2019/05/02 のログ
■タマモ > ごそごそ…ごそ…なかなか見付からないのか、漁り続ける少女。
一度手を抜き、はて?と顎に指を添え、考える仕草。
今度は反対の袖に手を差し込み、ごそごそごそ。
そして、何か思い出したように、ぽんっ、と手を打った。
「うむ、そう言えば、この前の悪戯書きで墨が尽きておったな。
筆も紙も、ついでに置いて来たのは失敗じゃったのぅ」
そう、先日、王都で悪戯書きした紙を背中に張る、と言う悪戯をしていたのだ。
それを思い出してか、どこか遠くを眺めるように…
悪戯のせいで、いざと言う時に使えない、まさに自業自得である。
まぁ、そんな事を気にするような少女ではないが。
右を見て、左を見て、正面を見る。
また三択だ、もう一度サイコロを使おうか…そんな事を考えている少女であった。
ご案内:「無名遺跡」にエミリーさんが現れました。
■エミリー > 沢山の何かがカチャカチャと音を立てて迷宮の中を駆け回る
肉の無い身体、アンデッドと呼ばれる者達だ
有る者は人の姿、別の者は獣の姿で数えるのも面倒と言えるほどのアンデッド達が迷宮内を走り回っている
ふと、狼の様な骨獣が少女を視界に捉える
鳴く事は出来ないので少女に気付いてもらおうと床に爪を立てて音を出す
一見すれば迷宮の魔物と大差ないだろうか
■タマモ > ぴくん、少女の耳が揺れた。
僅かな音にさえも反応出来る、それ程に鋭敏な聴覚。
だからこそ、聞こえてくる音に、少女はこんな反応を見せた。
少女は、その音が聞こえた方向へと、たんっ、と床を蹴る。
大荷物を背負っている、そんな様子も見せない程の速度で、己に気付いた相手の真ん前まで。
そして、着地と同時に、びしっ、と指差すのだ。
「遺跡の中で、そんな音を立てて移動するでない!
こう、あれじゃ、音が響いて五月蝿いじゃろうが!
………うん?」
まともに相手を確かめず、そうのたまう。
で、言い終えてから、かくん?と首を傾げた。
■エミリー > 骨獣は目の前に来た少女に飛び掛かり…ではなく抱きつき尻尾を振っている
迷宮の魔物にしては異常なフレンドリーさである
と、また通路のさらに奥から妙な音が響いてくる
大勢の、それこそ軍団と呼べるレベルの量の足音とそれに交じった
「ま……ちゃー……」
女の声
聞き覚えが有るであろうその声は足音の濁流と共に確実に近づいてくる
数分もしない内に現れたのはアンデッドの波の上に乗ったゴーさんとエミリーであった
車椅子に乗ったままのせいで祀り上げられていいる様にも見える
■タマモ > 何だろう、骨っぽい獣に、知り合いなんて居なかったはず。
荷物が重い、指を差してる、そんなところに飛び掛か…もとい、抱き付いて来た。
しかも、よく見ると尻尾振ってるよ、どう言う事?そんな感じ。
「………いや…何じゃあれは…」
更に、音の主と思った骨っぽい獣とは別に聞こえる音。
そちらへと顔を向けてみれば…つい、そんな言葉が出てしまう。
待って、ちょっと待って、何この集団、みたいな?
なのだが、それに混ざり、別の何かが聞こえる。
さっきまでのとは違う、これは…聞き覚えのある声だ。
いや、違う、それよりも、もっと重要な事は…
「妾をタマちゃんと呼ぶでないと、言ったじゃろうがああああぁっ!」
たーんっ!と、またも、大荷物を感じさせない大跳躍。
しゅたん、と器用に不死者?不死獣?達の上に着地し、ぽすん、と軽く手刀を頭に。
本当はちゃんと呼んでいたのかもしれないが、大量の足音のせいで、そう聞こえたのだ。
………実際に、そう言っていたのかも、だが。
■エミリー > 「やーん♪ごめんなさーい。」
手刀を受けそのまま抱きつく
ぎゅーっとしたまま数十秒、嫌がらなければもっとそうしていた事だろう
「今日は本気で探したよー
遺跡の中だとよく分かんなかったんだー♪」
軍も真っ青な人海戦術で無理やり彼女の居場所を特定し
全速力をもって駆け付けたのだ
アンデッド達は邪魔にならない様にと邪魔者が入らない様通路の先へと消えていく
魔物も探索者もここに近付くことは無いだろう
「久しぶりのタマモちゃん…ん~♪」
髪に顔を埋めてクンクン
さっきまでの骨獣よりも激しく密着する
あの骨獣の動きがおかしい理由は全て創造したエミリーの影響だった
■タマモ > 「まったく、久方振りじゃと言うのに、いきなりお仕置きしてしまうぞ?」
手刀も気にせず抱き付く相手に、はふん、と溜息を一つ。
前みたいに、突撃されなかっただけ良し、と考えるべきか。
別にいつもの事、気にせず抱き付かせておこう。
「何じゃ、妾を探しておったのか?
