2020/01/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」にミルさんが現れました。
ミル > きょろきょろと、首を左右に動かしては遺跡の中を散策する少年。

魔法で隠蔽した耳が音を拾い、向こうがこちらに気付くよりも先に弓を射る。

少年の耳は人間の耳よりも良く音を拾い、動作音から相手の体格、声から種別を特定することができる。

今も一匹のゴブリンが断末魔を挙げ、倒れ伏す。

「落ち着け、ミル。 この調子でやれば勝てるぞ。」

単独の実戦を始めて経験するミレー族の少年は、周りに誰もいないことを確認するとそそくさとゴブリンの死体に駆け寄り、
金目のものがないか確認する。

「棍棒は要らないし、これ位しかないか。」

ゴブリンが冒険者から奪ったと思われるナイフを拾い、皮袋にしまう。

「さ、先に行くぞ。」

ミル > 少年が足を踏み入れたのは石造りのオーソドックスなダンジョン。
初心者向けとして広く知れ渡っているのか、見かける宝箱はほとんどが開封済みであった。

その代わり、出てくるモンスターもゴブリンなどのあまり強くないタイプ。
実戦経験の乏しい少年が腕を鍛えるには丁度良い難易度。

「…し!」

キリキリと弦を引き、矢を射る。
立て続けに放った矢は2匹のゴブリンを物陰から射貫くことに成功する。

「よっしゃ。 俺、強いか?」

小さく拳を握り、声を出さずに喜びに浸る少年。