2016/05/21 のログ
ご案内:「タナール砦」に魔王ベルフェゴールさんが現れました。
魔王ベルフェゴール > 「くぁ……。働きすぎた。」

(風やほこりが当たるたびに、その形をうっすらとしめす魔力の球体の中に居る少女は欠伸を零した)

「久々に運動したら……眠いや。」

(呑気な少女の周囲には、人っ子一人、魔族っ子一人いない。砦の周辺は焼け野原のように、ところどころに炎が上がり、地面が抉れ、先ほどまでは生きていたであろう、焼けこげた死体や、凍り付き砕け散った人間の死骸が転がっている。ただし、居るといえば少女のほかに、無数の。戦闘用の魔導機械たちが戦場跡地の周囲を飛び回っていた。少女以外に、この周囲に、生物はいない。)

「久々に魔王らしい服に着替えたから、準備運動がてらに仕事してみたけど……ウトウトしてる間に終わっちゃった。」

(百年ほどの眠りから覚め、半年ほど寝間着姿でうろうろしていたのだが。いい加減、パジャマから着替えて魔王らしい恰好をしようと。着替えたついでに、人間に占拠されていた砦を取り返してみようと思った。その結果の。惨状だ)

ご案内:「タナール砦」にセイン=ディバンさんが現れました。
魔王ベルフェゴール > 「ん~…………。」

(視界を巡らす……と言っても本人は首を傾げて揺れながら目を閉じている。空中を移動している部下の魔導機械の視界を共有して辺りに生きている者がいないか探しているのだが。今の所見つからないようだ)

「ちょこっとしかうちの子達出してないのに……歯ごたえないなぁ。
今日はハズレってことかな?
人間にも、楽しい子くらいはたまにはいるよね?」

(怠惰の魔王軍。すべてが意志を持たぬ魔導機械。そのホンの一部しか召喚していない為に。少し不満気)

「退屈でまた眠くなっちゃう。……強いか可愛いか、カッコいいか、ムッキムキかの、楽しい子……いないかなぁ。」

(目を閉じたまま立ったまま。揺れている)

セイン=ディバン > 「ぅ……ぉぉぉおお!?」

(上空から地面へと近づいてくる男の声。米粒ほどの大きさだった人影は、次第にハッキリと視認できるような大きさへ)

「Gravity mitigation!!(重力軽減)
 Capacity building!!(能力強化)」

(激突寸前、一節詠唱を二つ唱えなんとか着地に成功した男は地面を転がりながら衝撃を緩和。
 次いで、周りを見渡す)

「ど、どこだここ……。一面焼け野原……。
 チッ、タナール砦の近くかよ」

(随分まずい所に飛ばされたな。そう洩らす男の目の前には人影があり。
 なんだろう。この存在は。揺れてる。緑色で。可愛らしく)

「……これって。ひょっとしなくてもまずいパターンなんじゃねぇの……?」

魔王ベルフェゴール > 『戦場周辺【制圧用飛行ゴーレム FireBlow】×30
 戦場周囲約50~100m【自立駆動型移動狙撃砲台型ゴーレム IceBarrett BP₋82】×20
 上空10m【空対地自動爆撃型ゴーレム MeteorStrike】×40

全機体の照準が標的ヲ補足。タダチニ制圧ニウツリマスカ?』

(少女の頭の中に電子音声が響く。その配下の全てが捕えた標的の座標が、自分の割とすぐそばだという事に気づいて5秒ほど、たっぷりと間を開けてから。その両目が半分ほど開かれる。非常に眠そうな顔だ)

「……ん~……やっほ~?……すぴー……」

(片手を上げて挨拶したけど。またこっくりと船を漕いで眠りそうになりつつ)

「……え~……1人だけかぁ……消し飛ばそうかなぁ……でももう疲れたしなぁ……。君……どうする?頑張ってみる?」

(それから殆ど薄めで空から現れた男性に問う。頑張って戦いますか?と)

