2022/04/20 のログ
■タマモ > 九頭龍山脈、そのどこかにある、無名遺跡の一つ。
今回の遺跡は、散歩中に偶然見付けた、麓付近にあったものだ。
場所が場所だけに、これと言って、目ぼしい物は残ってないだろう…と、思う。
まぁ、時に、偶然に探り当てられなかった部屋、とかもある事はあるが。
そんなものは、本当に稀、期待するだけ無駄だろう。
「………うむ、分かってた」
そんな呟きを、ぽつりと洩らす少女。
それなりに、歩いてはいるのだが…罠も、魔物も、何も居やしない。
やれやれ、と肩を竦めながら、それでも、まだ少しだけ期待を抱き、先を進むのだ。
そうしたものがなくとも、誰かとの出会いもあるかもしれない。
本当に、何も無いと判断するのは、奥まで行って、戻って、この遺跡を出てまで、何も無かった時だ。
■タマモ > ゆっくりと、しかし、堂々とした歩みで進む。
罠があろうとも、魔物が居ようとも、構わない。
むしろ、あるならば、居るならば、どんと来いと、そんな感じである。
少女は気紛れだ、その時その時によって、同じ事が起ころうとも、その対応が変わる。
ある時は、容赦なく踏み潰すだろうし。
またある時は、わざと発動させ、寸前で回避する。
罠によっては、引っ掛かったりもする訳だ。
そう言えば、以前、落とし穴に掛かってみたら。
落ちた先に水が張ってあり、ずぶ濡れになった事もあったか。
…しかも、かなり寒い時期に、だ。
あの時は、なかなかに辛かった気がする。
等々、そんな事を頭に浮かべながら、歩んだ先にあった扉の前に立ち止まった。
「さて、今回はどうしたものか………まぁ、いつも通りじゃろうか?」
扉を見上げ、思案するのは僅かの間。
そっと扉へと両手を添えれば、すぱーんっ!と、勢いよく開け放つのだ。
■タマモ > 開いた扉の先、そこには何があったのか。
それとも、何も無かったのか。
それを知るのは、少女のみ…かもしれない。
ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。