2016/04/30 のログ
ご案内:「タナール砦」にアルバトロスさんが現れました。
■アルバトロス > 「………ふんッ!」
男の横薙ぎに振るう剣が、一体の魔族の胴を切り裂く。現在、タナール砦は魔族が支配していた。
つい先ほどまで砦を守る人間との戦闘があったのだろう。砦の中には無数の死体が転がっている。
男はその光景に何も感じることはなく、ただ目の前の魔族を斬り殺していくだけだった。
「…ぬるい。」
勝利に浮足立っていたらしい魔族が大勢で迫ってきたとこで男の歩を止めることすら出来てはいない。
一体一体、確実にその命を奪い取っていく男はたった独りで砦の中で暴れていた。。
ご案内:「タナール砦」にエステラさんが現れました。
■エステラ > 砦を魔族から取り戻し数日。
突然の奇襲に守備隊であったはずの兵は魔族に狩られる側となり隊はちりじりに。
少数の所を仲間と合流し突破するために人目を避けて走れば途中から魔族の死体が見え始める。
「まだ奮戦している仲間がいるようだな…」
このままいけば追いつけるかもしれないが魔族との遭遇もあるかもしれないならばと迂回して合流を目指し、ある角を曲がろうかとした所に味方の物とは違う金属音に魔族と感じ取り……
先制攻撃と出合い頭に不意打ちに斬りかかる。
■アルバトロス > 「………これで終わりか…いや、まだ居る。」
目の前の魔族を斬り殺した男は辺りを見回して、その場に生きている魔族は居ないことを把握する。
しかし、砦の一階部分である、この場にいた魔族が全てではないはずと男は砦の二階を目指し、移動を始めていく。
「………ッ!……お前か。」
砦内を歩く男は、曲がり角の先から突然飛び出してきた何かからの斬撃を盾ではなく剣で受け止める。
やはりまだ魔族が居たかと思った男だったが、その相手が以前に戦った女だと分かり、反撃の蹴りを繰り出す。
■エステラ > 並みの魔族なら一撃で切り捨てられる一撃を防がれその相手を睨むように見ればそれはよく知った黒い全身鎧。
そして聞こえた声に目じりが吊り上がる。
「お前はあの時の…!こいつらに付いたのか!」
やりたいようにやると言っていた相手が魔族軍についたとこの状況で見てしまい。
本来なら下がらなければならないのに押し込む様に剣に力を込め。
完全に頭に血が上り蹴りに気が付かずに蹴り飛ばされ軽い身体は飛び、死体をクッションに体勢を直せば二刀を構えなおす。
■アルバトロス > 「………それも悪くはない。」
反撃にと繰り出した蹴りは女の身体を蹴り飛ばすことに成功し、一先ず距離を置くことになる。
尤も、死体を上手く使ったようでダメージは然程与えられてはいない様子。
女からの怒気の籠った言葉を聞いた男は、肯定とも取れるような曖昧な返事をする。
「…お前と戦えるのならばな。」
構えをとる女と向かい合い、剣の切っ先を突きつける。
聞こえてくる足音から、どうやら何かが此方へと近づいてきているらしいと男は把握していた。
■エステラ > 「悪くは……?」
ある意味死体があって助かったといま受けた蹴りの勢いをうまく殺せたことに内心安堵する。
その曖昧な言葉に眉を顰めるが直ぐに迷いを消す様に頭を軽く振り見据え。
「私と戦う為だけに魔族に組むなら…今ここで貴様を倒して首輪を付けねばな」
男を魔族側にそんな理由で付かれたのであれば理由はどうであれ面倒ごとになる。
そうするぐらいならばこの手で殺す、もしくは飼い慣らすという意思を込めて剣先を向け。
「邪魔が入る前に決着を付けねばな」
聞こえてくる足音にそんなに時間はないと見れば前回よりも早く踏み入れ剣を持つ手首を狙うように剣先を向け、直前で強引に腹を狙うべく剣先を無理矢理に捻り突き入れる
■アルバトロス > 「………できるか、お前に。」
突き付けた剣を引いて、此方を斬り伏せるという確固たる意志を見せる女へと言葉をかける。
そして、何時でも女へと剣を振れるように剣の柄を握りしめたまま、一歩一歩緩やかに歩を進めていく。
「…邪魔が入れば、そいつごと斬り殺すだけだ。」
今、この砦内に男の仲間と言える存在は居ない。
なので、女との戦いを邪魔する輩が居れば、先にそちらを斬り殺すだけと言い切る。
