2018/09/05 のログ
■影時 > 「……まったく。
こうも手間取るのは初見だからこそ、とは思いたいが。屠れば崩れるたァ、真だったか」
息は上がっていない。段取りの悪さはこの遭遇が初見であったから、と。そう信じたい。
機能を失った躯体とは、骸と形容しても良いのだろうか。
よく検分したいを思うも、伝え聞いた通りに瓦解し、崩れ落ちてゆく様を眺め遣って面倒な、と唇を歪める。
刃を腰裏の鞘に仕舞い直し、足元にしゃがみ込んでは手を当てる。
微かな振動の有無より近隣の個体の有無を探る。特に其れらしい手ごたえがないことを確かめ、嘆息と共に立ち上がる。
「次にかかるか。何回か手合わせ願わないと、まだまだ勝手が分からぬな」
そう嘯きつつ、遺跡の奥を目指そう。会敵が叶えば良くて撃破、あるいは撤退を機に応じて選ぶ。
倒すことも重要だが、何より生きて帰ることの方が重要だ。
腰の雑嚢から取り出す丸薬状の携行食を水で飲み下し、小休止を経て――闇に潜む影は先に進む。
ご案内:「◆無名遺跡(イベント開催中)」から影時さんが去りました。