まぁ、最近は適当にやっておったからのぅ」
こう、また思い出すように天井を見上げながら、ぽむぽむと相手の頭を叩く。
そうしている中、視線の中に見える大量のアンデット達の動きに、うわぁ…とか、思っていた。
踏み付けといて何だが、よく見たら、結構な数が居た、ってな感じなのだ。
「して、何か用があった………でもなさそうか?」
改めて、抱き付きながら、匂いを嗅いでいる様子を覗き込み、問う。
別に用が無ければ会いに来るな、と言う訳でもないのだから。
■エミリー > 「えー…もうちょっとやだー♪」
お仕置きされること自体はいいが今はもう少しこうしていたい
抱きついたままではあるがきちんと質問には答える
「匂いはしても居なかったり、とか多かったんだー
だから今日は生タマモちゃんに会えて幸せ―♪」
そう、一人の少女を探す為に遺跡周辺のアンデッド全てを使ったのだ
その数は言わずもがな、冒険者がこの光景を見れば異常事態だと騒ぎになる筈
「うん!タマモちゃんに会えるかもって思っただけ―
それで会えたから大満足―♪」
はむ、と耳にキスをしてきゃー、と騒いでいる
大事な話が有るとか緊急事態なんてことは無い
ただ会いたかった、それだけである
■タマモ > 「ふむ…まぁ、するにしても、出た方が良いのもあるか」
そうした答えはいつもの事、そう気にしている様子はない。
頭を撫でたまま、軽く頷いてみせる。
そして、続く言葉に、軽く首を傾げた。
「ふと思ったんじゃが…そんなに分かり易い匂いなのかのぅ?
自身の匂い、と言うのも、自覚出来るものでもないのじゃが」
そう問いながら、すんすん、と己の匂いを嗅いでみる。
…うん、やっぱり分からない。
ちなみに、遺跡内に犇めくアンデット軍団は、そこまで気にしてはいない。
結構そこら辺りを巡っていたが、誰も見ていないからだ。
「………じゃろうな。
とは言え、今回は褒めておこう。
いい加減、何も居らん状態に飽き飽きしておったところじゃ」
似たような理由で、誰も居なかったからこそ、こうして会いに来た相手がありがたく思える。
耳に口付けを落とし、騒ぐ相手に、やれやれ、と肩を竦めながらも、その頬に口付けを与えて。
■エミリー > 「そういう訳じゃないけど、何でかタマモちゃんだけ分かるんだよ?」
何でだろうね?とこちらも首傾げ
最初はそんな事なかったのだが何度か会う内に分かるようになったのだ
「タマモちゃんも寂しかったの?
えへへぇ、じゃぁ私が一緒にいてあげるね♪」
頬へのキスにキャーキャー言いながら風呂敷をゴーさんにパスして車椅子へ
膝の上に愛しい少女を乗せて密着しながら魔力で車椅子を動かし始める
「あ、でもお外雨だったけどすぐに出る?」
と、一応確認しておく
確か自分が遺跡に入った時は雨が降っていたはずだ
■タマモ > 「むむむ…これだけを嗅ぎ分ける、との感じか。
便利と言えば便利じゃな、妾の場合、何でも感じ取ってしまうからのぅ」
そう、良いものも悪いものも、それで時に酷い目にあうのだ。
何かを思い出しているかのように、どこか遠くに視線を向けた。
「寂しいと言うか、つまらんと言うか…
世の中、何か刺激があった方が楽しいじゃろう?
もちろん、可愛い子が一緒であれば、尚の事楽しかろう」
背負っていた風呂敷包みは、後ろに控えていた黒鎧に。
地味に重かったからか、うん、肩が軽くなった。
ついでに車椅子に少女と共に乗せられ、今度は歩かずとも移動が開始となる。
………なるほど、これは楽ちんだ。
今回だけは、車椅子について言うのは止めておこう。
「………なん…じゃと…」
と、後の言葉に、こう、心底嫌そうな顔をした。
疲れている上、濡れ鼠になるとか、勘弁して欲しい。
軽くまた考える仕草。
「よし、ならば時間潰しじゃ。
適当に良さそうな部屋でも見付けて…まぁ、言うまでもないな?」
ぽんぽんと、少女の肩を叩く。
細かく言わずとも、言いたい事は理解するはず。
■エミリー > 「私のお鼻はタマモちゃん用なのだー」
えっへん。と胸を押し付ける
どうしてそうなったのかは分からないが便利なのでそのままでも困らない
その辺りはかなり適当なのだ
「タマモちゃんは可愛くて素敵で一緒に居るとすっごく幸せ―♪」
可愛い子(タマモ)と一緒に居たいと聞けば大いに頷く
その気持ちは痛いほどによく分かっていた
風呂敷を背負ったゴーさんはさながら墓荒らしの様な見た目だ
「ん!分かったよタマモちゃん♪」
アンデッド達に使えそうな部屋を探させる
見つければ自分達が到着するまでに魔物の掃討と掃除を済ませておく
2人が到着する頃には埃一つなく掃除の行き届いた部屋に辿り着く筈
■タマモ > 「鼻だけと言わず、他も妾用で良いのじゃぞ?
………とは言わんものの、まぁ、それに近いものがあるしのぅ」
くすり、と笑いながらも、押し付けてくる胸にはちょっと、あれだ。
とりあえず、ぎゅむ、と片手で掴んでみた。
この胸が、相変わらずあれなのだ、あれ。
「………そう、そこも相変わらずなんじゃな、悪い気はせんが。
ちょっと違うじゃろう?違うよな?ん?」
可愛いとかよりも、美人やら綺麗とか。
見た目は間違いなく、誰に聞いても前者で答えられそうだが。
でも気に入らない、ぐにぐにと胸を揉んでやった。
厭らしくと言うよりも、八つ当たり的な感じで。
「お、おぉ…ちゃんと言う事を聞くと言うのは、本当に便利そうじゃな…」
少女の指示で動いて行くアンデットに、ぽつりと呟く。
式との存在は居るのだが、上手く聞いてくれない事が多過ぎる。
さて、ともあれ、そんな訳で二人の暇潰しの時間の開始間近。
遺跡なのに、遺跡っぽくない部屋。
きっとそんな場所で行われるのは…以下略。
ご案内:「無名遺跡」からエミリーさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からタマモさんが去りました。