手首を狙った女の一撃を防ごうと剣を構えるが、直前で腹を狙う突きへと変化する一撃に反応し切れず、刃が鎧の隙間へ入り込む。
「………ッ…ぬんッ!」
腹部の痛みに悶える暇も惜しいと男は女へと剣を振り下ろして
■エステラ > 「言ったはずだ。手段など選ぶつもりはない。私などそいつらと変わらんと言う事か?」
この男を魔族に組ませるなら手段選ばずに飼い慣らすという言葉は本気だと意思が浮かんだ瞳で睨み。
邪魔事切り殺すという言葉には流石に眉が吊り上がる。
以前の戦いで男にはフェイントが通用しそうだと感じ試せば物見事にかかり腹を突き刺す。
鎧でなければ刃を捻るのだがそれはできずに剣を引こうとするが……
「くそ……!」
いい場所に刺さったのか刃が鎧に引っかかり抜けず、慌てて手を離すが既に男が振り上げた剣を振り下ろすのが見える。
このままでは斬られると僅かに身体を捻り肩当で剣を受けるが一撃により肩当は砕け肩からは骨が砕ける音と痛みが全身に流れ思わず歯を噛みしめる。
■アルバトロス > 「………お前がその程度だったならな。」
眉が吊り上がる女に、挑発するような言葉を口にする。
以前に戦った時とは違い、もしも自分を満たせないというのであれば、その程度だと言ってみせる。
腹に突き刺さった刃は内臓を傷付け、紫の血を流させていく。だが、その刃は鎧に引っ掛かり抜けないようで
「…どうした。それで終わり、と言うつもりではあるまい。」
振り下ろした剣が女の肩当てごと肩の骨を砕く感触を伝えてくる。
歯を噛みしめて痛みに耐える女を見下ろしながら、まだ戦えるだろうと男は口にする。
そんな時に、女の背後から数体の魔族が姿を見せた。
■エステラ > 「いいだろう。この言葉を後悔させてやる」
挑発に乗るように返せば以前よりも楽しませてやるというように笑みを見せ。
男の腹にと刺さり抜けない剣は諦め代わりに折れた腕から無事な腕にと残りの剣を持ち替える。
「言うはずがないだろう。貴様を相手にこの程度で止まるものか」
次はその首だというように剣を向けるが背後から聞こえる足音に舌打ちを一つし。
邪魔をするなとばかりに一度下がれば先頭の魔族を切り捨て、その死体を蹴る様に男へと突き進み。腹に突き刺した剣の柄を蹴りより深くに突き刺そうとする。
■アルバトロス > 「………ならば、やってみせろ。」
剣を持ちかえる女を見据えながら、男は腹部に刺さった剣をそのままに女へと近づいていく。
女の後ろから現れた魔族は当然ながら味方ではない。何やら隙を窺っているようであったが、
その先頭の魔族が女に切り捨てられる。
「………そうでなくては困る。」
魔族の死体を蹴り、その反動で向かってくる女。それに合わせるように男は大きく一歩を踏み出す。
女が腹部に刺さった剣の柄を蹴ると、刃はより深く突き刺さり背中まで貫通する。
呻きのような声を上げた男は、そのまま身体ごとを女へとぶつけるように盾を押しだした。
■エステラ > 「言われなくてもな」
1対1でも苦労をする男。それに邪魔が入れば勝率は下がると先手で一人減らし、剣を抜かずに近づく男に刺さる剣を蹴る。
蹴った剣が更にと刺さり男の呻きのような声にしてやったと笑みが浮かぶが視界の隅に仲間を切られた事に怒りを見せる魔族が見える。
つい反射的に剣を首にと投げつけ始末をし、押し出された盾を避けようとステップを踏むが死体を踏みつけてしまう。
先ほどは勢いを殺すことに役立った死体が仇となり盾を避けられず、盾ごと身体をぶつけられ壁に叩き付けられるように挟まれ呻きを零す
■アルバトロス > 更に深く突き刺さり、背中にまで貫いた剣の刃は男に確かな深手を負わせていた。
身体を苛む激痛と出血だったが、男はそれに怯む様子も見せずに女へと盾を押し出す。
女が魔族の相手をしたことで避け切れなかったのか、それとも死体を踏んで足をとられたことで
避け切れなかったのは男の知る所ではない。
「………これで終わりではないだろう。まだ俺は立っているぞ。」
呻きを零す女へと言葉をかける。それを見た残りの魔族が好機だと判断したのか、武器を振り上げて向かってくる。
狙いは女の方だったらしく、女の頭へと武器を振りおろそうとした魔族を、男が剣を突き刺して始末した。
「…邪魔をするな。」
