2016/08/03 のログ
ご案内:「タナール砦」にタマモさんが現れました。
タマモ > 争いの続く砦、遠方から何かが飛来してくる。
まだ遠いのもあるし、争い合っている中、そんなものに意識が向く者も居ない。

だが、それはすぐ直後に起きる。
どぉんっ!と少し離れた場所で起こる大爆発、当然、何事かとどちらの側の視線もそちらに向いた。
もうもうと立つ砂埃、それが薄まり…消えていけば、その場には少女が一人立っている。

「いやはや、ご苦労な事じゃ。
すまぬが、今日は妾の遊びに付き合って貰うぞ?
そして、双方さっさと逃げ去れば良いじゃろう」

にんまりと笑みを浮かべる少女、すっと右手を上げ…振り下ろす。
同時にぶわっと広がる力が砦の周辺までもに広がって…消えていく。
何が起こったのか分からない、少なくとも見た目では。

タマモ > 「ふ、ふふ…そう、この感覚じゃ…やっと戻ったのじゃ…!」

なぜか喜びに肩を震わせる少女は、何かしたのを確認すると、ぐっと拳を握る。
ついていけない周りの者達は、唖然とその様子を見詰めていたが…本来の目的を思い出したか、少女を無視して戦いを再開しようとした。

が、そこで変化に気付く者達が現れた。
武器を振るう者達には、何の変化もない。
問題なのは、主に魔力による能力や魔法を使う者達だ。
魔力を基本としたすべての力が、一切発動しなくなっていた。
後衛の異変に気付いた前衛の足も鈍くなり、激しかった戦いは徐々に緩やかなものへと変わっていく。

どうしてこうなった、それは、すぐに思い付く者達が現れる。
その視線は一斉に少女へと向けられた。

タマモ > 「そう、そうじゃ、やったのは妾じゃ。
ふふ…妾を倒せば、この異変も止められよう…来るか?来ねば、今この時はずっとこのままじゃぞ?
もっとも…差は歴然としておるがのぅ?」

ぽんっと出した傘を差し、扇子を広げ、余裕の仕草。
ひらりと手にした扇子を振ると…ぼんっ!と少女の周りの地面が爆ぜる。
お前達の力は使えないが、自分の力は使えるぞ、と伝えるように。

「さ、勇敢にも妾に向かって来るも良し。その状態で争うも良し。
お主等の自由じゃ…どうする?」

よいせ、と近場にあった座りやすそうな石に腰かける。
どうせ向かってくる者達は居ないと、近場で見学する気満々である。

ご案内:「タナール砦」にキーアさんが現れました。
キーア > ざわつく戦場の中誰しも己の次の一手をどうするか決めあぐねているような状況の中、兵の中から小柄な影が出てくる。

「やあやあ、無粋な真似をしてくれるじゃーないかー」

飄々とした声音は緊張感など皆無。
他の兵士からすれば頭一つ分どころか子供といっていいほどの体躯。さらりとした金髪は三つ編みにし、血で濡れて汚れている。兵士の中から「あのばか!」「もどれ!志願兵ごときが――」などという言葉が聞こえるが本人はどこ吹く風。傍若無人にして個にして万軍。一騎当千の魔性の者ともなれば、同類の匂いを感じるか?

「僕の青田刈りの邪魔をしないでくれるかなー?」

その小柄な兵士は口元に笑みを浮かべつつあなたが丁度地面を爆ぜた外縁ぎりぎりの位置で槍を地面に突き刺し寄っかかって言う。
最小の領主と蔑まれる魔王クラスの存在が『なぜか人間に混ざって戦争に興じていた』。動機は勇士の卵の発掘。人材を探すならば人材の集まる場所へと赴く。そこに場所とか種族とか陣営とか関係ない。己がしたいからそうするのだ。

タマモ > ぴくり、耳が揺れる。
かかる声と、その声の主から感じる感覚に反応したのだ。
何度も感じた事のある感覚だ…魔王という存在に会う度に感じる。
もっとも、魔王といっても色々と居るのはよく分かっている。
その魔王様が一体こんな場所で何をしているのやら…まずそう考えるものだろうか。

「おやおや…また変わった者が混じっておるものじゃのぅ?
しかし、青田刈り…?…おっと、そうかそうか、そういえば、また別の意味もあったんじゃったか?」

近くまで寄り、続く言葉にはて?と思案する仕草。
青田刈りを本来の意味で考えてしまった為、不思議に感じたのだ。
少しすれば思い付いたらしく、ひらひら手を振って納得した。
それが目的ならば、この状況こそ見極めるには良い気がするが…とも思ったり思わなかったりしているが、あえて言わない。

