2022/04/29 のログ
ご案内:「無名遺跡」にクララさんが現れました。
■クララ > 「ふっ────!」
舞う様に振るわれた刃は、空中に流麗な軌跡を描き、
襲いかかってきた魔物を逆袈裟に斬り裂いた。
息絶えた魔物が地に崩れ落ちるも、一息つく暇もなく、別の魔物の気配が闇の向こうから迫る。
「……休む暇もないね」
少女は身を翻し、短い呟きと嘆息を同時に吐き出してから、その場より駆けだす。
浅い階層の探索という依頼だったから一人で訪れたのだが、何やら魔物が増殖発生していたらしい。
これだけ魔物の気配が濃密だと、それ以外の気配があれば確実に気付くが、
そういった無害な者の気配は感じ取れない。
どうやら、この区域にいるのは、自分にとって有害な存在だけらしい。
後方からしつこく追いかけてきていた魔物をどうにか撒くと、
身の丈以上の高さまで積み上がった瓦礫を軽やかに蹴り登り、乗り越え、
その向こうに降り立つと、瓦礫に背中を預けて呼吸を整える……