2018/02/09 のログ
ご案内:「無名遺跡」にリンさんが現れました。
■リン > ちょこちょこちょこ。
遺跡迷宮の通路の隅を鼠が駆けている。
ただ時折二足歩行で歩いたりと、人間臭い所作が多い。
それもそのはずリンという少年が化けた姿であった。
彼はときおりこうして見つかりにくい姿でダンジョンを歩いて地図を描いて売ったり、
年頃の冒険者がぬめぬめした悪趣味な罠にひっかかっていないかを確認して回っているのだ。
ご案内:「無名遺跡」にフォーコさんが現れました。
■フォーコ > 「…くしゅ。」
埃っぽい所を歩いているのですっかりくしゃみをしてしまう。
私は今、供も連れず一人で遺跡を探検していた。
一人の時間は気を使わずに済むし、遺跡を回ることは良い経験にもなる。
城ではどうしても人目がある為、こういった時間は私にとってはとてもありがたい。
今のところはこれと言った収穫はない。
出てくるモンスターもよく見る顔ぶれだし、罠も財宝も見当たらなかった。
途中、空の箱を何度か見つけた。
ひょっとすると既に誰かに踏破された所なのかもしれない。
■リン > 収穫なし。
なんだか寂れた雰囲気で、他の冒険者ともなかなかすれ違わない。
このフロアは旬が過ぎてしまったのかもしれない。
失敗したのかも。人恋しくなってきたのでそろそろ引き上げようとしたところで、
通路の向こう側に女性冒険者らしきものが見えた。
(ひとりかな? なんか退屈を紛らわしてくれないかなぁ)
そんな軽い動機を胸に、鼠に化けた小人が彼女とすれ違うように駆け出す。
かち、と足元で音。
壁のスリットから媚毒の塗られた矢が彼女のいる場所へと射られるだろう。
装備や身のこなしで防がれるかもしれないし、防がれないかもしれない。