2020/02/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」に白冥花さんが現れました。
■白冥花 > 無名遺跡に存在するとある小部屋。
遺跡に探索に来たものが誰もが一度は利用した事がある部屋で、部屋には安全な結界が張られており、一度中から扉を閉めると外側からは決して開かなくなりモンスターの進入を防げる言わば安全地帯みたいな部屋であった。
中は空調の魔法が効いているらしく、快適の筈が今宵は少し蒸し暑いくらいとなり、部屋の中央に心地良い水音をたたえている噴水が酷く魅力的に見えてしまう、そんな状況となっている。
其処に不思議な事に白い花が一輪咲いていた。
石畳と石畳の合間をこじあけて強引に茎を伸ばして咲く花の名は白冥花(ハクメイカ)。
霊草薬草の類でも希少ともいえる魔性の白い花なのだが通常が群生している筈で、今宵は何故か一厘だけ大輪の花を咲かせて、風もなく左右に揺れている。
ギシ
ギシギシ
と花が左右に揺れるたびに噴水が奏でる心地良い音に何かが軋み悲鳴をあげる音が混じる、更には軋む音に合わせてふわり、ふわりと、何だか生臭さを感じる香りまで……。
今宵はいつもなら安全な小部屋が聊か危険な部屋となっている、其処を利用する者を罠に嵌めようと白い花が内包した魔力だけで咲き誇り、迷い込むものを待ち望んでいるのであった。
■白冥花 > 咲いているのが一輪だけであれば然程驚異ではないのかもしれなく、同時に今夜は小部屋を利用する冒険者はいないらしく、心地良い水の湧く音だけが小部屋の中に木霊して……。
ご案内:「無名遺跡」から白冥花さんが去りました。