キーア > 「戦争とは勇士の誕生を祝う祝杯のようなものだよ。さて――ともあれ、だ。人間の奇策鬼謀によってならまだしも、こんなことで戦争が止められたとあっちゃあ興ざめだよ。この兵士の中から勇士の卵でも見つかれば、と思ったんだけど」

「ま、この程度で行動に移せないぐらいじゃ下だね」と落胆のため息を吐く金髪は手元の槍を地面から引き抜くと手元でひゅんひゅんと回転させて弄ぶ。

「なんだろう。あれだ。バースデーケーキの蝋燭の火を目の前で勝手に他の誰かに消されたぐらいに不愉快だね。それともあれか。プレゼントの中身を先に教えられるぐらい興ざめだ」

けらけら、と笑ったキーアの元に人間の兵が近づく。「バカいってないで戻れ」「このアホ」とか散々な声が掛けられるも本人は聞く耳すらもたないどころか――耳障りだったので穂先でその顔面を一息に潰し、黙らせた。
さて、とキーアは血塗れ槍を構えると不敵に笑う。

「僕を不愉快にしたんだ。それなりの覚悟を持っているんだろうね?」

タマモ > 「………難しい言い回しをせんで、素直に探し物の邪魔をされたと言えば良かろう?
まったく、小難しい事を考える者というのは面倒でいかん。
まぁ、今の例えは分かり易かったんじゃがな?」

やれやれ、と肩を竦めれば、例えの件ではくすりと笑う。
馬鹿だの阿呆だの文句を垂れている連中には、お主達の方が分かっておらんじゃろうに…とぼやいたりもする。
いや、だからその程度だという事なんだろうが。

「そんなに、なんちゃらの卵とやらが見付けたいならば、最初から公言しておけば良い。
黙って探しておいて、邪魔されて不愉快云々なんぞ知った事ではないのぅ。
それはお主にも落ち度がある事じゃ、覚悟がどうの、筋違いじゃな」

ぱたぱたと扇子を煽ぎ、目の前で起こる小事を気にする風でもない。
それでも、やるというならば…相手をするが?
といった感じに、よいせ、と腰かけた時のような感じで立ち上がる。
その瞳が、ゆっくりと鈍い輝きを放ち始めた。

キーア > 「おー! いいね! それじゃあこう言い直そう『僕の宝探しの邪魔をしたな!』」

ドンッ、と地面を蹴りつける音。
魔王という魔王は魔導を極めたが故に王。
だが、この魔王は武術鍛錬を怠らぬ王。長き時間を魔導に飽きたらず、武術鍛錬にも費やした根からの『勇者願望持ち』である。
故に――行ったのは震脚を使っての気功。いくら魔力を無力化したとしても気の力ならばどうだ? などということは『まったくもって考えていない』。魔力を封じられたから魔王としての権能は震えない? だからどうした。 それで逃げるのは『勇士のすることではない』。

「――君は」

キーアは叫びつつ一足、魔術の射程圏内へ飛び込む。
隠れて探すから――面白い! それが――

「――浪漫をわかっちゃあいない!」

構えた槍は刺突の構え。狙うは心臓。放てば必中。故に――、

「一合で勝負! 飛び道具は――君だけじゃあない!」

投槍!
しかし、キーアは知る由も無い事だが、貴方の縦横無尽にして万変の尾を使えば槍が届く前に防御することは可能だし、魔術の発動のほうが早いだろう。結局のところ――魔導を封じられた魔王はただの武術かぶれの魔族でしかない。
そして、この魔王の行動原理はただヒトツ。『勇士ならこうするだろう』という絵空物語をなぞること。

タマモ > 「ふふ…そう、それで良い」

別に魔王だから、能力だけ使うとは思ってはいない。
それなりに武器だって使いこなしたりするだろう。
まぁ…メインはやはり能力なんだろうが。

「………浪漫、良い言葉じゃ。
ならば、起こった事に文句を言わず、それも受け入れるべきよのぅ?」

浪漫を掲げ隠れて探すならば、こういったイレギュラーも考えるべき。
何事も良い悪いはあるもの、それをひっくるめて受け止めるものだ。
それこそが、浪漫を楽しむというものである…と、思ってる。

