2016/04/25 のログ
ご案内:「タナール砦」にグリモワールさんが現れました。
■グリモワール > この砦に辿り着いたのは、幾つもの魔力を感じる事が出来たから。
私が見たいのは、知らない魔法や魔術。
その期待に応えるかのように、砦は戦いの場と化していた。
守っているのは人間、攻めているのは魔族。
だけど、そんな事はどうでも良かった。
巻き込まれるのは面倒だから、ちょっと離れた場所で見学をさせて貰っている。
なのに、偶に此方に意識が向けられているのは何故だろう?その疑問の通りに、双方から注意が向けられていた。
膨大な魔力に反応しているのだけど、それを隠していないからで。
そんな事をいちいち気にしているなんてなかった。
双方からしてみれば、ポツンと離れた場所で砦に意識を向けている何者かが居るのだ、気が気でならないだろう。
■グリモワール > やる事はいつも通り、胸元に抱えていた書物が浮き上がり、白紙の頁を開く。
後は知らない誰かさんが記してない魔法を使ってくれれば良い。
視界の中にそれが入るならば、文字が浮かび上がっていくのだ。
前に視線を向け乍、時々チラッと頁に向ける。
埋まっていく頁が見えれば、嬉しそうな笑顔を浮かべた。
自分にとって喜びを感じる、そんなものの一つなのだから。
「うんうんっ、いい調子いい調子っ♪
まだまだ増えてくペースも落ちてないし、私としてはとってもありがたい事だよね♪」
どっちが勝っても何かある訳じゃないんだし、どうでもいい。
理由なんてよく分からないけど、こうして戦いが絶えないってのは自分にとっては悪くはない。
だって、それだけ魔法が行使されるって事。
それだけ、新しい魔法が覚えれる可能性も増えるって事で。
■グリモワール > それでも、ずっと見ていればそのペースはゆっくりとしたものになって、更に時間が過ぎれば止まってしまう。
時と場合によって使える魔法も変わるのだし、戦場において必要なもの以外は使わないものだ。
そういった理由で全部を使わないにしても、頁に記された数はそれなりのものだった。
もう増えないと分かれば、パタンッと書物を閉じる。
ありがたい事がもう一つあるとすれば、此方に注意は向けてるけど、ちょっかいは掛けてこなかったって事だろう。
まだ戦いは続いてるみたいで、それも砦の中に迄及ぶ形となってきている。
そうなると、こんな離れた場所からでは見えないのは当然。
屋内なら、違った魔法を使ってくれているかもしれない。
考えがそう至れば、善は急げと胸元に書物を抱えてフワフワと砦に近付いていった。