2019/02/05 のログ
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」にリリーさんが現れました。
リリー > 今日も元の世界へと戻る為の手がかりを探して。
脚を踏み入れたのは無名遺跡と呼ばれている遺跡群。

トラップやモンスターに気を付ける必要はあるが、たまに貴重な古代魔法の遺物が手に入ることも。
危険を承知で女は遺跡の扉を開く。

「ま、単純に路銀がないってのもあるんだけどね~。」

異界から突如やってきた女にこの国の通貨…ゴルドなど持っている筈が無く。
親切な人から話を聴いた後、初めは街の中で細々な仕事をして生活費を稼ぐことにしていたが
すぐに限界を感じてしまう。

それに街の中で庶民が入れるエリアで元の世界に戻れるような手掛かりがそう簡単に見つかるとも思えない。

「えほ、ごほ。」

埃っぽいダンジョン内。 左手を口元に当て、せめて直接埃を吸わない様にしながら歩き出す。

右手は何かあった時の為に基本的にフリーにしてある。

リリー > 「うぉっと。」

石で造られたダンジョン。早速冒険者の死体を発見。
俯せになって倒れている遺体のもとに近づき、屈んで様子を伺う。

革の鎧を身に着け、手元には剣が転がっている。
典型的な冒険者の恰好。
白骨化しているが身体の特徴からして男性の様だ。

「成仏してね。」

女は両手を合わせ、黙祷する。
死体を漁って金目の物を取ると言う発想は女にはない。
さりとて、ここで埋葬できるわけでもなく。

リリー > 気を取り直して奥へと進む。
これから先、こういう光景は幾らでも見ることになるのだろう。

平和であった元の世界とはかなり状況が違うようだ。

遺跡の奥へと視線を向けると、金属音が近付いてくる。
音の大きさからこっちへと明確に向かってきている。

女は非常時に備え、己の生命線であるカードを呼び出すことにした。

目立つので本当はもっと後にしたかったのだが。

「スタート アップ!」

両手をクロスさせ、カードの起動コマンドを唱える。

女の周囲が虹色に光り輝いたかと思えば、右手にはマジックアイテムのカードデッキが。

「…行くわよ。」

女の顔が険しくなる。 本来、戦闘行為は女の得意分野ではないのだ。

リリー > 前方から近づいてくる金属音の正体は鎧を纏ったスケルトン。

右手に剣、左手に盾をもったスケルトンがダンジョン内に入り込んだ女へ目玉の入っていないくぼみを向ける。

「いつも思うんだけど、あれで見えてるのかしらね…バレット!」

女はスケルトンの動く姿を見るのは初めてであった。

とにかく、向こうの間合いに入る前に仕留めるとしよう。

女は魔法の弾丸を数発作り出すと、左手で攻撃を命じる。

拳ほどの大きさの弾丸の群れがスケルトンの鎧を貫通し、骨で構成された身体を砕く。
瞬く間にスケルトンは元の形を失い、その場に倒れた。

リリー > スケルトンを突破し、更に奥へ。

巨大な石の扉が行く手を阻む。

「こういうのって、たいてい鍵か何かで開くものなのよね。
でも、私は鍵開けとかやったことないし…。」

さてどうしよう。 とりあえず、先ほど倒したスケルトンの所持品を漁ることにした。
…これは襲ってきた魔物なので持って行っても問題ないはず。

自分に言い聞かせながら漁り続けると、ビンゴ。
扉と同じ素材で出来たと思われる鍵を見つける。

「私って、冒険者の才能もあったりなんかして~。」

調子に乗る女。 早速扉に空いている孔へと鍵を差し込む。

ゴゴゴっと重い音を立てながら左右へと開く扉。

リリー > (続く)
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」からリリーさんが去りました。