2018/12/24 のログ
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」にラファルさんが現れました。
ラファル > この間、ちょっとばかりお小遣いを使いすぎてしまったので、今日は小遣い稼ぎをしようと思い立った少女。
 思い立ったらもう即行動という少女は、家令長にちょっと出かけてくるよーと言い伝えて、無名遺跡群へ。
 一杯有る遺跡の中のうち一つ、少女は迷いなく降りて、入る事にする。
 理由は簡単で、一番財宝の匂いがするから、である。

 人竜でも、一番竜寄りの少女の嗅覚は、竜のそれと遜色がない―――つまり、お宝の匂いが分かるのである。

 なので、お宝がっぽがっぽが確定している遺跡の中に足を踏み入れて歩き始める。
 鼻歌交じりに進む少女の先には、暗い闇が口を開けて冒険者を食い殺そうとしているようにも見えるのだ。
 しかし、少女はその闇を気にする様子もなく、ずんずんずんずん、無警戒にも見える気楽さで進んでいく。

ラファル > その遺跡は石造りの壁であり、壁も天井も床も、計ったような綺麗な石畳であり、技術の凄さが伺える。
 ――――が、少女がその技術に思いを馳せることはなく、その技術を理解している様子もなかった。
 ただただ、鼻歌交じりにてこてこぽてぽてと、石畳の通路の中を歩いていた。
 そして、不意に足を止めたのだ。
 金色の竜眼は吸い寄せられるように壁の一点に向けられる。
 一見して壁はほかの壁と何ら変わりのないようにも見えるが少女は確信を持っているかのようにその場所を見つめる。
 くんくん、と小さな鼻をヒクつかせて、うん、とうなづく。

「あそこ、だね。」

 足元を見てから、ゆっくり少女は壁の方に近づいていく。
 小さな手を壁に伸ばして触れれば壁がポロリと外れて、そこにはいくつもの歯車がある。
 おそらくは、これはトラップの仕掛けであろう。
 釣天井系のものであり、罠にかかると、この歯車がぐるぐる回って天井を落として、哀れな獲物を潰すのだろう。
 気が付いたのは簡単に、少女の鼻に石以外の――――金属の匂いがしたからである。
 嗅覚は人外のそれ、視界も魔力を見ることができる竜眼。
 そんな少女がシーフ系の技能を手に入れれば、罠などは足止めにすらならぬ。
 カバンから道具を取り出して、テキパキと罠の無力化を行う。

 がちんと、音がして歯車が外れて、通路の釣天井の罠が解除される。
 よし、とうなづいて少女は進み始める。

ラファル > 罠を無効化し、少女は更に進んでいく。トコトコ歩く少女は、カンテラを持っていない。
 真っ暗な闇の中を迷うことなく、目的地――――お宝の方へと進んでいくのだ。
 それはまるで、竜の本能に導かれているかのような迷いのないもので、罠が有れば――――足を止めて罠を解除していく。
 魔物に関しては、アンデッドに関しては、少女の動きについていけるような存在はいないし。
 現れても、片手間に軽くひと捻りされて消えていくのだ。
 単独で進む少女を止められるものは居らず、少女は最終階層にたどり着く。
 その場所は、たくさんのモノがひしめき合っている。
 物置とかガラクタばかりに見えるが、少女の目にはお宝の山に見える。
 どれもこれも、魔法の力を付与された武器とか。
 純粋に金貨がたっぷり入った宝箱とか。
 金貨はそのままお小遣いにしよう、魔法の武器や防具は、お店に持って行って売ってもらおう。
 嬉しそうに少女はバックパックを下ろして、その中に財宝を詰め込んでいく。
 こう見えて、バックパック自体も魔法のアイテムで、見た目の重量をはるかに超えてしまい込むことができるしろものであった。

 大量の財宝がどんどんどんどん少女のカバンの中へ。

ラファル > 一番奥の財宝をたっぷりとカバンの中に詰め込んでみれば、思ったよりもカバンの中に入ったのだ。
 最奥の財宝がごっそり入るカバン、まだまだ余裕がありそうである。
 すごいなーとかんがえながら、カバンを持ち上げる。
 重さを感じないぐらいにかるい、自分に筋力があるというのもあるけれど、カバンの魔法の力というものはすごいものであると思う。
 よし、と背中に背負い直せば、少女はたたた、と走り始める。

 帰りがけに、ちょっと気になる財宝を拾いながら、家に向かって少女は去っていくのだった――――

ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」からラファルさんが去りました。