2023/05/29 のログ
タマモ > 今日は暑かった、だから、涼しめる場所に入った。
普通に聞けば、それはない、と言われるような理由。
だが、そんな理由で気紛れに、この遺跡へと入って来る存在も、ここには居た。

まぁ、その遺跡がどんな場所かなんて、己に知る由もないが。
ところどころに老朽化がある、ちょっと危なさそうな場所。
そんな場所に、ちょっとした好奇心を感じ始めたところで…それが起きた。

足元に感じる、もう少し冷えたような空気。
ならば、もっとそれを感じたいと、足元を思いっ切り踏み付ける。
ばごんっ、見事に足元が崩れてしまい、空いた穴。
その先に何があるのか、それを気にもせず、とん、と空いた穴に飛び降りた。

そうした場所に居るだろう、先客。
そのすぐ目前に、ばしゃっ、と浅い水場に着地した、そんな人影を見る事となるか。

明らかに場違いな、異国風の着物を着付けた、人外の少女。
狐を模した耳と、複数の尻尾を持った、そんな存在だ。

リオン > もう少しで煩わしいこの水ともさよならだと進む足も軽かったが、それは突然何の前兆もなく頭上を突き破って現れる
幾本もの尾を揺らしながら現れた少女は見事に水面に着地して見せるが、それに驚いた少女はそのまま後ろへと尻もちをついてしまい、追い打ちをかけるように彼女が着地と共に巻き上げた水飛沫をもろに被ってしまうか

「きゃあぁッ!…う~、あ~ッ、もうビショビショ、一体なんなんですか。」

見たこともない服装に獣人のように見える出で立ち、そして自身と同じように落ちてきた様子に変な仲間意識を覚えてしまい、敵意を向けることなく濡れた修道服の裾を絞れば、めくれた裾越しに下着が露わになってしまう
同性だからと見えても気にしておらず、油断しきったままケガはないかと尋ね、同じように落ちてきたならもしかしたら出口まで案内してくれるかもと勝手に希望を抱いてしまうが、果たしてどうなるだろうか

タマモ > とりあえず、着地をしてから、後は考えよう。
きっと、そんな考えが災いしたのだろう。
どうやら着地地点、その傍に誰かが居たらしい。
思いっ切り驚いたようで、尻餅を付き、撒き散らした水で濡れたみたいだが。
それに己が気付いたのは、あがる声、それが聞こえてからだった。
うん、これは仕方無い…多分。

「………おや?」

そんな声に、聞こえた方へと、くるりと振り返る。
そこに見えたのは、一人の少女。
濡れた足元から立ち上がり、目の前で濡れた修道服、その裾を絞ってみせている。
そうする事で、下着も見えているみたいだが…気にしていないらしい、良い事だ。

と、そんな事を考えていれば、己の事を心配したりしてくるようで。
その言葉に、軽く思案する仕草。

「はて…どうじゃろう?
上手く着地をした、とは思うんじゃが、ちと見てみてくれんかのぅ?」

そして、少女に伝えるのは、そんな言葉。
他に何か聞きたそうな感じだが…まずは、そちらから。
少女が、それに誘われ、足を調べようと近付き、屈んだりしたのなら。
伸ばす手が、そんな少女の背に、軽く添えられる事だろう。

リオン > 奇妙な服を着てはいるが年下のように見え、そのせいか心配そうにケガの様子を尋ねれば傷がないか見て欲しいという頼みを快く引き受けて
慈悲と自愛の使徒たる少女の行いは神職としては至極真っ当な行為だが、ある種の人間相手には非常に騙しやすい人種でもある
彼女の足を確かめようとランタンの明かりで足を照らしながら傷がないか撫でるように足しかめていくと彼女の前の前で両膝をつく体勢となり、方足ずつ確かめていくもどこを探しても擦り傷一つなく、どこにもケガがなかったことに安堵するも顔の位置は丁度彼女の足の付け根の当たり
そして背中に触れる彼女の手には足を見る間バランスをとるために支えにしている程度にしか考えておらず、そんな間抜けが無防備に口を開いている様子に常人ならお人よしだと呆れるだろうが、好機だと思う者にはこれから起きることを微塵も考えていないだろう哀れな犠牲者に過ぎないだろう

「う…ん、大丈夫みたいね。怪我は、ない、みないね。本当によかった。今迷っちゃってて、少し困っててね、出口知ってたら、よければお姉ちゃんのこと案内してくれないかな?」

タマモ > なるほど、少女の性格は、それとなく理解した。
言われるままに、怪我一つない己の足を調べる少女。
上からそれを見下ろしながら、背に触れる手に、じわりと力が広がってゆく。
今はまだ、それが何かは分かりはしないが…

それと共に、己に続く言葉を掛けられれば。

「ふむ、そうかそうか、それは良かった。
そうじゃのぅ…ならば、まずは妾に付き合うてから、じゃろうか?」

にっこりと、そんな少女に笑みを浮かべ、そう伝えると。
どぷんっ、浅かったはずの水の中、底が急に出来たように、二人の姿は沈むのだった。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からリオンさんが去りました。