2021/06/17 のログ
ご案内:「無名遺跡」にガーネイさんが現れました。
ガーネイ > 「────はぁッ!」

舞うような動きで振るわれた刃は、虚空に優美な軌跡を描き、飛び掛かって来たモンスターを斬り捨てた。
刃に付着した体液を拭う暇も無く、別のモンスターの気配が闇の向こうから迫る。

「全く、休む暇もありませんわね!」

女は身を翻し、疾風の如く駆けだした。
生活の糧を得るための冒険に訪れたのだが、どうやら危険なフロアに迷い込んでしまったらしい。
これだけ魔のものたちの気配が濃いと、魔のもの以外の気配があれば確実に気付くが、そういう気配は広域に渡って感じ取れない。
このフロアに居るのは、自分にとって有害な存在だけだ。
何とか後方からしつこく追いかけて来ていたモンスターを撒くと、身の丈以上の高さまで積み上がった瓦礫を飛び超え、
その向こうにひらり、降り立つと瓦礫に背中を預けて、呼吸を整える……。