2020/09/26 のログ
ご案内:「無名遺跡」にリコさんが現れました。
リコ > 遺跡の中層。
仲間の一人が踏んだ転移罠によって巻き込まれ飛ばされた少年。
暫くは茫然としてしまったが、腰元のランタンに火をともし、生まれた光によって照らし出される周囲を不安そうな目で周囲を見渡してから、大きく深呼吸。
澱み埃っぽい空気で咽そうになるが、なんとか耐えて、周囲は大きな長方形の石で作られた所謂石室。
床には先人の足跡も無く、うっすらと埃が積もっている。

次いで装備の点検。装備はとりあえずなくしていない様で一安心ではあるが、己一人ということに先程から気づきながらもため息一つ。

何はともあれ、不安さを塗りつぶす様に腰の後ろにぶら下げてあるメイスの柄を握り、型をなぞる様に振り始める。

それは日ごろの訓練のルーチンを行い平常心を取り戻そうとするための行動。
目椅子を振る度に響く風切り音が狭い室内に響き渡る。

リコ > どれほど時間が立ったろうか、
息は上がり、うっすらと汗ばみ肌の血色は増しやや朱が混じる。
引老いきつくと一度、腰の後ろ側にメイスを戻し、リュックの横から小さな水筒を取り出し、一口口に含み、口の中を湿らせこくんっと細い喉を上下に揺らし飲み干した。

「よしっ 生きて帰るぞっ!」

と、拳をきゅっと握り自分に言い聞かせるように宣言してから、水筒を元の場所に戻し、メイスを再び手に取り歩き始める。
一歩進むたびに僅かに埃が浮かび少年の小さな足跡を残し、少年は石室の扉を開け、廊下に小さく頭を出してきょろきょろと偵察。

リコ > そしてひとまずの安全を確認すると廊下へと出て闇の中に消えていった。
ご案内:「無名遺跡」からリコさんが去りました。