2022/10/18 のログ
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
■E・T・D・M > 迷宮が在る
迷宮が居る
■E・T・D・M > さて、博識な冒険者諸君は食虫植物というものはご存知だろうか
ウツボカヅラやハエトリソウ、文字通りに自然界において蟲を捕食して消化する事により、栄養を確保する
その手段手法については食虫植物といっても多種多様であるが…
此処では前述でも出ているウツボカヅラを例としよう
ウツボカヅラは甘い蜜をその袋状の葉の入り口や内部部分に分泌し
発露する芳香によって蟲をおびきよせる、まんまとやってきた蟲はそれにありつこうとするが
あえなくもツルリ!ドボン!非常に摩擦が少なく滑りやすい袋の内面から、蓄積された消化液の池の中に落ちてしまうという訳なのだ
袋の内面側は繰り返すが滑りやすい為に這い上がる事も出来ず
そのまま内部に没したままゆっくりと溶かされ、養分となるのを待つ他にない…
■E・T・D・M > つまりは、今、道の真ん中においてにょっきりと飛び出している台座と宝石こそがその『蜜』という訳だ
きらきらと光り輝く研磨された赤いルビー、鳩の血の如き鮮やかな深い卵型が鎮座している
しかしてご用心、その周辺は一見すれば岩地にしか見えないかも知れないが
迂闊にも近づいてしまえばたちまちにその正体を表す
全ては擬態化した触手群であり、実際においては平らな床面もうわべばかりであり
そこには深くツボのような形に穿たれた空間が広がっている
内面にはそれはもう何十何百にも及ぶ軟体の触手群が犇めくように蠢きまわり
憐れな餌食はそこに落ちてしまえば四方八方という襲い掛かる触手に絡めとられ
末にその有機的な落とし穴の蓋も閉じられる、いわば『丸呑み』となってしまう寸法なのである
ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。