2021/10/11 のログ
ご案内:「無名遺跡」にネイスさんが現れました。
ネイス > 石壁で作られた通路に仕掛けられた落とし穴のひとつ。
その先に待ち受けるのは串刺しなどの直接的な攻撃ではなかった。

本来は魔族が不注意な人間を捕らえてどうにかする小部屋だったのだろう。

それが今は、とある男の仕掛けた罠になっていた。
落ちてきた穴は、直ぐに閉じて次の獲物を待つ態勢に変わって部屋は暗闇に満たされる。

先ず、遺跡の石壁の隙間のそこかしこに植え込まれた花の種が咲き始める。
嗅ぐ者に弛緩を、催淫を、多感を、齎す。

続けて、天井の角や床の角に伸びていた蔦が剥がれた。
その数は一本や二本ではなく、部屋の左右、上下の至るところから。
汁気のない樹木の触手が『獲物』に向かい伸びていく。
明らかに意思を持ち、四肢に絡みつき、自由を奪おうとする。
伏せか、吊り上げか、如何な姿勢で絡め取るのかは『獲物』の抵抗次第。

閉じた部屋の中、暗闇には熱気が満ちていく――