2016/05/04 のログ
ご案内:「タナール砦」にリトさんが現れました。
リト > 目紛しく主導権の入れ替わる砦は、今は魔族の手に落ちている。
人間側の攻撃も今は小休止といった頃、物見台の縁に腰掛けて両足ぶらぶら、遠景を見渡している少女の姿があった。

「取ったり取られたり……って、メンドーな場所だよね」

誰に言うでもなくの呟き。
吹いてくる風を心地よくその身に浴びながらまったりとしていた。

リト > 「ま、わたしには関係ないけどーッ」

言うとぴょん、と立ち上がって欠伸をこぼす。
見かねて大柄な魔族が一匹寄ってきたが、ニヤッと悪戯っぽく笑って追い返した。
今この砦にいる魔族で、自身と渡り合えるものなどいやしないのだ。
ただの散歩のようなものだから、どうこう言われる筋合いは無い。

リト > ふと、騒がしくなる。
眼下を見ると、陣列を組んで攻めてくる人間の姿が目に入って、瞬いた。

物見台にいた魔族までもが階下に降りていく中、少女は薄ら笑いを浮かべて。

「……パース」

呟くと同時、後ろに出現させたゲートの内へと倒れ込んでいく。
あとに残るのは、少女の微かな残り香のみ。

ご案内:「タナール砦」からリトさんが去りました。