2023/04/27 のログ
ご案内:「無名遺跡」にオウルさんが現れました。
オウル > 毒矢は怖い、解毒剤がない時に受けてしまうと致命的だ。
爆弾も怖い、威力に寄りけりだが迷宮が崩れ瓦礫に埋まる可能性すらある。
あとは警報装置、媚薬の毒ガス、石化光線、諸々。
どれひとつとっても安全な罠なんて存在していない、筈。

無数に有る罠の中でも一番厄介なのは……。

「……テレポーターの解除しくじりやがった……。」

そう、テレポーター。
パーティーメンバーはバラバラに或いはまとまってモンスターハウスへようこそ、最悪なのは石の中に壁の中に床の中、ヘタをすれば一番厄介で面倒で危険な罠かもしれない。

で、ここは……無名遺跡のどこだろうか。

とある中規模パーティーの依頼でマッパーとして派遣され、戦闘をしない、危険なときには逃げていいという条件の下で無名遺跡の迷宮に雇い主のパーティーと共に潜り込んだ。

最初は順調、次第に微妙。
それでも順調に踏破していき、手持ちのアイテムが心もとなくなって、最後に見つけた宝箱をあけてから引き返そうって話になって、宝箱の罠の判別をしくじったのか、解除にしくじったのか、今となっては判らないのだけどパーティーの面々と違った場所に飛ばされて、今に至るわけだ。

うーん………どうすべきか。
左眼だけを覆うようにつけた眼帯、もう片方の眼で辺りをぐるりと見渡しても、よく有り触れた迷宮の通路でしかなく、深い階層なのか浅い階層なのかすらわからない。

運が良いのは通路が明るい事。
魔法を使った光源が天井にある御蔭である程度は辺りを確認できるし、不意打ちされることも無さそうである。

――まあ、こうして立ち止まっていても何にも解決しないので歩き出そう、目的は分かれたパーティーメンバーと合流か偶然迷宮にきている知らぬ冒険者かに遭遇して助けて貰う事。

出口へのテレポーターが見つかればそれが一番良いのだけども、どうなることやら……。

オウル > いざとなったら何とかなる切り札がある。
故に慌てず、騒がず、無名遺跡の迷宮の出口を求めて歩く。
ただ切り札だけあって反動が凄いのであまり使いたくないのも事実、なので歩いて脱出できるか、助けて貰えればベスト。

問題になるのは魔物とかエロい系含むトラップの存在。
トラップはともかく魔物はゴーレムの類とか幽霊で無ければ、何とか……なる、ドラゴンは別だけども。

「独り言も増えるし、食料は心もとないし、早く出たいんだが?」と独り言を呟いても右目に見えるのはただただ真っ直ぐな廊下、光源がある御蔭で先の先を見通せるので、そう不安は無いが、階段は見えないし途中に何箇所か十字路になっているし、ほんとどうしたものか。

「……まっ何とかなるだろ。」

たぶん。
と、小さな声でポソと言葉を零した刹那に外套の内側になるニードルホルダーから麻痺毒が封入された太い針を取り出すと、引き抜き様に正面に――正しくは十字路の曲がり角ギリギリに向けて投げる。

角の壁にぶつかり角度が変わり、直ぐにスコンッといい手ごたえと共に何かが倒れる音がドサッと。

たぶん、まあゴブリンか何かだろうし、気にしない。

オウル > ――さて1日目はここらで野宿?屋内だから屋宿?
言い方はどうでも良いか、取り合えず安全そうな行き止まりを探して暫く歩いた後に見つけた行き止まり。

壁に背中を預けて寄りかかりながら座り込むと、大あくびを噛み締めて体力の温存の為に眠ろう。

膝を抱えるように座りなおして、外套ですっぽりと全身を包んで、最後にぽすんとフードをかぶれば完成。

呼吸を徐々に静め、意識を手放して眠りへ。
気配も姿も次第に周囲の風景を一体化をする。
これは己の魔法でも何でもなく外套に付与された力。

――起きたら食事をしてまた歩こう。
憶えのある道が見つかれば地図があるから、何とかなるし。
運が良ければ誰かに出会えるかも……と。

ご案内:「無名遺跡」からオウルさんが去りました。