2018/07/25 のログ
■ルナドール > 此の『罠』が『罠』として発動するには、幾つかの条件がある。
中でも一番重要なのは、触れる男の心に、『人形』に対する何某かの欲が芽生えていること。
つまり、全く純粋な気持ちで触れれば『人形』は変化せず、仕掛けられた『罠』も不発に終わる。
―――男がひとたび邪な心を抱けば、いつでも発動する時限爆弾の様なものでもあったけれど。
「ルナ、は……『あるじさま』が、そう、望まれ、た…から、
だから、ここに…… いて、待って、いまし… た……。
それ、が、ルナの、役目、だから……ルナは、だからここで―――――」
待っているのです、人形を拵えた『あるじさま』の、望みを叶えてくれるひとを。
そう続けたかったけれど、巧く言葉を紡ぎ切れなかった。
目の前の相手が、少し引っ掛かることを言った所為もある。
ごく微かに眉を寄せ、柘榴の眸に初めて、僅かではあるが明らかな、
感情の―――――落胆の、色が過ぎった。
「ブレイド、さま は……ルナの、あるじさま、に、なら、ない……?」
其れでは、己はどうしたら良いのだろう。
此処に留まって別の誰かを待つべきなのか、其れとも、
差し伸べられた此の手を、とってしまっても良いのだろうか。
逡巡を露わに、差し出された手を見つめながら―――
「ブレイドさま、は……ルナを、
いっぱい、汚し、て……… こわして、ください、ますか……?」
だってそうでなければ、己は『あるじさま』の命令を守れない。
『あるじさま』の望みを叶えられなければ―――外には、出られないのだ。
けれど、心の何処か―――ずっと深く、奥の方には。
目の前の少年のくちびるから返る答えが、否、であって欲しいと思う、
矛盾する感情が確かに存在しているのだった。
■ブレイド > 「役目?主が、あたらしい主を待つのが役目って?」
前の主の身になにかあったのか
それとも、そういう仕掛けなのか…彼女の言葉だけではそこまでは読み取れない。
むろん、彼女の中の『罠』も。
だが、こちらの言葉を聞けば、途切れた言葉と、あからさまな落胆の色。
主を欲する人形の中の感情。
「なるならないじゃなくて…いきなりなことでちょっとばかり驚いてるってのが正直なとこだ。
目的は他にあったからな。でも、そうだな…外に出たいってなら
連れてってやるよ。ルナがオレをどう思うかは…お前に任せるとして、な」
その感情の色を見てしまえば、放っておけない。
だからこそ、逡巡する人形の手を取る…が…その後の言葉
それは…いや、それこそが『罠』だった。
「え?」
汚す?壊す?
この少女のような人形を?
見れば美しい姿、柘榴のような瞳に白い絹糸にすら見える白銀の髪。
それを汚す。つまりどういうことか。思い浮かべてしまった。
自分がそうする光景を。僅かではあるがその『欲』を…彼女の言葉が引きずり出したのだ。
■ルナドール > 皮肉なことに、会話を続ければ続けるだけ、新たな謎が生じてしまう様。
其れは偏に己の言語能力に起因するところが大きいが、己自身、
真実『あるじさま』の求めるものなど、理解出来ていないのだった。
穢されることの意味も、堕ちて、壊されるとは如何なることを指すのかも。
只、其れが『あるじさま』の望むことだと―――其れだけは、はっきりと。
「ルナ、は……そとに、………外に、出て、いっぱい…いっ、ぱい、
あるじさ、まに、……たのしんで、いただか、なくては―――――
…だから、 ……だか、ら、」
己の望み、では無く、飽くまでも『あるじさま』の望みではある。
けれど其の齟齬を言葉で伝えることが叶わぬうち、少年の手が己に触れた。
第一のスイッチ―――密やかに繋がる、ひとつめの回路。
そうして、ふたつめは―――――
