2022/03/14 のログ
ご案内:「無名遺跡」にセルシアさんが現れました。
セルシア > 修道院に寄せられた、自分を名指しした依頼。
修道女でありながら、精密な爆発の魔法を使う事を知った冒険者からのものだった。
その理由は、遺跡の入り口を塞ぐ瓦礫の撤去。
それ自体は何の問題も無くこなせた、そこまで良かった。

しかし、問題はその後。
女の子を1人で帰す訳もいかないとの事で、遺跡の探索を終え、王都へと戻るまでの同行となった。
確かに冒険者達の実力は高く、今回の遺跡の踏破も困難ではないものだっただろう。
そこに油断があったのだと思われる。
遺跡内でのモンスターとの戦闘時、それに関わらない為に後ろに下がったのだが…
そこで、落とし穴のトラップに引っ掛かってしまったのだ。

「い、たたぁ…」

落下中に意識を失ったのだろう。
それが幸いしたのか偶然か、動けない程の痛みは走らない。
どうやらヒカリゴケか何かで何も見えない訳でもない中で立ち上がり、ゆっくりと周囲の確認だけはしてみるのだった。

セルシア > 「うぅ、参ったなぁ…」

ポンポンと体を叩いてみたり、関節を軽く回してみたり、どこか異常があるかも確かめてみたのだけれど。
とりあえず、今のところは何も異常は無い。
問題は落ちた際に外れてしまったのか、爆発させる元となる鉱石類の入ったベルトポーチを失ってしまった事か。
足元を見てみるも、しっかりと敷き詰められた石畳、壁も老朽化一つしている様子も見られずで。
丁度良い大きさの石ころ一つ落ちてない。
つまりは、攻撃手段の一つも持ち合わせが無くなってしまったのだ。

「と、とりあえず、せめて出口を探さないとぉ…」

不安げに、心許ない明かりを頼りに今居る場所の扉の一つでも探してみる。
まずここから出られなければどうしようもないのだ。
結構広い空間らしく、端から端は薄暗くて見えない。
壁に手を付き、ゆっくりとした歩調で壁伝いに進んでみて。

セルシア > ペタペタと壁を触れながら進む先、1度2度と角を曲がり進んでみれば。
薄暗い先に見えたのは一枚の鉄製の扉。

「あ、やっとあった…うーん、でも…」

見付けた扉の前までやって来るも、今度はそこからどうするべきか。
聞き耳を立ててみても何も聞こえないし、この扉を押し開けて大丈夫かどうかの保証も無い。
そもそも分厚くて押し開けるのに力が足りなかったら押し開けるどころの話ではない。
都合良く、自分を連れて来た冒険者達がここまで到達して入ってくれれば助かるのだけれども。
それを期待し切ってしまうのは良いのかどうかなのだ。

いっその事、扉を発破してしまうのが一番だろうか。
そんな考えも浮かぶのだが、それは最後の手段にしておこうと考える。
とりあえずは、何かそれ以外の手が無いか考えるのだった。

セルシア > 思考するも、良い考えはなかなか浮かばない。
考え込むような仕草と共に、右に左に小さく体が揺れる。
その度に左右に分けられた二つの大きな三つ編みが同じ様に揺れてゆく。

扉にトラップがあるかもしれず危険なら、少し横の壁を破砕するという手もある。
しかし、その先が本当に通路に通じているのかは分からないし、壁の厚さも判断出来ない。
悪くすれば付近を崩壊させる可能性もあるだろう。
そう考えると、何が良い手段なのか難しい。

待つのが一番良いのか、動くのが良いのか。
動くにしてもどう動けば良いのか、本当に困った状態なのだ。

セルシア > その後、願っていた通りに助け出されたのか。
自力で脱出が出来たのか。
どちらにしても、ちゃんと合流が出来たのか。
それは誰にも分からない。

ご案内:「無名遺跡」からセルシアさんが去りました。