2016/01/21 のログ
ご案内:「タナール砦」にロレンスさんが現れました。
ロレンス > 夕刻、陽光の加護を失った砦に闇の気配が迫っていく。
群れをなし、乱れることなく行進しながら進む骸骨の兵士たち。
そして豹のような魔物に跨った部下たる同族の騎士達が、それぞれの軍勢を率いて砦を囲っていく。
その後方では、何時もと違い赤い瞳を宿した青年が指揮を執る。
ザッ、ザッと響き渡る地響きのようにも聞こえる足音は、砦に潜む人間共を怯えさせることだろう。
そんな意味合いもあっての行進は、包囲が終わると共に一度止まっていく。

「人間の諸君、我が名はロレンス・ベルクバイン! 血と共に生きる闇の始祖の一人である! これより誇りと国を背負い、その砦を奪わせていただく!」

闇に包まれた砦の中、どこらかしこからも彼の声が響く。
まるで傍にいるかのように聞こえるだろう。
しかし、彼自身は砦から離れた場所に居るのも見えるはずだ。

「命を惜しむなら剣を置き、去れ! 我らは弱者を嬲るつもりはない! 己が使命を持って戦う者のみ我が戦を受けよ!」

砦の中はどうなっているかはわからない、だが戦いの前の礼儀は尽くした。
宣告から10分程時間をおいたのも、剣を置いて逃げたものを巻き込まないためだ。
時間を確かめれば、突撃の声を上げ、骸骨の兵士たちは部下達に先導されて砦攻めが開始される。
包囲しながらの矢の雨、中央を集中しての突撃。
門の一点突破を目指しての戦いが始まっていく。