セイン=ディバン > (一呼吸置き。周りを見ればゴーレムの群れ。その数はざっと50を超える。
 周りにそれ以外の存在はなし。自分以外はこの少女と、元命という肉塊とかだけで)

「……あ、はい。やっほー? こんばんわ?」

(背中を滝のように汗が流れる。絶体絶命。命の危機だ。
 どうやらこの少女は周りのゴーレムのマスターのようで。
 つまり、これだけのゴーレムを使役できる実力の持ち主ということであり)

「……し、質問。戦わなかった場合はどうなりますか俺?
 そして、戦った場合はどうなりますか俺?」

(命はありますか? という質問。包囲は完璧。移送呪文での逃走も、おそらく詠唱途中で死を招くだけだろう。
 となれば、ここは慎重に行動せねばならない、と考えながら体内で微量の魔力を練る。感づかれないように慎重に。
 ……しかして。目の前の少女は。なんとも愛らしく。
 率直に言えば。この男の性欲を刺激するだけの魅力を持っていた)

「……あ。一応自己紹介。セイン=ディバン。冒険者。
 ダンジョンの罠でテレポートしてきただけの可愛そうな一般人です。ハイ」

魔王ベルフェゴール > 「こばわー☆」

(ほっこりスマイル)

「最初の質問のアンサー……『どうしようか?お茶でもする?』」

(自分も首を傾げた)

「次の質問のアンサー……『魂も残さず消滅させます。そうならないようにガンバレ☆』……かなぁ?」

(続いて、反対方向に首を傾げていう。物騒)

「これはご丁寧に。ボクはベルフェゴール。怠惰の魔王やってます。周りを飛んでるのはうちの子たち。……じゃあ、『ばっくん』」

(どうも勝手にあだ名をつけた)

「どうする?」

(左右に一回ずつ、また首を傾げて)

セイン=ディバン > (例えばこれが戦場でなかったのなら。その笑顔は男の情欲をたぎらせたろう。
 しかし、狩られる者という立場である今は、その笑顔は恐怖の対象でしかない)

「は、はは、ハハハハハ……」

(とりあえず戦う選択肢は無しだ。死ぬの確定はイヤだ。
 そう考え、もう一つの選択肢を考慮する。
 お茶。それは言葉通りの意味なのか? もしそうなら助かる可能性は有るが、はたして……)

「ば、ばっくん……? あぁ、まぁ、なんとでも呼んで下さい。
 で、ベルフェゴールちゃん、ね。魔王様なのか……」

(魔王相手にちゃんづけなど命知らずかもしれないが。見た目が少女なのだから仕方ない。
 しかし、魔王相手に戦うのはハッキリ言って無謀だ。
 世の伝承歌《サーガ》の様に、冒険者が魔王を倒すなど、しょせんは幻想。不可能な話なのだ。
 そんなものは自殺志願者か、選ばれし勇者とかがやればいい)

「……じゃあ、お茶にします。そうじゃなきゃ死ぬわけだし。
 それか……別の勝負とかどうだろう」

(相手のフワフワした様子に、降参しつつ一つの提案をしようとする。
 乗るか反るか。ギリギリの賭けだが、上手くいけば生存の目はある)

「例えば……俺とキミでエッチをして、先にイったほうが負け。
 負けたほうは勝ったほうの言うことを一つ聞く、とか」

魔王ベルフェゴール > 「んじゃ、ばっくんね?……ボクの名前も長いから。好きに呼んでいいよ?ベルフェとか、フェゴールとか、ペオルとか。」

(ちゃん付けどころか、愛称の許可も出ました。割とどうでもいいらしいです。強いて言えば可愛い方がいい。)

「じゃあお茶にしよう。紅茶とコーヒー、どちらがお好み?
それともお酒の方が良かった?」

(フードの長い袖に隠れた両腕を軽くパタつかせると。転送魔術が作動。こじゃれたテーブルと椅子が2脚。それからヒトガタのゴーレムが2体現れて、一口サイズの色んな種類のケーキセットとポットやカップなどが準備されていく)