「ぁ、――――― あ、あ、ああぁ、… あ………!」
瞬時にして己の頭の虚を埋める、少年の抱いた僅かな『欲』。
己を助け起こす為に触れた筈の手が、其の温度が、暴虐じみた熱を持って、
冷たい人形の身体を、心を侵食してゆく。
大きく見開いた柘榴の色が、甘く蕩け落ちるように艶を増して、
赤みを重ねたくちびるからは、高く、切なげな声が迸る。
少年の手に引かれたのか、或いは、自ら望んで動いたのか。
華奢な人形の身体は柔らかく撓りながら、少年の懐へ飛び込もうとする。
もし、少年が抱き止めてくれたなら――――其の、腕の中で。
冷たい人形であった己の身体は、じわじわと熱を孕み始める筈。
まるで、少年の―――――新たな『あるじさま』の欲を、更に煽ろうとする様に。
■ブレイド > すこしずつ『繋がって』いくように。
人形の言葉に心が加わっていくような。
熱を帯びていくような。それがいけない。
それが、彼女に対しての情を持ってしまうことになる切欠になる。
「!?なっ…なにがっ!?」
手に触れた、声を聞いた。
ただそれだけ。
少年にとってはただそれだけ。
それだけだったはずなのに、その一瞬で劇的に状況は変化した。
僅かに引き出された『欲』。
ルナが上げる高い声、そして…彼女の身体は腕に収まる。
思わず、抱きとめてしまう。
人形の、ルナの熱…人形だと思っていたそれに宿る熱。それに胸が高鳴ってしまった。
それは明らかな女性に対する『欲』
一度意識してしまえば、それを読み取る人形であれば、それがとどまらないことがわかるだろう。
「な、に…?ルナ?どうした?」
生まれた欲は、触れた身体は、彼女の『あるじさま』と、刷り込まれるのだろうか。
■ルナドール > ひとたび、其処へ『繋がって』しまったならば。
一旦発動してしまった『罠』は、己を創った『あるじ』が満足するまで、
只管、奈落をめがけ転がり落ちてゆくばかりとなる。
少年が悪い訳では勿論、無い。
切欠は欲というより『情』と呼ぶべきものであったのだろうし、
其れを『欲』の形に育ててしまったのは、他ならぬ『人形』の方である。
けれど―――――其れでも。
頽れる様に少年の懐へ抱かれた『人形』は、ますます生々しい、
女―――否、『雌』の熱を孕んで蕩け始める。
今を盛りと咲き誇る花の様な、熟れて齧られるのを待つ果実の様な、
毒々しいまでに甘い香りすら放って―――――
「――――― あ、… る、じさ… ま………ぁ、」
吐息交じりに呟く、其の声にすら滴る様な甘さが滲む。
半ば伏せていた頭を持ち上げ、掬い上げる角度で少年の琥珀を捉える柘榴には、
今やはっきりと、少年に―――新たな『あるじさま』に対する、危ういまでの信頼と、依存の色が在り。
「あるじ、さま、……ルナ、を……どうか、―――どうか、おねが、い……」
其の先に望むものなど、きっともう、口に出さずとも。
答えは全て、少年の中に在る筈、だった。
■ブレイド > 『あるじさま』
明らかに意思を持った甘い声。
人形などという彼女自身の言葉が偽りであったかのような熱。
彼女という罠にまんまと嵌ってしまっているのに自分ではそれにすら気づけない。
なぜこうなったのかすらわからない。
混乱の中にあっても、大きくなってく『欲』。
それは彼女の香りが、熱が、声が、そうさせているのだ。
それが切欠と気づかぬままに、ゴクリとつばを飲み込む少年の『雄』の部分は硬さを帯びていた。
「あ、う…お、おう…」
うなずいてしまった。
応えてしまった。
主と呼ばれ、そして、その求めに。
柘榴の輝きに映る自分の姿は潤んで歪み、男としての自分を求めていることを伺わせる。
苔の淡い光の中で、ルナ…その罠に飛び込むように
貫頭衣を剥ぎ取り、貪ろうとする。唇で、触れる。