■エステラ > 呻き声を零しながら盾に足をかけ強引に押し放そうと力を込めて押し返そうとし。
その間に魔族の剣が頭を狙った一撃には思わずに目を閉じるが降りかかるのは刃ではなく魔族の血。
瞳を開ければ貫かれら魔族が目に移り。
「礼は言わんぞ。私とてまだ生きている…」
たった今死んだ魔族から剣を奪えば隙を狙うようで気には食わないが盾の死角から剣を滑られ突き立てようとする
■アルバトロス > 「………礼など要らん。」
男からすれば、女との戦いを邪魔する輩を始末しただけに過ぎない。
礼を口にするくらいならば、自分を満たせるように戦うことを求める男だった。
女が今しがた死体になった魔族から剣を奪い、盾を持った腕へとそれを突き立てる。
腕に剣が突き刺さると、上手く力を入れる事が出来ずに男は数歩下がる。
「………邪魔はいなくなった。」
腹部に突き刺さったままの剣を無理矢理に引きぬき、剣を構え直す。
既に血を大量に流している男だったが、戦いを止めるつもりはなかった。
■エステラ > 「よこせと言われても身体しか払えんよ」
それよりも戦いがいいのだろう?というように戦意の衰えない目で睨めば腕に突き立てた剣を抜き、男が下がった事に合わせて下がり間合いを取る。
「そのようだな。だがお互いにそろそろ決着だろうな」
己は片腕、男は腹と腕。この辺りで決着を付けねば満足できる戦いが出来たとしても魔族からは逃げきれないと呟き決着を望む様に弓を引き絞るような構えで剣を水平に構える。
「そういえば名を聞いていなかったな。私はエステラだ」
男が応えるかは解らないがこれだけ楽しめる戦いをする男には名乗ろうと名乗り。
一息吸えば狙うのは胸元。一気に間合いを詰める様に突き進み剣を突き出す。
■アルバトロス > 「………決着か。あぁ…そうかもしれないな。」
傷は魔族の混血であるおかげか塞がりつつあるが、失った血まではどうしようもない。
余りに大量の血を失い続ければ、傷が塞がったとしても満足に動けもしないだろう。
それを理解したからか、剣を水平に構える女へと身構える。防御は考えていないのか、盾は構えずにいて。
「………アルバトロス。」
自分の名を名乗る女へ、男は自分の名前を呟く。
一気に間合いを付けてくる女へ合わせるように、剣を真上から垂直に振り下ろす。
女が突き出した剣は男の鎧を貫いて、そのまま胸元へと深く突き刺さるが男の振り下ろした剣は止まらずに女へと振り下ろされる。
■エステラ > 「アルバトロスだな。覚えておく」
まさか名乗るとは半ば思っていなかっただけに驚きを見せながらも盾を構えずに身構える姿を見据える。
剣を振り下ろすのが目に入るが戸惑いなど見せずに踏み入れ鎧を貫き宗元へと剣を抉り込む。
だがそれでも止まらない男の剣。身体を押しつける様に密着しその刃が身体に食い込む冷たい感触を感じながら勝ったという笑みを浮かべ身体を預ける様に力が抜ける
■アルバトロス > 名乗った名前を覚えておくと口にする女に、男は何も言わずにいた。
名前など覚えようが覚えまいが、満足する戦いができればそれでいいと考えているからだった。
「………かは、っ」
胸元に深く抉りこまれた剣は男の片方の肺を貫いていた。
身体の内部で噴き出す血が喉を逆流してきたらしく、男は血を吐きだした。
振り下ろした剣は、女の身体へと食い込んではいるが深手を負わせられてはいないらしい。
「………………。」
ぐら、と身体が揺れる。血を失った身体では最早立つこともできないらしく、そのまま仰向けに倒れた。
■エステラ > 倒れた男の上に乗る様に身を預けるように半ば痛みと出血に意識を飛ばしかけるがまだ終わっていないと男の鎧に頭を打ち付け意識をはっきりとさせる。
「私の勝ちだな……貴様が飽きるまででいい…飼わせて貰うぞ」
血を吐き出した男を見下ろしたまま告げれば身体をどうにか起こし周囲を見回す。
近くには聞こえないが砦は完全に魔族が掌握し人間の生き残りの処理にかかっている気配に焦りを見せる。
「折角の勝ちを無くすつもりはないぞ。貴様には生きてもらう」
見回した時に目を付けた扉に向け己より大きい、しかも鎧姿の男を痛みに耐え引き摺って行こうとする。
まるでそこにさえたどり着ければ安全だというように。