2015/10/24 のログ
ルシエラ > 「いやいや、女の子だから武器とか興味ないのが普通じゃないのー?私の場合は単にどんな感じか見たかっただけだねー、本当ならもう見終ったから帰るだけなんだけど、さ?そんな訳で、行って何をどうこうーとかは考えてないねー」

自分で言いながら、いやまあ自分も女の子なんだけど興味が無い意味がちょーっと違うよねー?とか考えていた。
今度は違う違うと手を振りながら、別に目的とかは無いと伝えた。

「あっはっはっ、お互いに暇だと暇潰し探しに大変そうだねー?相手はしてもいいけど、私の相手は…これだよー?」

笑いながら言葉を続ける少女、相手とは何の相手なのかを伝えるかのように、かつんっと両拳を打ち合わせてみせた。
相手って言っても色々とあるからちゃんと伝えないとね?

「なんか君のが簡単そうだし、お任せコースでよろしくー」

つまりは自分でもやるのは簡単だ、という含みがある言葉。
実際に本気を出してない状態であれだったのだ、間違いではない。
任せれば動いてくれるだろう、そして動けばあの武器だと離れてないと汚れそうだ。
とんっ、と地面を軽く蹴って少し距離を置いた。

ヨゾラ > 「ああ、そういえばそうかしら。…ああ、そう。んで帰る途中に。それはまあ災難な事で。」

ちらっと周りを見遣る。魔族の国と人間の国を行き来するには、この砦の付近を通らなければならないのは概ね必然的で。
頷ける話だったのでそれなりに聞いて頷いておいた。

「そうそう、残念ながら暇潰しになりそうなもんが見つからないから…あー、そっち。
ま、そっちでも良いのだけれどね。この頃あれよ、全然面白い物がなくて困ってるの。
…っていうか、貴方何者よ、人間じゃあないでしょう。」

複数人に囲まれて、割と普通に話していられるのだから、分かっていた事だがそれも聞いておいた。

「あー…でもあれだわ、さっき斬って汚れ落としたし。
はいお任せコース一丁あがり。面倒だからこれでドーン、とね。」

あの大振りなバカ兵器のチェーンソーは振りおろさなかった。既に汚れてはいるが、些事。
「ドーン」の声に合わせて電気が迸った。人間を気絶させるのに十二分な電撃があっちこっちへと走る。
魔法防御の鎧やら結界やらを加味しない強引でありながら、ある程度手加減はした繊細な閃々。
綺麗に六人に分散したかと思えば、気絶させにかかった。

「で、私はどうすればいいのかしら。…出口の方向は、知ってる?」

今更だが、砦でも迷っていた。もう面倒くさいし三度目なので臆面もなく尋ねた。

ルシエラ > 「えーっと、うん、多分?そーそー、まったく本当に災難だったらありゃしないってもんだねー」

多分、うん、多分。そもそも普通の女の子がどんなものかさえ聞かれたらまともに答えれない少女である。
言いながら、ふと人間側が今回は取ってるんだから争いがあった無かった関係なく私が見に来たら同じだったかもなー…なんて思った。

「そうそう、そっちー。いや、君の言う暇潰しって何だったのかなー、なんて思っちゃうよー?…私?そりゃもう、見て分かるだろうけど人間じゃないよねー………ぱっと見ただけじゃ分からないかー。一応は魔族だよー、一応はー」

自分とは別の暇潰し、何だろう…散歩とか?食事とか?何ていうか、あんまり思い付かない。
そして別に隠すつもりもないし、なので答えておいた…一応とかついてるけど。

次いで目の前で起こった電撃。
おお…やっぱり魔法って怖い怖い。そこまで怖いと思っている感じでない風に呟いた。

「君がどうしたいかにもよるんじゃないかなー?私はあっちに帰る予定だけど、君もあっちなら送っていくよー?」

指差す方向は魔族の国…ではなく、その逆だった。
本当は一人ならこっから飛び降りてもいいや、とか思っていたが他人も行くのならさすがに入り口から出ないとな、と考えたからだ。

ヨゾラ > 「どこもかしこもシケた人間の面ばっかりで。やってられないわね。可愛い子一人いやしないわ。
いやまぁ、可愛い子見つけた時にはもう興がね、醒めちゃったわけ。」

この化け物も、そういう疚しい願望を抱いては居たらしい。
砦は大体人間の手に渡っていて、何処をほっつき歩いたとして、人間人間。
軍人と言うのは大体そういうのばっかりで、あんまり面白い奴はいなかった。

「あー、私?まぁ、あれ。人間なり魔族なり、こう、屈服させて虐めてやろうかと思ったけれど、面倒くさくなったからやめたわ。
いや、見てわからないわ。…ふぅん、一応は、ねぇ。」

