2021/09/17 のログ
ご案内:「無名遺跡」に肉檻さんが現れました。
肉檻 > 来訪者を惑わす迷宮の如く入り組んだ遺跡の回廊。
その道中に巣食う魔物の群れと、仕掛けられた無数の罠を潜り抜けた先にその場所はあった。

狭い回廊を抜けた先に広がる四方を石壁に囲まれた開けた空間――
その中心部にひとつだけ置かれていたのは酷く古びた、しかしながら所々に豪奢な装飾の施された宝箱。

明らかに人為的に置かれた物と思しきその箱の蓋は大きく開け放たれ、
一見すればその中身は既に何者かの手によって持ち出された後のように見えたが。

もしその場を訪れた誰かが、明かりを手に箱の中を覗き込めば見えるだろうか。

宝箱の底で忘れ去られたように散りばめられた幾枚かの古い硬貨と、
成人男性の拳程の大きさをした透き通る水晶玉がひとつ、物言わずに転がっていた。

肉檻 > ところが不自然であったのは。

つい最近――恐らくはここ数日の間に何者がこの石室を訪れた痕跡があるにもかかわらず、
立ち去った痕跡がひとつも見当たらないであろう事と。

宝箱の底に散らばる硬貨はいずれも埃を被り所々錆び付いてさえいたのに対し、
其れらに混じって転がる水晶玉だけは、埃を被った気配も色褪せた様子も一切無いという事で。

加えて、もしもより間近で水晶玉を除き込む者が居たならば見えたであろう。

不気味に蠢くピンク色の肉塊と触手に絡め取られ、雄の精を思わせる白濁色の体液に塗れながら、
筆舌に尽くし難い程の凌辱をその身に受け続ける女の裸身――

其れは数日前に、遺跡への探索へと赴いた侭行方知れずとなっていた女冒険者の姿に他ならず。

しかしながら日を重ねる毎にその反応は弱くなり、啜り取れる精気の質や量も比例して落ちてゆく一方で。
だからこそ。"其れ"は今まさに新たな来訪者を待ち侘びている最中であった――

肉檻 > しかし、その後も来訪者の姿は無く。
暗闇と静寂に包まれた迷宮の奥底にある石室は、ただ物言わずに来訪者が現れるのを何日も待ち続ける。

次にこの場所を訪れたのは果たして新たな犠牲者か、それとも件の水晶玉を迷宮の外へと持ち出し得る誰かか。
今はまだ、その答えを知る者は何処にも無く――

ご案内:「無名遺跡」から肉檻さんが去りました。