2021/03/05 のログ
シャンカーラ > この辺りでしか手に入らない植物の採取は、順調に進んでいた──
数種類の植物を集め、全体の工程で言えば八割程度だろうか。
地下泉で水浴びもしたし、安全が確保出来る場所でキャンプもしたため、
コンディションに不安はない。
例外はあるので油断は禁物だが、この辺りは比較的安全な探索が可能なエリアであって、
頭の片隅では街に帰還したあとのことを考え始めていた。
油断は禁物であっても、わずかな気の緩みというやつは、
どう足掻いても生まれざるを得ないのかも知れない。
代わり映えの無い地下通路をひたすら一人で歩くのは退屈で、気が緩む一因でもあった。

ご案内:「無名遺跡」からシャンカーラさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にシャンカーラさんが現れました。
シャンカーラ > ──採取依頼を完遂し、階層を降ってきた分だけ昇る帰路。
当然地図を確認しながら移動をしてきたのだが、突然目の前に、あるはずの無い帰路が現れる。
首を傾げながら後方を確認し、少しばかり引き返して見ると……
今、自分が地図に記されていない場所に居ることが判明した。
しかし、激しく動揺することはない。
ダンジョンを探索していると、こういった事象が起こることは決して珍しいとも言えなかった。
冒険者がこぞって訪れるような場所にはありがちな、常識の埒外の現象──
その現象に際して、いかにリカバリーするかが力量というものだろう。
そう考えて、位置から地図を作り直すくらいの気概で通路を歩き出し。