要は嗜虐性を満たしたいだけだった。
じろじろと見遣るが、人間となんら変わらないので見てわからない。

バタバタと気絶して倒れる人間を容赦なく踏みつけて進んで歩み寄る。
その過程でいつのまにやら最初からなかったように、かのバカ兵器、チェーンソーは手から消失していた。

「そうねぇ。」

指差された方向を一瞥。

「あの、出口の方向…まぁ、あっちも出口と言えば出口なのだろうけれど。
ああー…どうしようかしら。というか、そっち側行ったらまた出てきそうだけれど…。
北側の出口の位置、教えて頂けないかしら。」

そうだった、彼女は帰るのだからそっち方面。
で、こっちは行くのだからあっち方面。残念ながら行く方向は一緒ではなかったらしい。

ルシエラ > 「ふーん…まあ、ここじゃ面白そうなのは居なかったねー?可愛い子ねー…まだ起きたばっかりだし居たとしても会ってないだろうなー」

自分がここにきた時にはまだ魔族が居たのだが、もう殺されたか地下牢かどこかに閉じ込められているかよろしくやっているかのどれかだろう。
居たから助けるとかそんなつもりはない、そうなったのは自業自得、どうにかしたけりゃ自分でどうにかしろ、である。
可愛い子、自分がそれに当たるとは思っていないらしい返答だ。

「なかなかいい趣味してるねー…私としてはいじめの趣味は無いし、やっぱりやるならお互いに徹底的にやり合いたいものだねー。あー…やっぱりそうだよねー…まあ、うん、ほらあれだよ、今更自分が何なんて考えるの面倒だからそれでよろしくー」

自分はどちらかと言えば戦えればそれで良い、しかも力が均等であればなおさらだ。
そんな相手が今はもう居るのかどうかも分からない、少なくとも今のところは見付かってない。
昔はどうだっただろう…眠りに就く前、あんまり覚えてない。
なんか見られてるみたいだから、ひらりと身を翻し服の裾を舞わしてみせた…うん、意味はない。

近付いてくる女性、側まで来ればこちらは見上げる形になるだろう。
視線を合わせて屈むような事をしそうな相手でもないし、女性は見下ろす形になると思われる。
それを気にする少女ではないが。

「そっちかー…確かそっちは、えーっと…」

思い出すような仕草、実のところここに来るまでに自分も迷っていたから覚えている。
こう、そしてここをこう、とか、とりあえずは女性の求めている出口とやらの道順は教えておいた。

ヨゾラ > 「あらそう、それは残念。」

事実であれど、わざわざ貴方も可愛い子よと補足するほど聖人ではない。
概ね事は済んだらしい。残念ながらヤりたい男とボロぞうきんになった女の魔族、
連れ去られた連中。全て手遅れであったようだ。

「んふふ、可愛い子が絶叫しちゃうの、癖になっちゃうのよ。ああ、あなたあれね。バトルジャンキー。
…あーはいはい、了解了解。
しまいにあなた、呼吸するのも面倒とか言いそうだわ。」

全身ひらんと回して見せられた。…女の子だった。
この女の子がバトルジャンキーであるかとは分からないが。
だがしかし、あれだけの人数に囲まれて余裕綽々だったのだし相応の実力はあろう。

少女と言うに相応しい外見の彼女と、長身の異形。会話するなら、恐らくそうなる。
割と傲慢で配慮の行かない女だから、きっとそう。

「あら…ありがとう。御丁寧に。また機会があったら宜しく。魔族の御嬢さん。」

結構丁寧に教えてくれた気がする。ので、傲慢ながらも御礼は確りと。
その表情は、かなり緩く。気前よく手まで振って見せながらすたすたと人間らしく歩いて立ち去った。
出口に出ればこっちのもので、後はもう瞬間的に魔族の国へと転移して、その姿を消すばかり。

ご案内:「タナール砦」からヨゾラさんが去りました。
ルシエラ > 「まあ、そんな子が見付かったら覚えておくよー」

とはいっているも、可愛い子ってのが相手にとってどういうものなのかは分かってない。
なので、自分から見て可愛い子となる訳だが。

「あっはっはっ、そうだね、どっちも否定はしないよー?」

けたけた笑いながらそう答えた、どっちも間違ってないような気がしたから。
今のところバトル、と言えるようなバトルは出来てない気がする、だって相手が弱い相手ばかりだから。
なので本当にそう言い切って良いのかは迷うところだ。

と、ちゃんと説明出来たかちょっと不安なところはあったが、相手は納得してくれたらしい。
手を振って立ち去る後姿を見送りながら、さて…と逆方向へと歩いて行く。
さすがに王都は見えないか、広がる大地を見下ろしながら…とんっと身を躍らせ飛び降りる。

どおんっ…落下した何かが地面に叩き付けられるような大きな音が響く。
何事かと誰かしらがそこへ向かえば、そこにあるのは地面を凹ませる小さな足跡だけだった。

ご案内:「タナール砦」からルシエラさんが去りました。