2022/11/30 のログ
ご案内:「無名遺跡」にウィンさんが現れました。
■ウィン > どれだけの冒険者が潜っても新しい区画が発見されては枯れることのない遺跡。
今もギルドで噂になった、新しく発見された区画に足を運んではそれなりな成果を得ることができた。
途中に何度か住み着いた様子の妖魔を切り捨てたはしたが特に危険と思え津ような事にはまだ遭遇していなく。
「今回は当たりみたい。帰ったら……先ずはギルドかな」
直ぐに換金も考えはしたが先ずは報告が必要かと思えば行き先を決め。
ただもう少し稼ぐべきか、それとも変えるべきかというところで決心がつかず。
切り捨てた妖魔や自生動物の死骸で帰り道は判るので潜るべきかなと考えが流れ。
「あと少しだけ。それで戻ろ」
先立つものはあっても困らない。
そう考えてはあと少し潜ろうと決めれば死骸がない通路へと足を向け。
魔法の明かりで念入りに照らしては罠や不意打ちに警戒をして通路を歩いていく。
ご案内:「無名遺跡」からウィンさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
■タマモ > 「………よし、完成じゃな」
九頭龍山脈、麓付近に位置する、無名遺跡の一つ。
その遺跡の奥にある一室に、少女の姿はあった。
…とは言っても、この部屋に明かりは無く、崩れたりしている壁や天井、その隙間から差す陽光か、月明かりか、そんなものしかない。
その為、少女が少女であるかさえも、はっきりとは確かめられないのだが。
そんな部屋の中央に、うっすらと輝く地面の一部。
それは、この遺跡のどこかに設置した、転移陣の出口。
今回は、あれだ、誰が来るかも分からない遺跡に罠を仕掛け。
それに引っ掛かった、哀れな犠牲者を襲う、と言う計画だった。
まぁ、襲うとは言っても、まともに相手をする訳でなく。
いつも通りの…な感じで、遊ぶつもりだ。
とりあえず、仕掛けるだけは仕掛けたが…
期待は半々、そんな感じか。
この遺跡、そう強くない魔物が居たし、あちこちに朽ちた場所があり、何かしら採集も出来そうだった。
来る目的には、事欠かない…と、思う。
ご案内:「無名遺跡」にミリヤさんが現れました。
■ミリヤ > 山脈の麓付近をのらりくらりと歩く少女が一人。
寒風が吹く屋外をワンピース一枚で堂々と歩く少女の姿は傍から見れば異常か。
本日の御目当ては新しい薬の開発に必要な薬草である。
それを無事に持ち帰ることが仕事であるのだが、
少女は既にやる気をなくし、詰まらなそうな表情を浮かべながら遺跡への山道を歩む。
ここまでの道のりを、背から翼でも生やして飛んで行けばあっという間だったのに。
人目に付くと面倒だからって理由で徒歩で昇ってきたのだ。
疲労と空腹、主に精気の枯渇で足取りも重い。
遺跡の入り口が見えてくれば、溜息を吐き出しながら周りをキョロキョロと見回す。
人の気配はない。運良く非常食にでもありつけるかと思ったが、考えが甘かったらしい。
薬草は遺跡の中で芽吹くという。
遺跡の中には多種族の魔物も居るだろうし、冒険者の類もいるかもしれない。
それらと出くわせればラッキーか。そんなことを考えながら少女は遺跡の中へと入っていく。
薬草はどこだ。薬草はどこだ。
ぶつぶつと呟きながら遺跡内の部屋をしらみつぶしに探索する。
……と、とある部屋へ入り込もうと足を踏み入れた時だ。
謎の魔法陣が展開される。光り輝く魔法陣に包み込まれる一瞬、少女はこれが転移の魔法陣であることに気づいたが、時すでに遅し。
少女の身体はその部屋から消え──気づけば薄暗い部屋の中。
ただでさえ精気が絶え、空腹状態にある少女。
神経も敏感になっている今、この部屋に大きな魔力と精気の気配を濃く感じ取っていた。
「……誰、かなぁ。私、今……凄く機嫌が悪いんだけどぉ」
未だ見えぬ、魔法陣の主に少女は声を投げ掛ける。
甘く、妖しく、そして冷たく。
“淫魔”の声はその薄暗い部屋の中に反響する。
■タマモ > 薄暗い部屋の中、のんびりと待つ、そんな時間が過ぎていた。
…が、その変化を感じ取り、ぴくん、と耳が揺れる。
己が張った罠、それが反応を示したのだ。
「………お、おぉ…誰か掛かったのか?」
正直、半々の期待だったのもあってか。
適当な、壁だっただろう、崩れた石片の上に腰掛け、完全な寛ぎモード。
だからか、その反応に、むしろ、こちらの反応が少し遅れた。
とは言っても、相手もいきなりの転移、即時反応はそうそう無いだろう。
その結果、反応はお互いに、と言った感じに。
少女の声に、己の声が被るようになったのが、それを現すものとなるか。
ともあれ、相手の声を聞けば、いきなり機嫌が悪いとか。
この遺跡内で、何かあって、そのままの流れで引っ掛かったか?
とか、そんな考えが浮かぶ。
「おやおや、それはそれは…
まぁ、なぜなのかは分からんが、それが気にならんようにでも、してやるとするかのぅ」
ともあれ、相手が来た事は来たのだ。
よいせ、と腰を上げながら、そう少女へと言葉を向ける。
■ミリヤ > 淫魔にとっての食事、体力や魔力の源である精気が枯れている現状。
見た目は少女の姿であっても餓えた魔物であることは違いなく。
少女の頭には理性なんて言葉は殆ど残されていなかった。
この罠を張った主が何者なのかはこの際どうでもいい。
一刻も早くこの乾ききった欲望を満たしてしまいたかった。
白いワンピースを纏っていた少女を淡い桃色の光が包み込む。
光の粒子は周囲に妖しげな霧を生み出し、それを払うように突風が吹く。
腰を上げた彼女の瞳に映るのはシースルーのネグリジェを纏った淫魔の姿。
背からは翼を生やし、臀部からは細い尾を生やす。
幼い顔には欲望の色が浮かび上がり、
今にでも目の前の彼女へ食らい付こうと、獣の表情を浮かべていた。
「誰だか知らないけどさぁ…♡
こんな罠迄仕掛けておいて、途中で逃げられると思わないでねぇ?♡」
狂ったように笑いながら、少女は彼女に向かって跳躍する。
この薄暗さでは正確な相手の位置は分からない。
しかし、その目には映っている。彼女が発する妙な魔力と精気の色が──。
右手の爪を長く伸ばし、その先端には媚毒の効果を宿した桃色の魔力を灯す。
その爪を彼女の頬へ掠めようと、上から下へと大きく腕を振りかぶる。
人間であれば避けることのできない速さ──しかし、魔物であれば避けるのも受け止めるのも容易い程の不意打ち。