「………………………………は?。」

(準備されていくテーブルセットの方を向いて、セインには背を向けていたから非常に剣呑な顔で振り向くことになった。けれど、その顔は、真っ赤だったりする。)


「何?……君……ボクの事、好きなの?……会ったばっかりだから、一目ぼれ……ってやつなの?」

(視線がキョドキョド、ソワソワ。何か告白されたのかと勘違いしている雰囲気。)

セイン=ディバン > (相手は許可どころか、なにやら砕けた話し方。
 デッドライン上の綱渡りは、綱が若干太くなった様に感じ)

「あ、あぁ。じゃあ、ベルベル……。
 いや、それはなんかまずい気がしたぞ。じゃあ、ベルフェちゃん、かな」

(どこかの上位世界からの危険を感じ、相手が提案した呼び方の一つを採用する)

「う、うおぉ。す、スゲェ!! これが魔王の魔力か!?
 転送に詠唱いらない、ってことは詠唱を短縮して1アクションで発動してるのか!? いや、そういう能力なのか!?
 あ、あぁすまない。できれば酒が良いかな」

(相手の手際のいいお茶会の準備に、感動し、興奮したように話す。目の前に、自分が欲してやまない『力』が有るが故の興奮ではあったが、相手の提案に、酒を貰いたいと返事をするのは忘れない)

「……」

(相手の表情に、呼吸が止まり。心臓を掴まれたような感覚。
 死ぬか。ここで死ぬのか俺。そんな恐怖も……次の言葉と、相手の赤面で打ち消される)

「……あ、いや。お、落ち着いてくれベルフェちゃん。
 好きかどうか、と言われれば。まぁ、嫌いじゃない。
 というか、キミは可愛いし、好きだといって差し支えない
 一目惚れかといえば……。あぁ、あぁ……そうだな。うん。

 俺は今、キミに恋をしている」

(なんとか上手く相手のことを怒らせないように。そう考えて言葉を紡ぐ。
 だが、最後の一言は本音そのもの。相手は、自分をはるかに上回る超越者級の存在。それに心惹かれるのも当然だ、と。
 ……まぁ、この男の場合気に入った女は口説くという習性も有るのだが)

魔王ベルフェゴール > (因みに、詠唱破棄というか、他の魔王はそういう事もやっているかもしれないが、この怠惰の魔王に限っては、「プログラム」だ。膨大なパターンの術式を予め設定しておいて、それを頭の中で思い浮かべると。魔導機械達がそれを認識して行動を始めるというモノ。戦闘中や行動中に詠唱したりどころか、集中したりするのも面倒くさいという魔王は。逆に面倒くさいんじゃないかと言う膨大なプログラミングを用意してある。……けれど、今はそれを説明する余裕はない)

「……か……可愛いと言わないでよ。
会ってすぐにそういう事言う人は、
あんまり信用しちゃだめだと思うんだよね?……

お酒はほら、そっちのヒトガタに言えば好きなの用意してくれるから……。

恋……って……んっと、いきなり言われても。
困るって言うか。」

(キョドキョドソワソワ、全く目線を合わせられないまま。とりあえず、用意した椅子の一つに腰掛ける。うつむき気味で、視線を上げず。
そんな中、ヒトガタゴーレムは、主の為に砂糖をめっちゃ入れたカフェオレを用意していた。)

セイン=ディバン > (純粋なる魔力の行使にしか見えない、相手の「プログラム」だが、セインにとってはそのプログラムですら驚愕に値し、欲している力である。
 もっとも。そのプログラムの説明を受けたところでセインの脳みそレベルでは欠片も理解はできないだろうが)