罠を踏んだことにも気づかぬままに、その…ルナの求める答えを行動に移そうとしていた。
■ルナドール > 少年が―――新たな『あるじさま』が、喉を鳴らす音が聞こえた。
見上げた琥珀の中にも、先刻までは見えなかった『熱』が在る。
言葉で命じられた訳では無くとも、其の眼差しだけで、此の人形には充分だった。
求められている、主たる少年の下で、雌の役目を果たせ、と命じられている。
突きつけられた其の感覚は酷く恐ろしいのに、―――身体の芯が、熱くて。
「ある、じ…さま、……ブレイド、さま、ぁ……、
あ、あ、いや、らんぼ…に、しな、ぃで、おね、が………、
ルナ、……ルナ、の、から…だ、……とろけ、て、壊れちゃ、う………!」
いっそ悲痛なまでに、眦に涙の粒さえ浮かべながら訴えるのに、
剥ぎ取られた衣服の下、暴かれた白い肌は、恐怖では無く期待に打ち震えており。
一層強くなる香りの源は、恥じ入る素振りで擦り合わせた腿の間。
無垢なるものの如き姿でありながら、其の奥に息衝く淫蕩さを主張する様に、
くちり、と微かな濡れ音が響いた。
白い手は少年の胸元へ、押し返す力は戯れめいて、容易く制されてしまう程度のもの。
ささやかな、けれど瑞々しく実った丸みの先端はとうに、硬く尖って愛撫をねだっており。
■ブレイド > 形だけの抵抗。
人形の戯れ。
何を言っても、何をしても、嫌がる素振りはすべて戯れ。
人形の役目が、それを物語っている。罠として。いや、雌としての役目に従順な
ルナという名の人形。触れた身体は熱く、雌の匂いすらも漂わせて。
「壊せって言っただろ…お前が…。
ん、む…優しいほうがいいなら、そうする…
でも…そうじゃ、ねーんだろ?あむ…は…ん、く…」
涙をこぼす柘榴色の…紅玉のような瞳。
白い肌が帯びる熱は、それでもやや低く感じる体温。
その素振りも、雄の本能を掻き立てるようで。硬く尖った胸の先端に触れ
捏ねながら、少女のような肌に何度も唇を落とし、食み、味わう。
自身も硬くなった雄の証を見せるように服を肌蹴る。フードも外れてしまえばミレーとしての耳や尻尾も見れるだろう。
だが、この少女がそれを気にするとも思えない。
愛欲を求め濡れる水音、その音を聞き逃すことのない猫の耳。
「壊すぞ?いっぺんな…お前の、望み通りっ…!」
壊し、汚す。それが鍵。『欲』を呼び起こした鍵。
だからこそ、そうする。
なめらかな肌に手を這わせ、細く長い脚を無理矢理にも開けば
水音の根源に肉槍を突き通す。
■ルナドール > 其れが、己の―――否、あるじさまの、望み。
己のなかで、目の前の少年と、己を創ったひとと、二人の『あるじさま』の位置が、
少しずつ、けれど確実に切り替わってゆく。
今はもう、目の前の少年こそが唯一で、特別。
己は初めから、此の少年を―――此の『雄』を、受け容れる為の『雌』だったのだと。
だから、喉を鳴らして啜り泣きながらも、其の言葉には従順に頷いてしまうのだ。
「ご、め、なさ、ぃ……ルナ、こんな、に、濡れて、ぇ…、
いやらし、くて、ごめ……、おね、がい、もっとぉ、っ………!」
男の肌など知らぬ筈の人形の口から、堪え切れぬ、と言いたげに零れる哀願。
白い肌にくちづけの痕が浮かぶ度、主となったひとの熱が滲む度、
肩を震わせて泣きじゃくりながら、擦り合わせた腿の付け根から、ますます淫らな音を奏でる。
玩ばれた胸の先端は更に熱を持って痛々しく尖り、けれど嗚咽交じりに零れる声は、
如何しようも無く甘さを増して。
フードの下から現れた、少年が只人では無いと示す証すら―――嬉しくて、愛しくて。
初めて憶える感情なのに、何故だか、其れ、と悟って―――また、涙が溢れる。
「ん、ぅ……ブ、レイド、さ…ま、あぁ、あるじさまぁ、っ……!
