2020/07/01 のログ
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
■タマモ > ここは九頭龍山脈、そのどこかにある、無名遺跡の一つ。
少女はいつものように、気紛れに、奥へ奥へと進んでいた。
気紛れに、とは言っても、やはりお宝の一つ二つは欲しいものか。
人の手の加えられた、石畳の通路を歩き続ける。
「………ふむ、出来る事ならば、何かあれば良いのじゃが。
今回の遺跡は、何とも微妙なものじゃのぅ」
ぽつりと零す、そんな呟き。
その理由は、進んでも進んでも、何も起こらない。
罠もない、魔物も居ない。
普通に考えれば、危険は無いに限る、とは思えるだろうが。
少女からすれば、それもまた、楽しみの一つなのだ。
一応、部屋に通じる扉、それは幾つかあった。
しかし、そのどれも、目ぼしい物が何一つもなし。
こうなると、最奥に辿り着いたとして、何かありそうか、その辺りも何とも言えないところで。
それでも、ここまで来て、戻るってのも今更だ。
もしかしたら、先に誰かが入っており、あらかた片付けているかもしれない。
それはそれで、あれだ、その相手に八つ当たりとか、良いかもしれない。
………うん、もしそうなら、その相手からすれば迷惑な話である。
■タマモ > しばらく歩き続ければ、目の前に現れたのは、分かれ道。
前と左右に分かれている、十字路だ。
そのまま、その十字路のすぐ前にまで、そこで足を止めた。
「………二つどころか、三つに分かれておるのぅ。
むむむ…三択か…三択なぁ…」
こうした選択肢は、二つと三つ、一つ違うだけで結構違う。
狐火をもう少し前に進ませ、その先をじっと見詰めてみるのだが…
さすがに、闇を見通す能力なんてもの、持ち合わせていない。
それに、それが出来たとして、右に左にと道が曲がっていたら、それまでだ。
軽く腕を組み、考える仕草。
右を見て、前を見て、左を見て。
さて、どれを選択したものか、と悩み始めた。
どこかの先に、何かありそうならば、行ってみるものだが。
それを感じられぬならば、適当に選ぶほか、手段は無い。