「いやいやいや。カワイイ子に可愛いと言わない。
 それは逆に男としての職務を放棄してると思わないか?
 女性とは、可愛いと言われることで内面に自信を持ち、その自信が更に外見を輝かせるんだ。
 つまり、俺がベルフェちゃんに可愛いというのは男としての責務なのだ」

(相手の様子がなにやらおかしい。が、これは付け入る隙だと感じたセインはなにやら理屈の通っていそうなことをベラベラと話す。
 そのまま横のゴーレムにお酒を頼めば、驚くほどスムーズな動きでグラスを用意され、再度驚きながらそれを呑む。美味い。年代物のモルトのようだ)

「……あぁ、確かにいきなりキミのような可愛らしい子に告白しても、キミを困らせるだけだろうなぁ。
 魔王ともなれば婚約相手とかもいるんだろうし。いや、すまなかった

 でも、俺は本気だぜ。ベルフェ。俺はキミを好いてる。愛している。
 キミに忠誠を誓いたい。人間を裏切るわけには行かないが、君の力になりたい。そう思っている」

(いけしゃあしゃあと、そんなキザな台詞が次から次へと出てくる。
 しかし、その言葉には、生き延びるためという算段の色はない。
 むしろ有るのは、純粋な好意。そして、この少女を抱きたいという欲望であり。そういう意味では言葉にはウソなど無かった)

魔王ベルフェゴール > 「……ぇ……え~……っと。」

(何度もなんども可愛いとか言われて、ますます俯いて縮こまりながら頭から湯気が出そうな勢いだ。)

「えっとね……ボクの場合は……詠唱を短縮しているっていうか。
予め行動パターンを魔導ゴーレムにプログラミングしておいて、
それぞれの視界と音声を共有しているから、それぞれに頭の中で指示を出すだけで動いてくれるんだけど……転送魔術の方は、工場の方に座標をはじき出す魔導機械を置いてあって……ボクが目視で……あの、方角とか地理とか星の位置とかから座標を割り出して目視で、頭の中で指示を出してるんだけど……(以下省略。説明は20分続きます)」

(要は、膨大な魔力の容量と、人間離れからあと三千里ほど離れたくらいの、情報処理能力をもってして実現しているこの原理。頭の中が高性能コンピュータとでもいうべきか)

「……いや……別に……婚約者とか……いない……けど。」

(椅子の背もたれの方を向いて背を向けて、袖に隠れたままの両手でカップを持って、甘いあまーいカフェオレを啜る。キョドってる上にまんざらでもない様子になってきている。)

セイン=ディバン > (相手の説明を、最初はふんふんと頷いて聞く。ゴーレムの仕組みは理解していたのだろう。
 そこから判らない単語は自分の中で噛み砕いて解釈していたが、20分後。相手が湯気が出そうに照れているのとは対極に、セインはもうもうと頭から黒煙が上がりそうになっていた)

「スイマセンギブアップ……つまり、用途に応じた魔術を全て用意して、必要に応じて必要な分だけを使用してる、とか。そういう感じ?」

(情けない顔でギブアップ宣言をし、めちゃくちゃ雑に解釈したことを聞き返す。
 相手の説明を理解できない、キャパシティの違いという問題が有るが故の悲しき現実だが、なんとかそういう感じには理解したらしい)

「うっそ。マジ? キミみたいに強くて可愛い魔王に声掛ける男くらいいるだろ?
 もしいないなら、魔界の男は見る目がないな。いや、インポばっかなのか?