ひ――――― ん、ぁあ、あ、 あ………は、ぃ、あああん、あ、っあ………!!」
縋りついて、爪を立てて、彼の肩に僅か、己のしるしを刻んでしまうことも厭わずに。
あられもなく開いた脚のあいだ、今まで、誰ひとり分け入らせたことの無い、
其れなのにすっかり蕩けて、蜜を滴らせている雌の花芯へ。
主と定めたひとの、熱く滾った肉の楔を―――穿たれ、押し入られ、刺し貫かれる。
苦しげに背筋が撓り、ふたつの膨らみが切なく弾み、仰け反った喉をついて、
高く、掠れた悲鳴が零れる。
其れは然し、果たして悲鳴であったろうか。
主たる『雄』の象徴を受け入れた肉の鞘はしとどに濡れた儘、
鋭く締めつけながらも浅ましくうねり、もっと奥へ、もっと深く、と、
細腰はひとりでに揺れ始めてさえいる、のに。
■ブレイド > 腕の中、雌の声を上げる少女は、もはや人形と言えるものからは逸脱していた。
従順な雌。泣き濡れて、もがきながらも己を主として迎え入れる少女そのもの。
肌に痕跡を残し、唾液とその痕跡で、親切のような肌を汚していく。
彼女自身の…自らの奥から引き出された望みのままに。
その唇は甘く切なげな声を漏らす、少女のそれとも交わる。
「それが…お前の役目なんだ、ろ…?ん…あ…
あやまんなくていいから…えっと、その…
従えよ、『役目』に…っ!」
戸惑いはまだある。
探索に来た遺跡で見つけた人形の少女。
それとこのようなことになっているのだから、無理からぬこと。
体が重なれば、雄として、主として、罠に嵌った獲物として…
腰を打ち付け激しく交わる。
華奢な体にも遠慮はなく。弄ぶ胸の先からの手を離し、密着するために抱きしめる。
甘い鳴き声で懇願する人形。感情を宿し、熱を宿した人形。
それを抱くことに溺れていく。
「ルナ…う、ぐ…は……キツ…っ!
もっと…声とか、我慢、しなくていいから……!
あぐ、あっ!」
肩に、背中に、刻まれる爪痕。
そのお返しにと、雌の花弁をえぐり貫く。
密着した身体は、動くたびに胸の先端だけではなく雌の…少女の核すらも擦り上げて。
なぜこうなったか。彼女はなんなのか。
それはもう快楽の海の底、浮上するのは行為が終わったその後だろう。
今はただ、自分のものとなった人形に『雄』を刻むだけ。
「ふ、は…ルナ……まず、受け止めろ…よ?
っ!うっ!!!…くぅっ!!」
根本まで収めた人形の肉の奥。
人ならざるものであれば、そこに何があるのかは知れはしない。
だが、それは儀式のようなもの。
人形たる少女に焼印を押す。自身のサインを残す。
そのための儀式。
その結果どうなるかは…知る由もない。
少年は、この人形が何たるかを知らないから。だからこそ、望みを果たすために…
その中まで白濁で汚し、焼き、壊す。求めるようにうごめく細い腰に密着するように打ち付けたまま。
■ルナドール > 己は、ニンゲンというものを知らない。
知っているのは、只、己が其れでは『ない』という事実だけ。
其れでも己が少年にとって、少女と、女と、雌と見えている最大の理由は、
少年の抱いた『欲』から、己が一種の学習をしたからだ。
主である少年を煽り、悦ばせ、貪らせる為に―――愛して、貰う為に。
其れは確かに己の本心であるのに、己は其の『アイ』ですら―――
「ん、……ん、はい、そ……です、そぉ、なの、ルナは、ぁ…、
あるじ、さま…に、いっぱい、いっぱい、ぃ、穢し、て、壊して、貰うの…、
いたいの、くるし、の……でも、ぜんぶ、ぜんぶ、とっても、」
初めて雄を受け入れた其処は人間の少女と同様に傷つき、血を流し、
けれど其の温かいぬめりを交えた薄襞さえもが、彼の熱に縋り、絡みつき、
浅く乱れる呼吸と同じリズムを刻んで、貪欲に更なる蹂躙を求める。
ヒリつく痛みも、肺腑が圧迫される息苦しさも、何もかもが『あるじさま』の証で。
ごつ、と重い圧が加わるごと、ひとを模した子宮の、其のとば口すら、
『あるじさま』を其の奥へ感じたがって甘く戦慄き。
「き……も、ちい、の………、あるじ、さま、ルナ、気持ちい、のぉ、っ……!
く、ずれて、とろけて、ぐちゃぐちゃに、混ざって、ぇ……、
あるじさま、と、まっしろに、なりたいのぉ、お………!!」
深く突き入れられる度に柔らかく撓み、抜き去られそうになる度、きつく締め上げて圧し留め。
諸共に擦られた秘芽をぷっくりと腫れ上がらせ、じきに自ら、其処を擦りつける様に動き始めて。
幾度と無く絞り上げ、揉みしだき、絶頂を誘う。
―――――真っ白に、塗り潰されてしまいたい。そう、息も絶え絶えに訴えて。
「あ、る……じさま、ブレイド、ブレイドさまあぁ、っ……!
