2021/11/25 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
タマモ > 九頭龍山脈、そこに存在する、無名遺跡の一つ。
ただ、そうは言っても、麓付近に存在するものである為、難易度的にはかなり低い。
そんな遺跡の中、ふらりふらりと、彷徨う少女が一人。

「………よし、迷った」

よし、じゃない。
そんなツッコミが、入りそうな台詞。
難易度が低かろうと、高かろうと、迷うものは迷う、それが、この少女である。
…まぁ、正しくは、遺跡に入る前から迷っており。
ここに入ったのは、迷ったついで。
どうせ迷っているなら、徹底的に迷ってしまえ、と言う感じなのだ。

ちらり、視線が横に。
歩む通路に見える扉、それに手を添えれば、すぱーんっ、豪快に開け放つ。
罠があるかもしれない?知った事ではない。
敵が居るかもしれない?暇潰し上等。
何があろうと、それを楽しむ、それだけだ。

タマモ > 開け放たれた扉、その先へと、躊躇なく踏み込む少女。
…何か、ぱきっ、と音がしたような気がしたが、きっと気のせいだ。
入ったら、妙な感覚を受けた気もするが、それも、きっと気のせいだ。
いつもの調子で、中へと入る訳だが…

「ふむ…」

とりあえず、だだっ広い部屋、見てそれだけは分かる。
結構、誰かしら足を踏み入れられるような遺跡だけに、特にこれと言った物は見受けられない。
と言うか、何かあれば、とっくに持ってかれているだろう。

部屋の中央まで歩めば、一旦足を止め。
ぐるりと部屋を見渡し、腕を組み、軽く考え込む。
一見、こうして何もない所に限って、見逃した点があるもの。
が、それを見付けたところで、己に何か分かるのか、と問われると、微妙なところだ。
なにせ、己にあるものは、直感のみ。
大体は、それが良いものを選る訳だったりするが。

ただし、少女にとっての良いものの判断は、一部普通とは少々違う。
それが何であるかは…まぁ、あえて細かくは言わないでおこう。

タマモ > 左右に、そして、上下に視線を巡らせる。
その視線が、下を向いた時、ぴたり、と動きが止まった。
そのまま、じーっと見詰める、その先にあるものは。
明らかに落とし穴ですよ、と言わんばかりの、床に走った囲うような線。

「………誰も、掛からんじゃろうなぁ」

そう、ぽつりと呟くと。
何を思ったか、すっ、と片足を上げ。

「ならば、あえて、踏み抜くどきょ、おおおおおぉっ!」

ばこんっ、床を踏んだ…いや、踏み抜いた。
分かっていたくせに、落とし穴を発動させたのだ。
当然、少女はバランスを崩し、そのまま落とし穴へと消えて行くのだった。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。