2019/10/27 のログ
ご案内:「無名遺跡」にメルトスラッグさんが現れました。
メルトスラッグ > ――…無名遺跡

無数にある遺跡群の一つ。
その中の一つである熱気に満ちたダンジョン。
炎の精霊に愛されているのか、それとも近寄り溶岩が湧き出しているのか、
調査がされていないために不明ではあるが、此処は間違いなく危険なダンジョンである。

石で作られた通路は灯りがないために薄暗く、火に耐性がない者は軽く動くだけで汗ばむくらいの気温という難易度の高いつくりとなっている。

その暗い闇の中で天井より滴る水音がある。
涼しげな音とは程遠いネチャ、ヌチャ、と粘り気の重たい音。
明かりで照らすならそれは水音では有るが水滴ではなく、天井の一部からトロリと糸を引いて石畳に落ちる粘液の音であった。

その音の原因は天井に張り付いている巨大なナメクジのモンスターメルトスラッグの仕業である。

粘液も衣服ならしみこんで汚れる程度で済むが、それを防ごうと金属で受け止めると悲劇がまっている。
メルトスラッグ、その名のとおり金属を融解させるナメクジのモンスターが金属を溶かすために滲ませている粘液なのだから。

強固な防御魔法が付与されていなければ粘液が触れた地点からドロドロと溶けていくだろう、溶けて落ちたそれは石畳に潜む何かが美味そうに啜るだろう、初心者殺しと呼ばれるモンスターの1匹であるが、真に怖ろしいのは人間や亜人の女がメルトスラッグと対峙した時である。

メルトスラッグ > じっと天井に張りついているだけであった巨大なナメクジはそれだけでは獲物を得られないと判ると、ずり、ずりずりずり、と鈍重な動きで身体を揺すり、天井に張り付いたままノロノロと次なる狩場に向けて這いずりだす。

この通路は妙に粘液の滴る量が多かったのは強大なナメクジのモンスターの狩場だったため、石畳の床に薄らとつもる程に粘液が広がっていたのだ。

だがしかし獲物がいない場所に何時までも留まるようなモンスターではなく、次なる狩場へ移動しまた同様にその動きをとめて、侵入者を何時までも待ち続けるのであった。

ご案内:「無名遺跡」からメルトスラッグさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にタマモさんが現れました。
タマモ > ここは九頭龍山脈、そこにある遺跡の一つだ。
様々な遺跡が存在し、様々な伝えがある。
今、少女が居るのは…魔物の巣窟となった、そんな噂のある遺跡だった。
正直、魔物の名前を言われても、よく分からない。
ただ分かるのは、人間に害をなす存在、そう言われている事だけだ。
まぁ、実際に魔物の巣窟なのかどうか、真実は分からないが。

「………ふむ」

そんな遺跡の前に佇みながら、少女は軽く思案する。
なぜ、己はこんな場所に来てしまったのか。
気紛れか、何か思う事があったのか………とりあえず、前者としておこう。

本当に入るかどうか、今回は、なぜか決めずに居た。
魔物、人間に危害を与える存在。
と言うか、そんな存在が、人間にとって多過ぎる。
その理由は…余りにも、安易に思い付くものばかりで、失笑が漏れてしまう。

ともあれ、このまま、と言うのもあれか。
進むか戻るか、いい加減、決めねばなるまい。

タマモ > 少女は、生まれながらの強者ではない。
今でこそ、数える程度にしか、上回る者の居ない存在であっても、だ。
だからこそ、色々と思う事の多いところがある。
強者であるあり方、弱者であるあり方、本来は難しいものなのだ。

「………そして、力に溺れ、自ら滅びの未来を歩む訳じゃな。
ふん、そんな愚かさを持つ者達は、人間だけではあるまい。
まったく、下らんものじゃのぅ」

はふん、溜息を吐きながらの呟き、苦笑を浮かべる。

「それはまた、後に考えれば良いか。
魔物…魔物、なぁ…これもまた、人間の都合の良い考え方、なんじゃろうが…
これもまた、放置出来る存在でもなし、仕方無い」

ここの近くにある、そう大きくもない村。
よくこの付近で彷徨った時、世話になっている村だ。
今回の件、こうしてやって来たのは、それがあったから。
気持ちを切り替え、進む事に決めた。

タマモ > と、進もうとする少女、だが…

不意に、ぐらりと視界が歪む。
襲って来たのは、眠気。
決めて睡眠を取らぬ為、こうした時は、たまにある。
眠たい時に眠る、そんないい加減な生活をしているのだ、仕方あるまい。
もちろん、少女の知らぬところの、別の理由もあるのだが。

「む、ぅ…」

こうなっては、少女としては、どうしようもない。
ふらふらと、近場の、目立たぬ茂みへと向かう。
とりあえず、そこで一旦、眠りに付こうと。

そんな少女だが、眠りに付いた直後、即目覚める事となる。
その理由は…

ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。