 ……なぁ、ベルフェ」

(大げさに驚いたフリをし、そんな暴言を吐く。世の魔王が聞いたら魂魄ごと消滅させられるであろう。しかし、セインは恐れない。
 これこそ好機。何の? 生き残るための?
 NO。この少女との蜜月のための、である)

「……婚約者なんて、大それたことは言わねぇ。
 俺は冒険者としては戦闘能力は二流だ。キミのゴーレムにくらべりゃちっぽけな存在さ。でも、この愛は本物だ、だから……。

 キミのことを傍で見守る、その役割を。そしてその場所を。
 俺に与えてはくれないか? 偉大なる怠惰の魔王」

(キリッ、としたキメ顔で近づき。そんなことを言い。
 相手の傍に跪けば、そのまま相手の片方の手へと手を伸ばし。
 もしも相手が許すなら、その手の甲へと口づけをするつもりで)

魔王ベルフェゴール > 「だいたいそんな感じ☆ばっくん賢いね♡」

(説明好きなだけで、相手の理解に関しては甘かった。)


「いやぁ、別にボクは強くないし……声かけるの……。
居たりいなかったり……。」

(基本的には同族からも恐れられている魔王は、そんなに声かけられない。あと、ちょっと前に酔狂の魔王に「巨乳じゃなきゃなぁ」的なことを言われたことを思い出して一瞬イラッとした。)

「……っな……なに?」

(急にちゃん付けでなくそれっぽいカッコよさげな声で呼ばれると振り向いて)


「う……ぅん、大それた……そっか。」

(婚約者の下りで何故かちょっと残念そうにした。)

「えぇっと、それは……怠惰の魔王軍に入りたい……ってこと?
んっと、ウチの軍団……生き物いないから、友達できない…よ?」

(なんか妙なデメリットを口にするあたり混乱しているんだろう。口づけは、片方の手の甲とはいっても、無駄に袖が長いので、服越しになったかもしれない。)

セイン=ディバン > 「おぉ、大体とはいえ当たってたか。よかった。
 でも、それってすごい話だな」

(つまり、全ての状況を想定し、それに対応した手段を用意し尽くす。
 人間には思いつかない、いや、思いついても実行できない方法だ)

「強いだろ。だって、この周りの状況、キミがやったんだろう?
 ……あれ、なんで今チラっとイラついた? 俺、何かへんなことしたかな」

(魔王の中に格があったとしても。人間にとって魔王とは存在自体が強者であり。恐るべき対象なのだから。それはイコール強いということで)

「……友達か。まぁ、それはちょっと寂しいかな。でも、キミがいる。
 キミがいるなら、それでいいんだオレは。
 もし、キミが許してくれるならキミの仲間になりたい。

 ……で。いつかキミの隣に並べるくらいに強くなれたら。
 キミの婚約者になりたい。結婚してくれ」

(服越しとはいえ、忠誠を誓うキスを手の甲にし。セインは自身の気持ちを全て伝えた。
 今はちっぽけな人間だけど。キミと並び歩きたい。
 人間を襲ったりはできないけど。キミの隣で、一緒に笑いたい。
 そう宣誓したのだ)

魔王ベルフェゴール > 「ボクが強いんじゃなくて、ボクが作ったソフトとハードが強いの。
ボク自体はカブトムシくらい。」

(実際、生身に関しては本当に年相応から3段階くらいは下の貧弱さだ。
あくまで魔力の容量とその使い方だと主張して)


「なんでもない……ちょっとムカつくこと思い出しただけ。」

(フルフルと首を振ってから)

「………………………。」

(それから、セインの宣言に、そのきざったらしい宣言に。
まるで恋する乙女のように両目を潤ませ。フードに隠れた両手で口元を隠して、フルフルと感激したように震えてから。少し考えて)

「ボクと並べるくらい強くなるのっていつかな?
500年くらいで頑張れる?……けど。」

(そういえば人間ってすぐ死んじゃうじゃんとか一瞬悩んだ顔をしたが、すぐに、そうなったら機械化すればいいやというアイディアで気を持ち直し。椅子から降りて、跪いた相手の前に膝を落とし、向かい合って)

「けど……待ちきれないから。チューくらいはもらって良い?」

(そう言いにくそうに告げ、照れたような微笑みを浮かべて、首を傾げて問う。あっさり陥落。)

セイン=ディバン > 「いや、それを作れるのも強さだろ。知識があっても、実行できなきゃ意味はない。
 それを作れるだけの力がある。ってことはキミは強いってことだろ」

(嫌味ではなく。本心からの尊敬。その力が。その力こそが、欲しい物なのだ、と。喉を裂いて叫びだしたかった)

「むかつくこと、ね。魔王でもそういうの覚えてるんだなぁ。
 ……ん? どした? フルフルして」

(相手が何歳かは判らないが。多くのことを経験してきたのだろうな、と思う。
 そう考えていれば相手がなにやらフルフル震え、目を潤ませていた。少し心配になる。魔王も体調を崩すだろうか?)

