2022/10/23 のログ
■ミメシス > ――無名遺跡、地下迷宮のひとつ。
外の空気と違い、一定の温度と湿度を保っているため非常に過ごし易い。
寒くもなく、暑くもない、それは魔物が棲みつき易い条件の一つである。
そんな地下迷宮のひとつである此処にはあまり強くない部類の魔物はその環境を好んで集まっている。
その為、比較的初心者向けの難易度の低い迷宮であり、初心者や一般の冒険者もどきの者達も立ち寄る場所だ。
そして当然存在ながら脆弱な魔物に分類されるミメシスが蔓延るにも条件は良く、かのモンスターもまたこの地下迷宮に棲みついていた。
ミメシスは正面から戦えば初心者でも1対1で油断しない限りは負ける事は少ない。
だがそんな弱い魔物でも弱いなりに獲物を狩る術を持っている、でなければ魔物と分類されないだろう。
犠牲者の声を語り、姿を迷宮の壁や亀裂へ或いは天井と同化させ、獲物が近づいてくると壁や天井から飛び、獲物に組み付く。
金属はその表皮より滲み出る粘液で溶かし、身体の何処からでも生やす事ができる触手を使い獲物を捕らえる。
捕らると今度はその犠牲者の身体に特殊な体液を擦りつけ、若しくはその獲物の身体に牙を突きたてる事で体液を注ぎこみ、犠牲者に交尾を強いる。
液体となった金属はすすり、粘液でふやけた布は千切り、交尾に邪魔なものを剥ぎ取りながら犯す。
確か肉体的に脆弱かもしれないが、ミメシスらはこうして搦め手を使う事で獲物に捕らえ貪っているのだ。
あわれな犠牲者は散々交尾を強いられた挙句、最悪無数の魔物蠢く巣に連れ去られるだろう。
――今宵は新たな犠牲者が生まれるのだろうか。
それは天井の模様と同化したまま、甘い香りを迷宮の通路に漂わせ、じっとその時を待つ……。
■ミメシス > 僅かにであるが天井より魔物の皮膚から分泌された粘液がどろり……どろりと糸を引き滴り落ちて、地下迷宮の床に小さくもどろどろの粘液溜りを形成する。
そこより一層芳しく腐敗した果実の甘い香りが漂い、壁にかけられた光源の熱により蒸発し、更に迷宮の通路に小部屋に香りが広がっていく。
されど獲物は近づいてくる気配を魔物は感じれない。
すると次なる手として自分の喰らった冒険者の声を真似て、「タスケテ、タスケテ……。」と鳴くが当然聴く者はいない。
暫くはそうして獲物を寄せる努力を魔物なりにするのだが、諦める程度の知能はあったようで、天井をズリズリズリと這いずり、何かの這い進んだ痕跡を残しながら、次なる狩の場所へ迷宮の奥深くへと消えていくのであった。
残ったのはその足掻きの残滓。
甘い香りとヌルヌルの液体である。
ご案内:「無名遺跡」からミメシスさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にミメシスさんが現れました。
■ミメシス > ――無名遺跡、地下迷宮のひとつ。
外の空気と違い、一定の温度と湿度を保っているため非常に過ごし易い。
寒くもなく、暑くもない、それは魔物が棲みつき易い条件の一つである。
そんな地下迷宮のひとつである此処にはあまり強くない部類の魔物はその環境を好んで集まっている。
その為、比較的初心者向けの難易度の低い迷宮であり、初心者や一般の冒険者もどきの者達も立ち寄る場所だ。
そして当然存在ながら脆弱な魔物に分類されるミメシスが蔓延るにも条件は良く、かのモンスターもまたこの地下迷宮に棲みついていた。
ミメシスは正面から戦えば初心者でも1対1で油断しない限りは負ける事は少ない。
だがそんな弱い魔物でも弱いなりに獲物を狩る術を持っている、でなければ魔物と分類されないだろう。
犠牲者の声を語り、姿を迷宮の壁や亀裂へ或いは天井と同化させ、獲物が近づいてくると壁や天井から飛び、獲物に組み付く。
金属はその表皮より滲み出る粘液で溶かし、身体の何処からでも生やす事ができる触手を使い獲物を捕らえる。
捕らると今度はその犠牲者の身体に特殊な体液を擦りつけ、若しくはその獲物の身体に牙を突きたてる事で体液を注ぎこみ、犠牲者に交尾を強いる。
液体となった金属はすすり、粘液でふやけた布は千切り、交尾に邪魔なものを剥ぎ取りながら犯す。
確か肉体的に脆弱かもしれないが、ミメシスらはこうして搦め手を使う事で獲物に捕らえ貪っているのだ。
あわれな犠牲者は散々交尾を強いられた挙句、最悪無数の魔物蠢く巣に連れ去られるだろう。
――今宵は新たな犠牲者が生まれるのだろうか。
それは天井の模様と同化したまま、甘い香りを迷宮の通路に漂わせ、じっとその時を待つ……。
■ミメシス > 僅かにであるが天井より魔物の皮膚から分泌された粘液がどろり……どろりと糸を引き滴り落ちて、地下迷宮の床に小さくもどろどろの粘液溜りを形成する。
そこより一層芳しく腐敗した果実の甘い香りが漂い、壁にかけられた光源の熱により蒸発し、更に迷宮の通路に小部屋に香りが広がっていく。
されど獲物は近づいてくる気配を魔物は感じれない。
すると次なる手として自分の喰らった冒険者の声を真似て、「タスケテ、タスケテ……。」と鳴くが当然聴く者はいない。
暫くはそうして獲物を寄せる努力を魔物なりにするのだが、諦める程度の知能はあったようで、天井をズリズリズリと這いずり、何かの這い進んだ痕跡を残しながら、次なる狩の場所へ迷宮の奥深くへと消えていくのであった。
残ったのはその足掻きの残滓。
甘い香りとヌルヌルの液体である。
ご案内:「無名遺跡」からミメシスさんが去りました。