後の体は嫌でも反応を示してしまう。
足を触られればそれだけで声を漏らし、ある者の手が下着越しに女性器へと触れようものなら再び体を仰け反らせ。
その攻めは彼女が耐え切れず、道中で意識を失うまで続けられ、呆気なく男の邸宅へと運び込まれていくのだった……。

ご案内:「タナール砦」からミラさんが去りました。