2016/01/20 のログ
■魔王アスタルテ > 『おう。砦の大広間をいっぱいに使っても今ここにいる魔族全員が入るにはかなり厳しいぐれぇだからな。
秘蔵の酒は、さすがに全員分には渡らねぇよ』
(主に、中位魔族や下位魔族に秘蔵の酒が行き渡る事はないだろう。
数に限りがあるだけに、その点は仕方がないだろうか)
「そうだよ~、嫌な事全部忘れちゃってはじけちゃおうよ~♪」
(宴の準備も、結構楽しんでやっていると聞く。
準備をしている者達もやはり宴が待ち遠しいという事だ)
『これも膝枕の楽しみ方よ。
アスタルテ様に膝枕をする事もあるけど、その寝顔がとても可愛らしいのよ』
「そっかぁ。ジュースは、すっごくおいしいもんね。
あたしはお酒が飲めない変わりに、宴の場ではいつもジュースなんだよねー」
(アスタルテはにこりと笑って、そう答える)
「あははー♪ お酒が飲めなくても、美味しいものは食べられるねー。
大丈夫だよー、あたし自身ちゃんと宴を楽しんじゃうからね!」
(アスタルテは宴の幹事だという事もあり、
飲まない故に酔う事もなく都合が良い事も多い。
そういった意味でも欠かせないと言えるだろう。
抱き知られたアスタルテは、子供のように無邪気に笑いながらタマモの胸に頬をすりすりさせる)
「それじゃあ、ちょっとタマモちゃんの胸の中で甘えちゃおう♪」
(アスタルテは、やはり子供の如く甘えん坊であった)
「他の種族の者と一緒に仲良く暮らせば、確かにお互いの理解を深められるねー」
(だけど、その際は一緒に暮らす者達が信頼できる者でなくてはならない。
例えば奴隷として扱われたとしても、一緒に暮らしているという事になる。
そうなれば、差別意識を尚更強める事になりかねない)
「そっかぁ。タマモちゃんがこの世界で暮らす際には、この世界をよく知る式神なんかが側にいたら役立つもんね。
自分の考えが間違っていた時は、確かに怖いよね。
そう思う事が、ある意味で一つの迷いという事にもなるのかな。
あたしの場合はそんな時、自分の信念に問いかけてみたりもするかな」
(核となる信念は『“純粋なる魔王”は魔族や魔物を率い、導きし者』だ。
これは誰に言われようと決して曲げる事はない。
アスタルテは、ずっとその信念のためにこれまで生きてきたのだから。
だがそのためにとる行動は様々だ。
その時に迷いがあれば、本当に核となる信念の通りとなる行動か、それを問いかけてみるのである)
(念話で大丈夫かな、と思いつつも、
タマモの念話がいつでもアスタルテにとどくとも限らない)
「それじゃあ、あたしの居城を教えるよ~。
あと念話以外にも、念のために連絡手段は用意しておいた方がいいかな」
(タマモの手前に闇が収束し、その闇はやがて一枚の紙になる。
その紙には、《万魔殿》にある《魔王アスタルテ城》までの地図が描かれていた)
そしてアスタルテはそれとは別に、掌サイズの石板をタマモに手渡す。
石板には、0から9までの数字が刻まれていた)
「これは、我が《魔王軍》が開発した《魔導携帯連絡機》と呼ばれる魔導機械だよー。
あたしの連絡機の番号を登録してあるから、それでいつでも連絡できるよ~」
(その後、アスタルテは番号とは何か、どう扱うかなどを一通りタマモに説明する。
もし、タマモがいた世界の曲が《魔導カラオケセット》に入っていたら、
それはそれでタマモが元の世界に帰る手掛かりになるよね。
さすがに、そんな都合の良い事は実現しないが)
「それじゃあ、まずはあたしの持ち歌の中でも覚えやすいものを選んじゃうね~」
(さりげなく“まずは”と言うあたり、一曲で終わらせる気はないという事である。
そんな時、この玉座の間に一柱の魔族が入ってくる。
全身鎧を纏った竜人型の高位魔族であり、この砦を制圧した部隊の将軍である)
『アスタルテ様、それに四天王の皆様。
宴の準備が整いました』
(それを聞いたアスタルテはにこりと笑う)
「そっかぁ。それじゃあ、宴会場に向かっちゃおっか~。
いこ~、タマモちゃん~」
(アスタルテはドクロから降りて、タマモの手を引こうとする。
そして、この場にいる全員で大広間に向かう事だろう)
ご案内:「タナール砦」からタマモさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」から魔王アスタルテさんが去りました。