2022/11/14 のログ
ご案内:「無名遺跡」にクララさんが現れました。
ご案内:「無名遺跡」からクララさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」に肉檻さんが現れました。
肉檻 > 名も無き遺跡の一部、蟻の巣の如く入り組んだ迷宮の中でも比較的浅く脅威度の低い場所に其れは在った。
難解な機構の鍵と凶悪な罠で厳重に封じられた鉄扉の向こう側に存在する、眩い金銀や宝箱の数々が眠る宝物庫――

しかし、それはかつての話。

厳重に封じられていた鉄扉は解錠された侭半端に開け放たれ、金銀財宝の数々は既に見る影も無く持ち去られた後。
残されていたのは、空になった宝箱と二束三文の価値しか持たない幾枚もの古銭、
それから、その部屋の片隅で忘れ去られたかの如く転がされた、透明な真球の水晶玉くらいのものだった。

肉檻 > 既に先達の冒険者の手によって暴かれた後の宝物庫に、態々足を踏み入れる者はそう多くない。
不自然な程に汚れやくすみのひとつ無く、光を受ければきらりと煌めきを放つ水晶玉も、
薄暗い密室の片隅では誰の目にも留まる事無く、只々物言わずに佇むばかり。

しかし、もしもその透き通った向こう側を覗き込もうとする者が居たならば、或いは垣間見る事が出来たかも知れない。
ピンク色に蠕動するグロテスクな空間の中、無数に群がる肉の蛇に群がられ、艶めかしくその肢体をくねらせる女の姿――
身に纏っていた衣服や装備を余す事無く剥ぎ取られた所為で、彼女が剣士であったのか、或いは魔術師であったのかは分からないが、
その人物が、態々この部屋に足を踏み入れた冒険者であろう事は疑いようが無かった。

肉檻 > されど、その存在は誰の目にも留まる事は無く、伽藍洞の宝物庫では静かに時間だけが過ぎてゆく。
その間にも、部屋の片隅で物言わずに佇む水晶玉の内側では、囚われの身となった哀れな一人の女冒険者が精気を、魔力を啜られ続け。
それは新たな獲物が見つかるまで繰り返される事となるのだが、その時が来るのは未だずっと先の出来事だった――

ご案内:「無名遺跡」から肉檻さんが去りました。