2015/11/12 のログ
ツバキ > …貴女はあっち、私はこっち、よろしくね?

煙の中で一つだった影が二つに増えた。
一つは自分に向けて放たれた鎖分銅をひらりと避ける。
もう一つは…男性とは別に感じた気配の方へと向かっていく。

振り払われた煙幕の中から、忍装束の少女が現れた。
その表情は張り付いたような笑みを浮かべている。

「もうちょっと言い方ってものがあるんだろうけど…そういうのも嫌いじゃないよ?
くすくすっ、とっても激しそうね?」

その手には数本の苦無、とんっと後ろへと跳ねながら左の4本を上に、右の4本を男性へ向かって投げ放った。
上に投げたものは四方へと散っていく、正面へと投げたものは正確に男性の両の手首足首を貫こうとする。

サリファス・ドー > あえて苦無は避けず腕や足に刺さる。
致命傷じゃないなら安い、毒でも呪いでもこいよというふうに笑う。
一呼吸入れ、鉈剣を盾の様に構え突っ込む。

「はっ。そーゆう手合いだよな、解るぜ密偵さんよ。
安心しろや、ベットでは優しくしてやるよ。」

少女の間近まで踏み込めば、身を屈め少女を拘束させようと鎖を放つ

ツバキ > 苦無が刺さる事を意に介さず突っ込んでくる男性。
少女はそれを意外とは思ってないのか、気配に揺らぎは見られない。

「あら意外、貴方の様な人だと寝床でも激しいと思ってたのに。
それはそれで興味はあるけど…そういう人を逆に組み敷くのも楽しそうじゃない?」

間近まで踏み込む男性、そのタイミングで四方に散っていた苦無が床に刺さる。
その苦無には各々札が刺さっており、見えはしないだろうがその札には雷の文字が浮かんでいた。

ぱんっ、と手を合わせ、両手の指で印を結ぶ。
同時にぶわっと男性を中心にして水泡が包み込むように現れ、放たれた鎖は非常に柔らかいのか水泡の表面に押し戻される。
見た目は弾けて消える事のないシャボン玉の中に男性が閉じ込められた様な状態だ。

それに合わせるように、離れた場所でどぉんっ!と爆発音。
少女は気配で、男性はその位置で分かるだろう。
男性と別れて行動していた者達が居た辺りだ。

サリファス・ドー > 「――なんだ、やる気あるのか?お前。
それに組み敷いてくれんのかよ。カハハっ。
砦にくるかよ?」

屈めた身を伸ばし鉈剣を拳で打ち抜く。
質量でシャボン玉を破り、そのまま少女を掴もうとする様だ。

「暇してたんだよ、待つってのは辛いよな。
実際、お前が何者かなんてどうでもいいんだよ。
要は遊べるかどうかだしなァ」

少女を買ってきてもらった玩具の様に言う顔は禍々しい。
爆発の方はあまり気にしては無い模様。
深入りしないだろうし準備が終わったから動いてる訳だし、……死んだらそれまでだよなと思う。

ツバキ > 「仕方ないわ、私はどっちかっていうと専門はこっちだもの?
そうそう、それを割ると………あ」

説明をしようとしてるところで割られた水泡。
ぽつりと一言呟くと、掴みかかる男性を避けるように…ではない。
何かから逃げるように、たんっと地面を蹴って一気に上へと飛び上がった。

正確には水泡が割られたタイミング、四方の札が眩いばかりに発光する。
ばぢっ!と札が弾け飛び、中央…まさに今男性が居るその場所に電撃が一気に収束、耳をつんざく様な轟音、凄まじい衝撃が襲い掛かる。

………頃合、帰るよ。

少女に語りかける、同じ少女の声。
衝撃によって更に上空へと舞い上がる少女、そこに合わせるように巨大な鳥が飛来する。
少女はその背に着地し、本当はもう少し相手をしたかったのだけど…と言わんばかりな残念そうな表情を浮かべ見下ろしてみた。

サリファス・ドー > 「なァ、あれだろ。逃げ打つ気かよ。
つまらねェこと言うなよ、任務は大事だろ?
セックスして聞き出すとかしねえのか」

雷撃が発すれば刺さっていた苦無を地に打ち、飛ばした鉈剣が避雷針になるだろう。
音で鼓膜が破れ衝撃は身を固め防御する。

「…つぅ。あーあー。っち」

ダメージを負いつつ立ち上がり、少女を見上げ、一瞥すると砦のほうへ足を向け独特な口笛を吹き
振り向きながら鎖を少女の方へ最後に放つ。

同じ頃口笛を合図に砦から矢が少女に向かって放たれる。
準備の正体だろう。

ツバキ > 「ほんっとにごめん。そうだね、貴方の顔は覚えたし次は砦に直接聞きにいこうかしら?
ふふっ、身の安全の保証をしてくれるなら、それも良いよ?」

どうやら男性はあの術を耐えたらしい、思ったとおりの頑強さだ。
上空をぐるぐる回って飛び続ける大鳥、射られているはずの矢はなぜかあらぬ方向へと方向を変えて避けていく。
投げ付けられた鎖分銅も、何の手応えも無く逸れてしまう。
その上に乗った少女は下に立つ男性へと言葉をかける。

「貴方、気に入ったよ。私はツバキ…貴方は?」

もう戻らなければならないならば、戦いは終わりだ。
その表情は普通の感情が込められた表情となっている。
男性が答えるにせよ答えないにせよ、反応だけ確かめて後は飛び去っていくだけで。

サリファス・ドー > 「ああっ。はァん。
王国軍第七師団偵察隊所属サリファス・ドー。
あーお話(情事)なら、まァ保証?してやるよ」

少女に目は向けない、いきり立つソレが空しいだけだ。
魔法なら引き摺り下ろそうともするが……。
へいへいと影と合流し砦に合図してから林に向かって去っていった

ご案内:「タナール砦」からサリファス・ドーさんが去りました。
ご案内:「タナール砦」からツバキさんが去りました。