2016/03/25 のログ
■魔王リュウセン > 「…であれば、交渉決裂と」
話は終わったな、であれば、と入り口に向って歩くのではなく暗がりの方へと戻り始めた。
単騎でいる方が後腐れなくて身軽で動けてデメリットが無い。会話でどうにかしたかったがやはり駄目だったようだ。
長居は無用、とばかりに暗がり一歩手前に居た先程まで乗っていた愛馬に飛び乗ると尾を揺らし
「帰る。所詮人は魔族を信用ならんと言う訳だ。」
『時間を思いの外潰したが 次に行くぞ!次で発散だ!』と殺気立つ部下を次の所で発散させようと
暗がりの軍勢を率いてあっさりと砦の入り口付近から多少の地響きと共に遠ざかってしまう―
ご案内:「タナール砦」から魔王リュウセンさんが去りました。
■ヘンリエッタ > 突っ込んでくるなら応戦する振りで一斉射を放ち、一瞬だけこちらから意識を反らせてから後は逃げる。
門を破る前にワンテンポ遅れさせれば十分と思っていたものの、魔族は下がっていき、そのまま何処かへと去っていってしまう。
結局、兵士達に外へと撤退のために引っ張りだされそうになったのは徒労に終わると、ぐたっとしながら砦へと戻され、地面へとへたり込んでいく。
「……何、だったのでしょう…か」
少女は攻めこまれたぐらいしか知らないので、攻めこまれなかった理由も、その前の話も分かっていない。
とりあえず、すぐにお願いされた罠の解除を施せば、ぼぅっとバリケードの撤去と共に厳戒態勢になっていく砦の中を眺めるばかりだ。
「……あの人、こういう時にいれば…良かったのに」
あの馬鹿力で魔族を一網打尽に追い払えば、多少なりは評価も変わったかもしれないが…と昨晩のことを思い出しながら、よろよろと立ち上がれば木箱に腰掛ける。
■ヘンリエッタ > 巡回兵は増え、塀の上、見張り塔、遠くを見渡せるところには可能なかぎりの目を置いていく。
ともかく兵士達がせわしなく動きまわるのを、緊張疲れした体を休めながら眺めている。
薬と武器類の整備、ちょっとした応急手当。
そのぐらいだった筈の仕事が、どんどん違う方向へとながれていくような…そんな気がした。
はふっと溜息を零すと同時に、後ろから何やら叫び声が響く。
それにビクリと体を硬直させて振り返れば、急激なオーバーオーダーに怒り心頭な給仕要員が兵士と言い争っている最中だ。
夜食の量が倍に増えるというのに人は減る。
どうやってやれというのだとぶち撒ける様子に、また要らぬおせっかいが疼いてしまう。
とはいえ、やらないのも手持ち無沙汰だしと木箱から降りると、争いの渦中へと踏み込んでいった。
「…あの、手伝い…ましょうか?」
いいのかと驚く様子が見えるものの、困った様に苦笑いを浮かべれば、焦げ茶のヴェールの下で瞳が細められていく。
仕方ないことですからとつぶやき、そのまま厨房へと引っ張られていくと、料理の手伝いに完成したそれの給仕に持って歩きと、忙しなく砦内を動き回っていた。
■ヘンリエッタ > 砦の夜は終わりを告げることなく続き、夜明けになるまで慌ただしいまま人々は動いていく…。
ご案内:「タナール砦」からヘンリエッタさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にオーギュストさんが現れました。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
■オーギュスト > 第何次か既に分からないタナール攻防戦。
それを制したオーギュストは、砦内部の執務室で報告を見ていた。
ようやく北方の平定もひと段落。
魔族との勢力の境界も、なんとかティルヒア動乱以前まで戻した。
「やれやれ……」
いくつかの報告書に目を通す。
■オーギュスト > 報告書はいくつも上がってくる。
この砦に留まる時間も僅かなので、手早く片付けなくてはいけない。
その中に、目を引く一文があった。
「――捕虜への医薬品の支給? なんだこりゃ?」
魔族の捕虜に治療を施せなどと命令した覚えはない。
だが、報告書には確かに医薬品の支給が要請されている。
それも、捕虜用に。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。
■オーギュスト > 「――どっかで呼びつけてやめさせるか」
まったく、無駄遣いにも程がある。
ただでさえ医薬品は貴重なのに、よりにもよって魔族に使うとは。
大方どこぞの貴族の子女の趣味か何かだろうが、前線に持ち込まないで欲しいものだ。
ご案内:「タナール砦」にヴィクトールさんが現れました。