2022/08/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」にE・T・D・Mさんが現れました。
E・T・D・M > 迷宮が居る
迷宮が在る

E・T・D・M > 気分次第で自由自在、魔力を用いれば何でも出来る
今日は例えば迷宮の一角が巨大な鍋であったと考えよう
床面がぴかぴかに磨き抜かれた広大なる鉄板であったとしよう
されば頭上に覆い被さるように満たされた天井は鍋に対する蓋である
鍋であるからには鍋として使用されなければならない
さればこそにおいて見渡す限りの一面には茹で上がった麺の原がどこまでも
悉くが丁度の良い湯で加減、歯ざわりの抜群なアル・デンテ
湯気に匂い立つは小麦の香りであり、そこにはオリーブから抽出したオイルの芳しさも混ざっている
見るがいい、辺りには足の踏み場すらも無く山盛りのスパゲッティ

E・T・D・M > ソースは?無論に欠かせない、ただの塩茹でのオイル和えでは味気無いから
訪問者達の御好みは何だろう、熟したトマトを潰した深紅に焼き目のついたミートボール
金おろしで削ったチーズを塗せばそれだけで御馳走の出来上がり、効いたガーリックはこれから人に会う予定さえなければ
活きの良い剥き身のエビがイカにアサリとごろごろ転がり、貝出汁のスープのボンゴレよ
スパゲティが苦手ならばチーズと子羊のひき肉のミルフィール、ラザニエの小山が出迎える

「………」

ゆらりと踊り揺らめくパスタ群
触手が何故に肉の塊でなければならぬのか
無論において遺跡の一角に犇めく全ては迷宮なる怪物の一部に過ぎない
幾つもの透明のグラスに注がれた赤に白にロゼ・ワイン、デザートにアイスクリームを一匙ばかり
全ては仕掛けられたディナートラップ、今宵はスパゲティモンスターとして場に君臨せり

ご案内:「無名遺跡」からE・T・D・Mさんが去りました。