2018/11/09 のログ
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」にアリゼさんが現れました。
アリゼ > とある無名遺跡の内部、広い通路を抜けた先にある広間。
石材と鉄の骨組みで作られたそこは極めて堅牢で、アリゼの大剣ですら傷一つつかないほどだ。
新しく見つかったこの遺跡はまだ調査が進んでおらず、中にある財宝も手つかずのままだと噂されている。

「魔物と出くわさないとは奇妙だな。足跡もないということは、潜んでいるわけではない。
 そもそも埃だらけだ。私以外にも入った者はいるはずだが……」

広間にあるのは円形の魔法陣と、中央に置かれた台座。
鉄の手枷と首輪が鎖で台座に繋がれて、その奥にある大扉は鍵穴もなければ、ぴくりとも動かない。
明らかに罠だとは思いつつも、アリゼは台座を調べることにした。

「……この手枷から嵌めてみよう」

篭手をタトゥーに戻し、右手を出して手枷を装着する。
鎖がついていなければ腕輪に見えなくもないデザインだが、こうして鎖がついていると奴隷か虜囚のようだ。
大扉に変化はなく、仕方なくもう一つの手枷に手を伸ばす。

アリゼ > もう一つの手枷に触れたところで、周囲に刻まれた魔法陣が静かに音を立てているのが耳に入る。
手枷と首輪を嵌めれば大扉が開くように見せかけた罠かもしれないと思い、右手の手枷を外す。
奇妙なほどあっさり外れたそれを台座に戻せば、広間は静寂を取り戻した。

「……私一人では危険だな。魔術か罠に詳しい者を雇う必要があるだろう」

来た道も結局何も起きることはなく、この日は収入もなければ支出もない。
既に日は傾き、王都に戻る頃には真夜中になるだろう。
アリゼは近くの村への道を歩き、そこの宿で一晩を過ごすことに決めたのであった。

ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」からアリゼさんが去りました。