「う。それ、は。
 ……いや、俺が強くなる前に死んだら肉体も魂もキミの物だ。
 すきに使ってくれい。って、ん?」

(流石に一朝一夕では魔王には並べないだろうが。
 それでも、この世界のどこかにはそういう奇跡だってあるかもしれない。ならば不可能ではないだろう。そんな甘い考えをしていれば、相手が目線を合わせてきていた)

「……そりゃもちろん。さっき言ったように、俺はベルフェに忠誠を誓った。キミが望むなら何でも差し出すさ。命だって。
 ……でも、キスだけでいいのか?」

(ニコリと笑い、相手の唇へ自分の唇を差し出す。
 言葉の外には、もっとイヤラシイお願いだって聞いてあげるよ? などという下品な思い。
 しかし、その目の前のベルフェの笑顔は。
 魔王であるということを忘れるほどに可愛らしかった)

魔王ベルフェゴール > 「魔王である前に、女の子だから覚えてるんだよ?」

(ほっこりスマイルだけど、どこか殺気がちょびっとこぼれた)

「あ、タンマ……ちょっと……。」

(くるりと視線を泳がせる。周囲をうろついていた魔導ゴーレム90体と執事ヒトガタゴーレムが一瞬で転送された。なんとなく、恥ずかしかったらしい)

「え~………やだ……言いたくない♡……ん……」

(重ねられた唇。受け入れるように重ねるけど。自分から何かしてくるという感じは無い。見た目相応に、照れているようで。相手の下心に気づかない程ウブじゃないが、まんざらでもない。)

セイン=ディバン > 「あ、はいスンマセン。この話題は止めておきます」

(魔王の殺意に思わず肝を冷やす。ちょびっと泣きそうだった)

「……おぉ。ホントに詠唱無し。アクション無しで転送できるのな。
 ベルフェ、スゲー」

(恥ずかしがるところを可愛いな、などと思いつつ。その相手の御技に感嘆する。人間は、魔王には敵わないのだろうな、とあらためて実感する)

「……可愛いなぁ。ベルフェは。ん……。
 じゃあさ。俺から手を出したりしたら、怒るのかな?」

(照れている魔王。凄まじい言葉ではあるが、目の前にいるのは可憐で、可愛い少女でもある。
 キスは重ねるだけの優しいものだったが、美しいと評して間違いない少女にそんなキスをされれば、当然セインの息子は高ぶり。
 セインは苦笑しながらも、ゆっくりとローブ越しのベルフェの胸へと手を伸ばそうとする)

魔王ベルフェゴール > 「ばっくん。リアクション大げさだから照れるなぁ☆」

(えへへ―ッと照れたように笑いを零して)

「……ねぇ、ばっくん?……そういう事ワザワザ聞かないでほしいよ?
ばっくん、女の子に恥ずかしい事言わせて楽しむタイプでしょ?」

(むぅっと頬を膨らませるけど。別にそんなに怒った様子ではない。しょうがないなぁ、という程度で。ローブ越しに胸に触れられるが、結構分厚い頑丈なローブなので気を使ってみる。露出している肩の部分からよいしょとローブを腰の辺りに落とせば、黒のタンクトップの下に控えめな胸。下着が無いのがすぐにわかるだろう。胸に触れられると、もぞっと体をよじるんだろうけど、その数秒後の話だ)


「……ふぁぁ……」

(怠惰の魔王が、欠伸を漏らした。)

