2016/01/07 のログ
魔王アスタルテ > (まあ、タマモが第七師団の客人だと周囲に知られれば、この砦にいる魔族達からも『妖狐を追い出せ』といった旨の進言が殺到するだろうけど、
 誰も知らなければ問題ない。
 無論、アスタルテも四天王も、タマモが第七師団の客人だという事は知らないし、特に魔王はタマモの事を信頼しているので特に詮索する気もない)

「まずいって、なんで?」
(アスタルテは無垢な仕草できょとんと首を傾げる。
 だがその理由はすぐに察する)
「あー、別にタマモちゃんが王国側に身を置いていても、砦を攻めたり間諜だったりの意図がないだろうから、全然寛いでくれてもいいよー」
(そう言って、アスタルテはにこりとタマモに微笑む)

「元々、あたしはこのタナール砦を戦術的には重要視していなかったところはあったんだけどね。
 ティルヒアちゃんが反乱を起こすちょっと前に、その第七師団が国境を越えて、我が国の平和な村を焼いて村人達を虐殺するって事件があったんだよ。
 まあ交戦状態だからそんな事もあるって言ってしまえばそれまでだけど、今後出来るだけ攻め入られないようにするために防衛を強化する必要があったからね。
 あたしの配下もこうやって、ちょくちょくこの砦を占拠しに行く事はあるかな」
(あの件で、魔族側も王国に対してぴりぴりしていたものだね。
 まあ、平和な村を滅ぼすなんて魔族も似たような事をやっているわけだけだから、結局“戦争”という言葉で片付きかけない事でもあるけどね)

タマモ > さすがにそれを聞いて、わざわざ文句の一つもでる事を伝えはしない。
ならば、このままアスタルテの客人としておけば良いだろう。

「…理解が早くて助かるのじゃ。
まぁ、そういう事であるならばゆっくりとさせてもらうがのぅ?」
それが分かれば、ほっと胸を撫で下ろす。
笑みを浮かべる少女に、にっこりと笑顔を返した。

「………人間とて、やはり愚かな者は愚かなんじゃのぅ。
しかし、なかなかに複雑なものじゃな?
アスタルテも色々と大変そうじゃ」

人間と魔族の間にこうも色々とあったとは思わなかった。
確かに争っているとは聞いていたが、ここまでの事をしているのは想像してなかった。
上に立つがゆえに、色々と考えたりやらなければならない事がありそうだ。
それは逆に、第七師団の団長をしていたあの男性も同じなのだろう。
とても自分にはそういった事はやれないだろう、そう思う。

魔王アスタルテ > 「ゆっくりしていってよ~。
 あはは~♪ せっかくタマモちゃんが来てくれたんだし、宴会でも開いちゃおうかな~」
(そう言って、アスタルテはこの砦を占拠した部隊の部隊長に宴会の準備を行うよう念話で伝える)
『宴会、いいですね!
 さて、今夜も飲みまくるぜ!
 おいタマモ、俺と酒で勝負してねぇか?』
(宴会の開催に喜ぶは、四天王ブルートであった。
 そしてブルートは、気さくにタマモに酒で勝負を申し込むのだった)

「まあ、人間は愚かな者もいたり、中には敬意を称すべき勇敢な者もいたりで、けっこー面白い種族なんだけどね。
 あたしは、そんな人間達が嫌いじゃないよー。
 あははー。複雑だし、大変ではあるけど、
 魔王たる者は、君主としてちゃんと魔族の皆を導かなければいけない使命があるからねー」
(そんな複雑で大変な使命を負う事を喜々とすら思うのが魔王アスタルテであった。
 実際アスタルテや四天王などといった魔王軍上層部は、対魔族特化部隊である第七師団の団長としての立場も理解している。
 故に、第七師団を毛嫌いする配下がいたとしても、その団長を個人的に憎むような事は避けている。
 例え第七師団を相手にするにしても、私情は抜きにして、あくまで戦略的に有効かどうか、国益に繋がるかどうかなどを考慮する)

(ここからは、アスタルテはタマモにしか聞こえない魔力を帯びた声で話す)
「それでタマモちゃん。
 元の世界に帰る方法については、あれから進展とかあった?」
(そう質問すると、きょとんと首を傾げる。
 タマモは、あまり自分の世界の事を話したがらないでいた。
 だから、その声は周囲には聞こえないよう気にかける)

