2020/09/06 のログ
タマモ > ふむ、と崩れ落ちた相手を見遣り、何かを確認する。
相手を殺めてない事と、ぴんっと耳を立て、周囲の警戒。
さすがに、今のはやり過ぎた、結構音が遠くまで響いただろう。
その音を頼りに、こちらに何か来るかどうか。

何かあれば、それはそれで対応をするだけだし。
何もなければ、それはそれで先に進むだけなのだ。

軽く深呼吸を一つすれば、ゆっくりと、魔物の倒れている反対の壁へと寄って行く。
とん、と壁に背を預ければ、少女の体が揺れ始め、すぅっと消えていった…ように、見える。
本当に消えた訳ではない、単に、その付近の風景と同化しただけだ。
もし誰かが来たならば、すでに戦い終わり、倒した相手が立ち去ったかのように見えるだろう。

タマモ > が、不意に変化が訪れる。
姿を消していたはずの少女が、それを解いたのだ。
瞳を覆うように、額へと手を添えて、ふらりと背を寄せていた壁から離れる。

「………まずい…これは…
む、ぅ…すぐに離れねば…」

そんな呟きを漏らし、何かに耐えるように、呼吸を整えようと。
その手が額から離れれば、現れる瞳が見える訳だが…
少女を良く知る者が見れば、感じ取れる事の出来る違和感。
普段は赤味を帯びた金色の瞳、その赤味が非常に濃くなっているのだ。

ある時期に限定してだが、少女を蝕む変化。
妖が妖である為に起こる、抑えられぬ衝動。

舌打ちを一つすれば、視線をある方向へと向ける。
気が付けば、少女の姿は、その場から消えていた。
今度は、本当に。

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。