2021/03/08 のログ
ご案内:「無名遺跡」にメルビレイさんが現れました。
■メルビレイ > 無の表情 無感情
全体は人間のように作られていたとしても、中身は魔導と機械で作られた身体
心臓は歯車 骨は鉄 肉は人工物 歩く音は硬質的な爪先と踵の音を名もなき遺跡の中に響かせる
後ろ腰に備えられた回収用パックのみが外部から賜った代物であるとわかる全体の姿
機械仕掛けの首輪と全体の姿は、生気というものを備えず目利きがあれば死体絡繰 もしくはゴーレム程度の認識は持つかもしれない
階層は悪質に埋まるものが広がれど、快楽 苦痛 作用といったものが備わらない体はガス気体 触手 卵を産み付けようとする蟲個体にも、無であった
主の命か はぐれた身かもわからないまま、天井から長い脚で組みつき、前足を伸ばし捕獲を試みる生物
魔と性を啜ろうという魂胆か 卵を産み付けるのが目的か
その生物を認識するハイライトの無い黒い瞳の奥で鳴る小さな機械音
「対象外 目標 排除します。」
左手首を握る右腕から、カチリと鍵の外れる音がする
右の手が引き抜いたそれは、手首とつながるままに連なる仕込み刀
薄い曲線を描くそれが、殻を纏う肉を砕き切るように、硬度と剛性による振り切りで口元から上下を別った。
「完了。」
振り切った刀につく蟲の雫を振り掃い、ゆっくりと元は繋がっていた腕の中へとカチリと納めていく。
左手首が二度五指を開閉すれば、また歩き出すだろうか。
ご案内:「無名遺跡」からメルビレイさんが去りました。