「別に遠くから相手を打ちのめすだけが、戦いではないぞ?」

狙いはすでに見えている、ただの武器による攻撃に力を使って防ぐなんて事はしない。
右手の扇子がゆらりと流れるような動きを見せれば、その身を僅かにずらし、更に扇子を添えるようにして槍を外れに押しやる。
距離はそう遠い訳ではない、そのまま、流れるような動きで相手の傍へと歩み寄った。
同時にばさりと閉じた唐傘の、その先端を相手に当てるように突き出して。
避けるならばそれで良し、当たるなり防ぐなりすれば、軽く吹き飛ばす程の威力が与えられるだろう。
…別に相手に合わせようなんて考えてはいなかったのだが、何となくだ。

キーア > 「おうともさ! 僕に勝てたなら好きにするといい! そんなことは万に一も怒らないけどねー!」

投擲した槍は人外の速度でもって相手に喰らいつかんと迫る! しかし、扇子の流麗な動きでその穂先は絶妙なタイミングでズラされ、背後の岩を砕き突き刺さった! なんということだろう。相手は体術も一級品だった! だが、ニノ手はまだある!

「四海よ応えよ! 我が門の閂を外せ! 流れだす原典の放流! 我が求めに――はっ!――応じないんでした!」

二之手なんてなかった。槍を躱されたら二之手は魔導! と思ったが封じられていることを思い出す。
刹那の攻防にて相手の獲物は――傘!?

「くっ!」

槍を投擲したことで良かったことが素手での防御が間に合ったことだろう。
だが、所詮は魔導の強化がない頸力に頼った動きでは如何せん――実力不足と言わざるを得なかった。
どばっ! という風圧と爆音とともに唐傘の一撃を両腕で防いだキーアだったが、吹き飛ばぬように踏ん張るので精一杯だったようだ。

「……むぅ」

ガードの裏で不服そうな声音が漏れる。
その不服そうな声音自体が敗北を認めている音である。
鍛錬と魔導と長寿で培った経験が「数手先で負ける。低確率で引き分け」という答えを出していた。

タマモ > 「ほほぅ…好きにして良いと?良いのか?
どのような存在であろうと、良いと言われれば妾は遠慮なくするぞ?」

つまりは、魔王であろうとも、そう扱うという事だ。
その言葉を再確認するように言いながら、唐傘の一撃を防ぎ僅かに距離の開いた相手を見遣る。
どのような流れであれ、決着は決着だ。
不服そうな声に、首を傾ける。
さて、認めている敗北を素直に言い、自ら言った約束を守ろうとするだろうか?
それを待つように、じっと視線を向けたままだ。

キーア > 「…い、一度ぐらいなら好きにすればいいんじゃないかな?」

不服そうな声。防御を下げずに言うのは顔を見られたくないからか。

「いいだろういいでしょういいともさ! なんなりと言ってみるがいいよ! 君の武術に敬意を評して考えないことはない! ただ、その前にこの魔封じを解いてくれないかな?」

その場に胡座をかくとキーアは口を尖らせてそう言った。

タマモ > 「ふむ…ならば、解く前に念の為に再確認じゃ。
『お主を妾の満足するまで好きにする、お主が認めれば、この約束は違えられぬじゃろう』
約束はしっかりと守れるんじゃな?これを確認次第、力を解くのじゃ」

別に隠す顔を無理に見るつもりはない、隠させたまま見詰めている。
そして、術を解く事を求める言葉に、あえて再確認の言葉を伝える。
性格的に、違える事はないだろうが…念の為、気付かれぬように力ある言葉を交ぜて、問う。
こっそりと、満足するまでとか足してるが、気付くだろうか?
ともあれ、掛かれば、力が戻ろうとそれは残り続けるだろう。

キーア > 「わーかったー。煮るなり焼くなり死なない程度に好きにすればいいさー」

へぶ、と不貞腐れ顔。
両手を後ろについて地面に座り込む。

「ま、その程度のゲッシュは織り込み済み。それに――」

と、キーアは背後の兵たちを見やる。未だに己の行動を決められない有象無象を指差し、

「あれ、いらないだろ? 掃除ぐらいは自分でしないとね? 玩具は遊び終わったら片付けないと」

タマモ > 「そうかそうか、ではお主は妾の好きに出来るものとなった。
ふふ…大丈夫じゃろう、死にはせん。
まずは、名前を聞いておこうかのぅ?…妾はタマモじゃ」

不貞腐れ、地面に座り込む相手。目を細め見詰めながら言葉を紡ぐ。
力に掛かった相手は、もはや言葉通りに動くようになっている。
答えるべき言葉には、望む望まぬ関係なく、その唇から答えが発せられるだろう。