ぁ、ひ、ぁあん、あっ、あ――――、あつ、いぃ、これ、らめぇえ、ぇ………!!」
此れが初めての行為だなどと、もう、信じては貰えないかも知れない。
けれど如何しようも無く熱くて、気持ち良くて―――嬌声が止まない、
少年の雄を抱き包み貪り喰らおうとする、淫らな蠕動と収縮が止まらない。
根元から先端へ、噛り付かんばかりに、絞り尽くそうとする様に、
―――――『あるじさま』の全てを、子宮に、刻みつけて貰いたがって。
あれほどひんやりとしていた肌が、今は燃え立つ様に熱い。
細い四肢を必死に絡ませ、縋りついた其処から蕩け合う様に。
互いの境目が曖昧になるほど、こうしているのが当然なのだと、
錯覚すら起こしそうなほどの―――――或いは人形に『欲』を覚えた少年に、
未だ未だ足りぬであろう、と、更なる深みへ誘う様に。
抗えるか否かは、彼の精神力次第。
もしも少年が、ちらとでも望んでしまったならば―――人形は何処までも、いつまでも応え、
淫らに花ひらき、白く塗り替えられ、彼の望んだ通りの雌へと変貌してゆく。
生殺与奪、全ての権利を新たな『あるじさま』に委ねた『人形』は、
例え、最終的には此の場へ打ち捨てられたとしても、きっと恨みはしない。
勿論、彼が連れ帰りたいと思うなら、何処へでも付いて行くだろう。
彼、という存在を刻印され、確かに『壊された』人形は、
彼の望む儘に、望まれる限り、彼の『雌』で在り続けるのが定め、とばかり―――――。
■ブレイド > 読み取り、学び、『女』となった人形。
自らの『欲』を吸い、養分として育つ妖花。
それがこの人形…ルナの正体などとは思い至るはずもない。
愛欲…つまり、愛情すらも吸い上げたその花は、自分の腕の中で咲き誇る。
自分はそれに新たな水と養分を注いでいるとも知らず。
「ルナ、いたい…のか?苦しいか?
これが、望み…か…?じゃあ次は……『気持ちよくなれ』
そうじゃねぇと…オレは…」
吸い込まれるように情交に及んでしまった少女の破瓜の血をまとわりつかせながら
望みを叶えたその後の…さらなる『欲』を吐き出す。
身体を重ねるならば、お互いが好き同士であり、お互いに快楽が生まれたほうが
より良いという…少年らしいうす甘い嗜好からの言葉。
理想のようでしかないが、本心からの純粋な『欲』。
新たな主となったのであれば、それを告げるも自身の『役目』だ。
新たな欲を刻みながら、愛蜜と血をかき混ぜ、泡立て、それと共に
最奥を突き上げる。痛みと愛しさ。すべてがルナに刻まれるように。
杭の先端で少女の子宮を感じながらも、甘い交わりを求めて。
「なれ、気持ちよく…溶けちまえっ!
初めてだってなら…覚えろ…よっ?汚してやる…
ぐ、あ…ちがう…な…、『染めて』やる…からっ…!」
少女の求めは自身の望み。それに気づくことはもはやない。
ほぼ同時に達した少女の中。吐き出してもまだ治まらないのは
獣の姿を人に移したような、ミレーという種族だからだろうか。
それだけではないはずだ。その膣内を…子宮を真っ白にしても、なお止まらぬ情欲は。
何度も刻む。自らを。
無垢な人形を自分の色に着せ替え、彩り、飾り立て
自身のものとしてしまうかのように、自分の証を注ぎ込んでいく。
淫蕩さを隠しきれないその内側の蠢きに、更に掻き立てられていくのだ。
「あつ、い…は、あ……ルナ…お前は……」
どうしたいのだろう。つれて帰って…確かそう言っていたか。
その後は聞き取れていなかったが、それが彼女の望みと捉える少年は
『罠』であるこの少女を連れ帰るだろう。
そう望んでしまったから。新たな『欲』としてそれを認識してしまったから。
ついてくるのだろう、おそらく。
ひとしきり刻み、塗替え、染めてしまえば、椅子に座っていた彼女にそうしたように
手を差し伸べるだろう。
ご案内:「無名遺跡」からルナドールさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からブレイドさんが去りました。