2018/08/10 のログ
紅月 > 「ふふっ、お人好しさんだ!」

私とお揃い、なんて笑って。

「全く…
ま、それなら御酌くらいしてあげる…気が向くかはお誘い次第、なんてね?
…ここで致したいと言うなら、安全な場所くらい確保してくれないと、ね?」

どうやらこの紅娘、性に関しては比較的保守派であるようだ…ただ、そのわりに、誘わせてはくれるようである。
好奇心旺盛で気紛れ、といった所か。
男の呆れ顔に、ニシシッ、と悪戯っ子のように笑ってみせる。

「途中まで、ね。
それも出口方面に居たのは一人だけど。
"ちゃんと気を付けなきゃメッ!"て、言っといて」

少し困ったように笑って、仲間に歩み寄る彼の背に軽く手を振る。
…きっと、そのうち何処かで会うんだろうな、なんて愉快げに笑いつつに。

ルース・コールフィールド > 「仲間と顔見知りは大事にするのが信条なんだよな」

らしくないと肩を竦めるが表情は楽しそうに笑っていて。

「いつ死ぬか判らない商売やってるとな、いい女は求めたくなるものなんだ。
酌だけでも十分と言えば十分なんだけどな、気が向いたら一晩の夜もセットで頼むよ。
この程度の遺跡なら安全の確保は簡単にできるけどな‥‥血の匂いの中で致す趣味はな…」

性に関しては硬いようだが、誘うチャンスがある事に気かいがあればと考え、まるで猫のような印象を覚え。
こういう性格こそが冒険者向きなんだろうといたずらっ子な笑みを見て。

「途中まででも戻れてたなら立派なもんだよ。
それでも一人だけか……、勿論叱っとく。
今回は本当に助かったよ、もし街で会えたら最高に一杯奢らせてもらうよ。
不義理で悪いけどあいつら連れて帰るから俺たちはここまでだ、そっちも頑張れよ」

女に背を見せて仲間に向かいながら、礼と共に後ろ手に手を振り。
仲間と合流をすれば一人一発と頭を殴り、恩人である女に頭を下げさせる。
そして仲間と共に街に戻るために遺跡を後にすることになるだろう…

ご案内:「無名遺跡」からルース・コールフィールドさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」から紅月さんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」にギィギさんが現れました。
ギィギ > ――落とし穴。

単純明快且つ効果的である罠。
地面か通路の床か、硬い場所か緩い場所か、一件ただの何も無い地面や床に見えるが一定の重さ若しくは何かしらの条件を満たすと其処は世にも恐ろしい場所へと変化する。

初心者向けの階層を冒険していた筈なのに上級者向けの階層に一気に……穴自体は浅くないのに中には鋭い槍が何本も突き立っていて、落ちてきたものを串刺しに……等等。

しかし、今回の舞台は下層に落としたり冒険者を即死させたりするタイプの罠ではなく、深さは測って調べねば解らぬが、落ちた被害者の腰程度の深さの浅いモノ、で中身はその槍ではなく――スライムだった。

落ちればドロドロヌルヌルの粘液が満ち溢れる落とし穴。
巧妙に普通の廊下と何ら変わらぬ見た目ではあるが幻術が掛けられていて、それが罠と見破るのは難しいだろう、しかし、魔法に長けた者であれば……気がつくかもしれないが、残念ながら通路は灯りのない闇に満ちていて、まずそれ自体に気がつけるかどうか、が運命の分かれ道だろう。

ふゆん、ふゆん………。

暑苦しい外からの空気に満ちた湿度も熱気もある迷宮に存在するひんやりとした冷たいスライムが満ちた落とし穴、それは表面を風もないのに揺らめかせ、落ちてくる者を待っている。