「………いや、まだあのままで良い。…そう、あのままで、な?」

終わったにも関わらず、動けない者達へとこちらも視線を向ける。
くすりと笑うと、それだけを伝え…ぽんっと唐傘を消し、代わりに空いた手をすっと振る。
かくん、と兵達は膝を折り、ばたばたと倒れていった。
別に殺した訳ではない、意識を失っているだけだ。

キーア > 「僕の名前はキーアだよタマモ。趣味は英雄譚の収集」

ひらひらと手を振ったキーアは怪訝そうな顔で背後を見やる。

「あらま、やさしーんだねタマモは。あんな見込みのない有象無象は串刺しにしちゃえばいいのに」

そうやってから相手を見上げると、

「んで、僕を満足するまで好きにするって? 大方、ああいう咒式も打ち込んであるんじゃあないのかい? ま、そういうもんはどうとでもなるけど」

本当かどうかはわからない。再生力に任せた魔力のパス繋を強引に行って回路を無理やり通電させる方法がなくはないが、それもまた相当なリスクがあるというもの。

「さて。どうするんだい? 時間も時間だし日を改めるかい?」

タマモ > 「キーアか………うむ、覚えておこう」

久々に相手の名前を問う状況、また長ったらしい名前だったらと思っていたが…そうではない名前に、少し安堵。

「別に面倒なだけじゃ。それに、使いようはあるしのぅ?
おっと、そうじゃな…まぁ、好きにするというのじゃ、想像くらいは出来るものじゃろうな?」

うんうんと頷き答えながら、座り込む相手の後ろに周り、背中へと身を寄せる。
こうするんだ、と教えるように、伸びる手が後ろから、まずはといった感じに腹部に触れた。
そこから、ゆっくりと右手は上に、左手は下に這わされ、その体を確かめるように撫で上げていく。

「さっさと終わらせた方が気が楽じゃろう?ふふ…ここでしてやろう」

体中を確かめるまで手を這わせながら、囁くように伝えて。

キーア > 「なんだ、君も結構な色好きなのか?」

自らの体を這うようにする手にキーアは呆れ半分、照れ半分といった風にはにかんだ。

「ずいぶんと好きものだねー。ああ、そうだ。君は男の僕と女の僕とどっちがお好みだい?」

這う手に抵抗も見せずにキーアは相手の耳元で小さく問いかける。
両性具有の選択体質。相手が望む性別へと変化可能なこの体は結構便利だ。もちろん、自分の意志でも变化できるのだが。

「…僕で『楽しんで』自分は『少しだけ満足』するつもりかい?」

にへら、と笑ってキーアは囁きかける相手の首元にキスをしようとしようか。

タマモ > 「おや、好きでない者の方が珍しいと思うんじゃがのぅ?」

手は這わせたまま、その表情に笑みを浮かべながらもさらりと言う。

「どちらかと言えば、妾の手によって乱れていくさまが良いんじゃがな?
ふむ…なるほど、キーアはそういう体質なんじゃのぅ。
しかし、それで選択が2つしかないのは勿体無い話とは思わぬか?
3つ目の選択肢じゃ、どちらも残しておくが良い」

それを聞けば、その手は確かめるように胸を、次いで股間へと触れていく。
どちらも残すように伝えてから、それが出来るなら、そうなったのを確かめるように指先は衣服の上からなぞってみる。

「いいや?妾からすれば、お主が楽しめれば楽しめれる程に、満足出来るのじゃ。
…小難しい説明は苦手なんじゃ、そう理解しておくが良い」

まぁ、そうは言っても嫌いではない。
じゃれる程度ならば受けても良いと、その口付けは受けておいて。

キーア > 「うへ、好きものだねー」

仰せのままに、とは言わないが満足させるのがこちらのゲッシュだ。
要望通り、股間には男根を。胸には膨らみを残しておく。つい、と軽く触れる様にくすりとくすぐったそうに笑う。