タマモ > 「いや、それはそれで何というか…なんか悪い気がするのぅ。
まぁ、良いのであれば付き合うとするのじゃ。
………良いのか?妾はそうそう酔いはせぬぞ?」
宴会自体はどちらかといえば…どころか、はっきりいって好きではある。
だけど、それを開く理由が自分が来たからというのは…うん、なんかちょっとだけ気が引けた。
そして、当然だが勝負を仕掛けられれば浮けるのが少女だ。
酒は酔うまではどうしても少し苦く感じてしまうが、酔ってこれば後は結構いけるくちだったりする。

「ふむ…それは多分、人間だけでなく他の種族の者達とてそうなんじゃろう。
…とはいえ、妾が人間と妖怪以外に出会うたのはここが初めてじゃがのぅ。
なるほどのぅ、なんというか…さすがは魔王といった感じか?
妾にはとても真似できぬものじゃ」
思っていた事をそのまま伝える。
それは実際にそうだ、現に己の地に居た式でさえまともに扱えていなかったのだから。
それがこんな大人数なんてなった日には…うん、間違いなくそうも経たずに大爆発だろう、色んな意味で。
人間と魔族、話を聞けば聞くほどに考えさせられる。

『………いや、まったく無いのぅ。
長丁場になりそうじゃからな、それはもう二の次にして、まずはこの地でしばらく居座る事を考える事にしたのじゃ。
だから、まずはこの先どうすれば良いかを聞きに来たのじゃが…
こうした結果を見ると、どうやら己でどうにかせよ、と言う事じゃろうな?』
はふ、と溜息をつきながら、念話で返す。
そもそも現在は住むところさえないし、稼ぎは…まぁ、それは宝探しで何とかなっているか。
色々とやる事が山積みであった。

魔王アスタルテ > 「あははー♪ 宴会はけっこー皆好きだし、気にしなくていいよ~」
(アスタルテの言葉に、ロータスが続く)
『うむ。タマモよ、これは本当に気にしなくて良い事でな、
 アスタルテ様は何かと理由をつけて宴会を開催してしまう事が多いのだ』
(アスタルテも何かと宴会好きである)

『そいつは面白れぇ!
 俺も負けねぇぜ! なにせこの俺ブルートは、四天王の中で最も酒に強えぇからな!
 まあ勝負っつーても、色々語り合いながらやろうぜ』
(ブルートはかなりの豪酒である。
 最も、逆に言ってしまえば魔族の中でもかなりの豪酒というレベルに留まる)
「丁度、冥嶺酒造のお酒があったよねー。
 あそこのお酒は、魔族達に評判が良いんだよ~」
(ロトの領土に造られるお酒である。アスタルテ率いる魔王軍所属なだけあり、冥嶺酒造からお酒を注文する事はかなり多い)

「あははー♪ 種族で分かれていたとしても、なんだかんだで通じているところがあるって事だね。
 他種族、例えばミレー族なんかも猫耳もふもふ出来て可愛かったりで、魅力があったりするよねー」
(アスタルテは実際に、ミレー族の耳をもふもふする仕草をしてみせる。
 結構いやらしい手つきである。
 次に発言する事はタマモの世界に関わる事なので、周囲には聞こえない念話にて話す)
「そっかぁ。タマモちゃんの居た世界は、主に人間や妖怪がいる世界なんだね。
 この世界は、人間と妖怪の他に、魔族やミレー族、精霊といった知的生命体だけでもけっこーな種族がいるからね」
(そして念話を切って続きを話す)
「そこは適材適所だねー。
 王は民衆を導く者だけど、その王一人では決して国は回らない。
 だから、タマモちゃんのような凄く便利な能力を持っている者とかが重要になってくる」
(民衆を率いる王になるには、やはりカリスマや素質がいる。
 だが、重要と言える人物は王だけではない。
 各々が役割を果たしてこそ、国が回っていく。

 アスタルテは念話で返す)
「しばらく帰れないとすれば、この地で長く暮らしていかなければいけないもんね。
 この先どうすればいいかというのは、王国にいるタマモちゃんの伝手はどうにかならなさそうなの?
 あたしは一君主だから、住む場所や仕事なんかは提供出来るけど、王国の伝手があるタマモちゃんがあんまり魔族側に頼りすぎちゃうのもまずいのかな……?」
(困っているタマモにそう提案してみる。
 ただ、タマモに住む場所や仕事などを提供した結果、王国にいる彼女の伝手がそれでどうタマモに接するようになるかが気掛かりだった)

魔王アスタルテ > 【続くよ~】
ご案内:「タナール砦」からタマモさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」から魔王アスタルテさんが去りました。