2016/03/18 のログ
ご案内:「タナール砦」にタマモさんが現れました。
■タマモ > タナール砦、その中にある執務室。
ゆっくりと音も無く扉が開けば、するりとその隙間を滑るように少女が入ってきた。
今現在は、この砦は人間側が占領しているらしい。
それでもこの姿で堂々と入るのは色々と面倒で、執務室まではある人間の姿形を借り受けたのだ。
「ふふんっ、久々に来てみれば…まったく、人間も魔族も忙しいものよのぅ?」
やれやれ、と肩を竦めるような仕草。
さて、まぁ、人間側が占領していたらたまには会いにきてやろう。
そう思っていた相手は、この執務室にも居なかった。
身分が身分だ、忙しいのだろう。…いや、うん、姿形を借り受けたのはその相手なのだが。
という訳で、もう一つの目的に向けて動き出す。
きょろりきょりろりと視線を巡らせ、その視線は棚で止まった。
正確には、その棚の中から見えるボトル等々だ。
居ようが居まいが来たついでに頂こうとした代物、むしろ、居ないならば遠慮はいらないか。
かたん、と棚を開いてボトル数本とグラスを手に取った。
■タマモ > 本来座る人物の居ない豪華な席、そこへとボトルを置く。
どうせ銘柄やら何やら見たところで分かるものでもない、だからその辺りは気にしてない。
きゅぽん、指で抜けるような代物でもないし、抜く道具も見付からないので力で空ける。
手にしたグラスに注げば、くいっと呷る。
「ぷあーっ…うむ、やはり自分の物でないと美味さも格別じゃのぅ」
おかずはないか?と再び視線を巡らせてみたが…さすがにそこまでは見付からなかった。
とりあえず、一通り飲んでみようと、次のボトルを開けにかかる。
■タマモ > 準備が足りぬ、そんな勝手な事を考えながら、2本目のボトルに移る。
とくとくとグラスに注ぎ、再びくいっと呷った。
うん、これも美味しい。
「こんなそう飲まぬ物をこんな場所に置きっ放しというのも勿体無い話じゃな。
せっかくじゃ、何本か持ち帰るとするかのぅ」
ごそごそと、ボトルの数本を分け、取り出した風呂敷に二重三重にして包んでおいた。
大丈夫、どうせ実際に誰のものでもないし、数本持っていった程度では気付かないだろう。…多分。
そんな調子で、ボトルを空けてはグラスに注ぎ呷る、それを繰り返していった。
■タマモ > 「ふむ…なかなかに良い物が揃っておるのぅ?」
そんなこんなで、気が付けば空になったボトルが数本並んでいた。
くいっ、と最後の一杯を呷り、息をつく。
まぁ、目的の一つは達せれなかったが、また別の機会があるだろう。
まだそこまで酔いが回っているという訳でもないが、良い感じだ。
椅子に腰を下ろすと、一休憩と背凭れに背を預ける。