セイン=ディバン > (すっかり相手のあだ名にも慣れ。その呼び名にも違和感など無くなっていた)

「いや、普通の人間はこんくらい驚くぞ。多分」

(自身も冒険者になって以来驚くことばかりだが。
 人間、慣れないことにはいつだって新鮮に驚くものだろうと思う)

「い、いや。そんなことは無い、こともないが。
 さすがに、忠誠誓った相手にいきなり無言で襲い掛かるのはちょっとアレすぎるだろ!?」

(頬を膨らませる様子。それすらも可愛らしい。自身の性的な傾向を言い当てられ、ドキリともするが。そのままローブを下ろしてくれたベルフェの優しさに、喜びつつありがたがる。
 控えめな胸を優しく触れ、撫でるようにする。
 あぁ、小さい胸もいいなぁ。背徳感と、肌触りは巨乳には無いすばらしさだ。そう呟けば、相手があくびをし)

「……ん? もしかして、眠くなっちゃったのか?
 魔力を使いすぎた、とか……」

(戦場に似つかわしくないあくびと言う行為に、思わず相手の身体を気遣う。
 思えば、ゴーレムやお茶会セットなどを出し入れしていたわけだし、多少負担がかかってもおかしくはない)

魔王ベルフェゴール > 「優しく目と目で会話して察して欲しいよ?
ばっくんは女の子抱くときは襲うの一択なの?」

(恋愛、ラブコメ、甘々に割とうるさい魔王であった。乙女脳。)

「魔力の使いすぎ?……そんなのしたことない。」

(眠そうな顔して首を傾げた。怠惰の魔王はそもそもの殆どを寝て過ごしているのだった。今回は本当に久しぶりに、ザッと150年ぶりに、私服に着替えたついでに魔王として仕事のリハーサルをしてみた。という所らしい、けれど怠惰なので、本格的な仕事に移る予定なんて今世紀中は無い)

「眠気は世界の命運よりも優先される最さいさいさいさいさいさいさい……(中略)……優先事項だよ。」

(そうしてそのまま、タンクトップのままでセインの首に両腕を回してしなだれかかるようにして、その肩口辺りに自分の頭を乗せようか)

「一旦、ボクのダンジョンに行こうか?
ボクに連絡と、ダンジョンの出入りが……いつでもできるようにはしとかなきゃね。」

(そう告げると、すぐに眠りに落ちてしまうんだろう。直後に、見えない強固な魔力の球体が2人を包み、浮かび上がり。怠惰の魔王の居城。「ユースレスファクトリー」へと転送されるんだろう。後ほど、ベルフェゴールへの個人的な通信装置とダンジョンへの一括転送機能を備えた魔導機械を進呈されるだろう。)

セイン=ディバン > 「……」

(相手の言葉に、その目を反らす。実際、口説きこそすれど女に愛情を持ち合わせた思い出があまりにも少なかったからで)

「そりゃすごいな。無尽蔵か」

(恐らく、桁違いの魔力貯蔵なのだろうな、と思う。人間では到底太刀打ちできないクラスの)

「長い長い!! まぁ、たしかに睡眠は大事だけどな。
 って、うぉ、っとと」

(抱きつかれるを拒まず、逆に支えてやるようにして背中をポンポンと叩く。温かい身体だった)

「って、お、うおおおおおおおおおおおおお!?」

(次の瞬間、球体に包まれ、転送され。その城、通信装置。さらにセインの理解の範疇を超えた機械に驚き、はしゃぎ……。
 とにかく。この出会いはセインにとってとても大きな物だったようで)

魔王ベルフェゴール > (はしゃぐセインをしり目に。戻ってすぐ寝た。件の装置というのは、後ほど、ヒトガタゴーレムから説明書付きで手渡されるだろう。)
ご案内:「タナール砦」から魔王ベルフェゴールさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からセイン=ディバンさんが去りました。