2022/05/06 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
タマモ > 九頭龍山脈、その中に存在する、無名遺跡の一つ。
麓付近と言う、そう遠くない場所。
その近辺は人里も多く、そう強い魔物も居ない。
そして、その遺跡の最奥の部屋は、深い場所にもなく。
どちらかと言えば、駆け出しから、初級冒険者向けとも言えそうな遺跡だ。
そんな遺跡の最奥の部屋に、少女の姿はあった。

「まぁ、暇潰しには良さそうではあるが…
これで、本当に良いのかどうか、じゃのぅ」

ふむ、と軽く腕組みながら、その視線を背後に向ける。
そこにあるのは、明らかに手作りです、と言わんばかりの宝箱。
まぁ、その中身は、こんな程度の遺跡では入手出来ぬ程の、他の高難易度の遺跡で手に入れた、適当な魔導具等の品々だが。

先日、冒険者ギルドに怪しい格好で向かい、一つの依頼をした。
一枚の地図、この場所を示す物を渡し、その最奥までの調査依頼だ。
その報酬は、この場所で手に入れた物をすべて。
場所が場所だけに、そう高い難易度はないだろう、と。
胡散臭い感じはあるが、もしかしたら、との可能性は無くもない。

ぶっちゃけ、呟きの通り、ただの暇潰し。
誰かがやって来たならば、その訪れた者を、己がラスボスだ!と相手をするつもりだ。
…本気で相手をするのかって?する訳が無い。
適当に相手で楽しみ、最終的には、後ろの宝箱の中身は、その代金みたいなもの、な感じで渡すつもりなのだから。

とは言え、来るまでは…来るならば、だが…結局は暇な時間だ。
適当に、寛いで過ごしたり、賽を振って運試しをしたりと、遊んでいる訳で。
誰かやって来るならば、そのタイミング次第では…何とも言えぬ、最終フロア、的な光景が見られる事だろう。

タマモ > とりあえず、と遊び始め、しばし過ぎた頃合。
くぅ…少女の腹が、音を立てた。

「む…そう言えば、朝食べて、それから…
食事に向かいたいが、その間に誰か来たら困りものじゃ。
…さて、どうするか」

屈み込み、何やらしていたのだが。
よいせ、と腰を上げ、ぐーっと伸びをする。
もそもそと、床に散らばった何か、それを袖の中へと仕舞い込めば。
軽く天井を見上げるようにして、軽く思案。

タマモ > と、何か思い至ったのか、ぽむ、と手を打てば。
瞳を閉じ、意識を集中し始め…

そう経たず、うむ、と頷けば。
閉じていた瞳を開き、ふぅ、と一息。

「さて、これで入り口は何とかなったじゃろう。
その間に…ちと、行って来るか」

何をしていたのか、見ている者は居ないのだが。
見ていた者が居たとしても、何をしていたのか、勘の良い者以外は分からないだろう。
視線をぐるりと巡らせ、一点、王都の方角へと視線が向けば。
次の瞬間、その場から、少女の姿は掻き消えていた。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。