「ずいぶんと優しい愛撫をするんだね、タマモは。戦士のそれとは違うね」

そういってタマモの首に手を回そうとしようか。自然と両腕を上げる格好になるので無防備だ。

「逆に――君が僕を手だけで楽しませられるのかい? あまりに焦らすと――僕から君を食べちゃうよ?」

あむ、と首筋をアマガミしようか。

タマモ > 「…お主とて、似たようなものじゃろう?
まぁ…そうでなくとも、そうしてしまうんじゃがな?」

くすりと笑い、這わせる手が確かめるべき場所を確認出来れば、言葉の終わりに耳元に吐息を吹きかける。

「好きにする、とは…あらゆる事が含まれるものなのじゃ。
やりたい事というのは当然ながら、あらゆる事象に関わるものにもな?
つまり…妾の手がじかに触れた場所は、性感帯と同じく快楽を得られる…こうお主に教え、触れると…」

と、そう伝えながら、胸を確かめていた上の手が、するりと首筋へと指を滑らせる。
ただそれだけの行為のはずが、キーアにとっては言葉の通りの快楽を引き出す事となるだろう。
それだけに終わらず、下の手は股間から太腿へと這い、内股をするりと撫で上げた。

「ふふ…安心せい、十分に楽しめるのを教えてやろう。
まぁ、それだけで終わらせるつもりはないがのぅ?」

軽く顎を上げ、それを受けるも…さて、強まる快楽に続ける余裕が出来るかどうか。

キーア > 「…しまった。ゲッシュの暗示か。そこまでは気づかなかった」

うへ、と舌を出したのも束の間、耳元で囁かれた言葉がそのまま脳髄へと刺激を与え、性感帯が増えていく。

「ふっ…ぁ…っ」

熱い吐息が漏れた。びくびく、と首筋を撫でられれば体が震え、太ももを撫でていた手を挟むように咄嗟に太ももを閉じるが、なで上げる愛撫に堪らず身を捩った。

「ちょ、ちょっと…ずるく、ない?」

上目遣いに貴方を見やる顔は桃色に頬を染めていた。
ズボンの中では息子が大きくなり始め、さらには秘所は軽く湿り気を帯び始めている。

タマモ > 「ふふ…確認をした時点で、のぅ?
ほれ、もっと色んな場所に手で触れてやろう、要らぬ物はすべて自分で脱いでしまうのじゃ」

ぬらりと伸びる舌が耳を味わうように舐め上げる。
逃れられぬ言の葉の術に嵌ったキーアに、次は指示を与え自ら脱がせるようにしながら、首筋の指が肩へと、そして鎖骨へと、なぞるように触れていく。

「妾は、お互いに楽しめる為ならば…お主をどんな風にも変えてしまうぞ?
妾との行為を見られれば見られる程に、より体は感じ易く、より体を熱く火照らせ、妾の行為に酔い痴れてゆくじゃろう」

ずるいだの、そんなものは自分には無意味な言葉だ。
反応を強くしていくキーアに細く笑みながら、次々と言の葉の術に染め上げていき。

キーア > 「ぅ…わかった」

防具の留め具を外し、服を脱ぎ下着姿になる。

「うー」

次々と触れられていく箇所がまるで熱を持っているかのようにジンジンと熱い。それでいて指先が触れるだけでまるで羽で触れられているようでいて、くすぐったい。下の下着も汚れてしまう前に脱いでしまう。そそ、と静かに上の下着を外していきながら、

「こ、公開するな、よ。魔王が色に狂ったら、お前だって無事に済まないからな…!」

精一杯の強がり。
とはいえ、今は相手の術中。今夜はろくな反撃などできるはずもない。
というより、頭のなかが新たな言葉に侵されていく。

「み、見ている奴なんていないだろ。今は他のやつは寝てるんだから、僕とタマモだけだ」

そう言いながら内股をもぞもぞと動かし、太ももを自分の太ももで擦り始める。

「な、なあ。タマモ。そろそろ――その、こっちも触ってくれない?」

そう言うキーアの股間のモノは太く固くなっている。
すでに興奮でぱんぱんで今にもはちきれそうだった。

タマモ > キーアがどう思おうと、考えようと、言葉に逆らう事は出来ない。
大人しく防具を外し、服を脱いでいく姿に、じっと視線はただ向けられている。
脱いで露になる肌が増えれば、そこへと手は這って、感じる場所を増やしていく。
下着姿になった頃には、首筋から四肢を除く体のほとんどの場所が性感帯並の感度となってしまっているか。
そして、その下着も脱いでしまえば…その手は、まずはとお尻を撫でていって。
その谷間を滑り…あえて尻穴は避け、そそり立つ肉棒も、秘所も避け、肝心な場所以外を刺激していってしまう。

「後悔はせんじゃろう、たっぷりとキーアで楽しむのに、何を後悔すると言うのじゃ?
見ている者か…妾の術で意識を失った者が、妾の術で目を覚ますとは考えぬのか?ん?」

眼前に顔を寄せ、わざと小声でキーアへと囁く。
指は焦らす…にしては、性感帯となった場所を弄っているのだから強い快楽は与えながら、見られる事を意識させるように。

「はて…こっちとは、どこじゃ?ちゃんと言葉にすれば、触れてやらんでも無いやもしれんぞ?」

体を屈め、肉棒を目の前にする。
手で触れれば力が発動する、唇をうっすらと開き、伸びる舌がぬらりとそれに巻きついていく。
人よりも長い舌、それが唾液を絡めながら、ゆっくりと焦らすような扱きを与えた。
が、一度離すと、今度は舌先が秘所へと這わされ、ぬちぬちと音を立てて舐め上げる。
そして、更に尻穴をと舌は移り舐めていった。
まだ手で触れてないが、性感帯だ、快楽は得られる。
さて、もしその場所に手が触れられたら…キーアはどう思っているか。

キーア > 胴体部分が全て性感帯へと置き換えられた。この効果はいつまでだろう。ずっとだと困る。服を着ても、脱いでも大変そうだ。裸となったキーアはプルプルと震えている。風が服だけで性感帯を羽で撫でられているように感じるのだ。

「うっ…そ、それは――魔王だから、な。ああ、欲望には忠実で――ぁ――っ!」

言葉を続けることができない。
性感帯だらけとなった体はいうことが聞かず、静まることを知らない。

「そ、それは――モノだよ」

顔を赤くしたまま行った後、びくりと舌が巻き付いてくれば体を震わせた。

「ぁ――ぁっ――らめ、気持ちいい…」

ペニス、秘所へと舌先での愛撫が続いていけばすでにその瞳は獣色で染まっていた。

「ん――はっ――ッ――ぁ、もう、我慢できな、い」

言うやいなや。

「タマモー! 触って! いっぱい触って! もうやだ、だめ、ほしい!」

と叫び貴方に抱きつこうとするだろう。成功すれば全身を使って貴方に擦り寄るし、あわよくば己の獣欲を満たさんと己のモノを貴方の股へと押し当て擦り付けようとするだろう。

タマモ > 一糸纏わぬ姿のキーア、何をせずとも素肌を撫でる微風でさえ感じるだろう事は、よく理解していた。
震える体は、いまだに焦らされ続けている訳だが…

「そんな立場、妾との時は捨ててしまえ。
魔王なんてものに縛られて、知る事の出来ぬ快楽が…きっと得られるじゃろう」

本当に捨てる事の出来るものではないが、さらっと言い放つ。
それが出来れば、知る事も出来ない快楽付きであるとも…もっとも、逆らう事が出来ない事は十分に知った上でだ。
快楽と言葉で、じわじわと追い詰めていくように…

「さて、分からんな。
ちゃんと答えるまでは、キーアは大股開きをして腰を妾へと突き出し、そのすべてを妾に見せ付けておくが良い。
…分からんならば、分からんと言えば教えてやるぞ?」

焦らしに焦らし、耐え切れなくなったところで、その動きさえも封じてしまおうとする。
しかも、肉棒から秘所、尻穴としっかりと見える格好で。
快楽に狂わせていくも、甘えは許さない、と言わんばかりだ。

キーア > がばっと抱きついて襲ってしまおうと行動に移した刹那、言葉が耳朶を打ち、脳髄を揺るがせた。

「ぅぅ」

求められるままの姿勢をとる。両足を広げ、腰をつきだした格好。下から首を曲げ、どうにか自分の下半身を見ることができるが、それだけだ。

「タマモ…お願い。僕のモノに触って。挿れて。挿れさせて!」

荒い息を吐きながら懇願する。
すでに大股開きなので太ももを擦り合わせることもできない。焦らされ風で撫でられ我慢の限界だ。
秘所から愛液が溢れだし地面にシミを作り、肉棒からも先走り液が地面へと垂れていた。

ご案内:「タナール砦」からタマモさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からキーアさんが去りました。