2017/12/07 のログ
■紅花 > 何しろ元々山の中で暮らしていたものだから、あれやこれやなくてもどうにかなってしまう。
見た目と違い、存外野生適正があるのだがそれは今はわからないだろう。
「リューゼさんですね。
冒険者…それは、ええと…人助けのお仕事でしたっけ?」
あくまで払うものを払えばの話だが、そこまでは知らないようで。
そんなことを聞き返しながら再び茶を啜って。
食道を下っていく茶の熱が心地いい。
「王都…?ですか?」
それはどこ?とでも言うかのように首をかしげて見せる。
目的地がある旅ではないので、適当に歩き回っているだけなのだからこの反応なのも仕方がないはずだ。
■リューゼ > お茶を啜ってはぁとちょっと幸せそうな少女の様子を見ながら、
壁に背を預けてふーと息を吐いていく。
傍らの外套を寄せると、ふわりと肩から羽織るように。
「人助け…うーん、そんなもんかな。
傭兵の仕事で護衛をしたり、探索で採集したり、かな。」
今日は後者だけどね、と言っておく。
日帰りする事もあるが、野宿を含む事も多い。
君は?と一応聞き返してはみる。旅をしているにしては衣服は綺麗だしなぁ、と少女の様子を見つつ。
「あぁ。王都マグ・メール。知らないかな?
この辺では大きな街だよ。」
王都を知らないなら、やはり別の地方から来たのか、と内心で納得する。
まぁ、さして害のある様子もないし、気ままな旅だというのは察した様子。
■紅花 > 「そうなんですか、道士にも似た感じの事をする人もいますねぇ。
私はですねー、修行中なんですよぅ。
諸国を旅するのも修行のうちだと師匠に言われましてー」
笑顔のままそんな言葉を返す。
見分を広めるのも修行のうちなので、今のところは荒事には巻き込まれていないのだろう。
「マグ・メール…。
それはぜひ一度行かないといけませんねぇ」
大きい街なら、きっと見たこともないものがたくさんあるに違いない。
そう思えばにぱ、と笑みを浮かべてそう言って。
どうやら最初の目的地は決まったようだ。
■リューゼ > 道士?と聞き慣れない言葉に少し首を傾げた。
ず、とお茶を一口飲めば、息を吐いて。
「なるほど。そういう事もあるのかな。
ただまぁ、色々と危ない事はあるし、それだけは注意なのだろうけど。」
確かに色々と勉強にはなるだろう。
身を守る術さえ持っていれば、だが…。
「えーっと…君はすぐに出立するのかい。
俺はここで一晩過ごしたら王都に戻るつもりだけど…。」
案内しようか?という事ではある。
ただ、どことも知れぬ場所で男女二人きり。
その事を了承できれば、という事になる。
■紅花 > 「あ、道士というのはですね…んーと、仙人の卵なんですよー」
説明にさらに相手にしたら不明だろう単語を被せる辺り、頭はあまり良くはないのかもしれない。
そんなことにも気づかないままにこにこと笑っていて。
「野生動物とかです?
熊くらいなら倒せますよー」
やっぱり変わらない笑顔。
どう見ても熊とやりあえるようには見えなくても仕方がない。
「んー…雨が止んだらそれでもいいんですけど…」
言いつつ、隙間から外へと耳を欹てる。
奥に来たように見せかけて壁際に寄っていたらしいそこからは、雨の音がしっかり聞こえてきて。
「無理そうですねぇ…。
リューゼさんが良かったら、ご一緒させてもらってもいいですかー?」
一応見張りがいたほうがお互い安全でもあるだろう。
そんなことを思ったかは定かではないが、自分から申し出ていく。
■リューゼ > 仙人?と聞いたからには首をまた傾げる。
まぁ、つまる所腕を上げたものか知識を得た者か。
成長した先の言葉という事だろう。と納得はする。
「へぇ、熊をか…それはすごいな。」
素直に感心する。
この子より幼い外見で危険な生物を相手どったという者なら覚えてはいる。
そんな事もあるのだろう、くらいに思うのが青年のスタンスだ。
「ただ、人でも危ない連中はいるさ。野盗とか、詐欺師とか。
旅をする上ではそういう危険もあるって事。まぁ、それも勉強と言えば勉強だろうけどね。」
それが高くつくか、安く上がるかは人と運次第といった所だろう。
そういう意味では青年は割と落ち着いているようにも見えるかもしれない。
「…そうだな。明け方くらいまでは降りそうだ。
まぁ、俺の方は構わないよ。どうせ王都には戻るんだし。
君が身の危険を感じないならここにいるのは好きにしてくれていい。」
危険な人物という自覚はないが、青年が襲わないかどうか少女が信用するか、だろう。
外套とは別に、荷物に括られた眠る用の厚手の毛布。
それを取り外すと少女に差し出す。貸すだけだよ、と笑顔で冗談めかして言いつつ。
■紅花 > 「あ、えっとですね…仙人って言うのは…」
そこから語りだすこと、止めなければ10分は語るかもしれない。
マシンガンでは無いとはいえ、スローペースでつらつらと、さらに聞きなれない単語を交えながら。
熊を倒せるのをすごいと言われれば、えへへと嬉しそうにしてみせて。
「それは聞いてはいますー。
でも多分大丈夫ですよー」
なお当然何の根拠もない。
野党に関しては、見かけによらない武術の腕でどうにかなるのだろうけれど。
「身の危険ですか…?」
そんなのある?とでも言わんばかりにこてりと首を横に倒して。
相手が男性だということも、ここが万が一の時助けも何も来ないだろう場所だということも、全く意識していないような反応。
茶葉が口に入らないギリギリまで茶を啜ったところで、毛布を差し出されて。
「これ…リューゼさん用じゃないんですか?」
あれば久しぶりに布にくるまれて眠ることができるが、今までもそのまま座り込んで寝たりしてきた。
借りてもいいの?と見返すと先に貸すだけと言われたので、遠慮なく受け取ることにして。
「じゃあ…お借りしますね」
ありがとうございます、と言いながら毛布に身を包んで。
ころりと横になったと思えば、数分後には気持ちよさそうな寝顔をさらしていたとか。
ご案内:「無名遺跡」から紅花さんが去りました。
■リューゼ > 少女がつらつらと語っていくのを、笑みを浮かべて聞いている。
途中、わからない単語のいくつかは質問を挟んだだろう。
聞けば、つまるところ魔法使いか超越した存在か、そんな風なもののようだ。
無邪気な笑みを浮かべる少女からはそこまでの凄みは感じないが、つまり修行中という事なのだと納得した。
「……まぁ、そのうちわかるさ。」
身の危険、がわからない辺りはまだまだ少女なのだろう。
自分があまり警戒されない雰囲気を持っているのは自覚しているが、
男性としてそれはどうなのかと思わない事もない。
まぁ、詮無き事かと一息。
「俺はこれでいいよ。」
そう外套を摘まんで見せる。
ここは多少風が入ってくるものの、冷えるという程でもない。
通路の行き止まり故、少々の焚火で周囲の気温は外よりほんのり温かいくらいだ。
そして少女が遠慮なく横になって眠るのを見届けると、若干苦笑する。
信用しすぎるきらいはあるな、と思いながら自分は外套に包まり。
じっと火を見つめながら危険が無いかもう少々の間起きているだろう。
そして、その後で短い睡眠をとり、早朝から少女を王都へと送り届けるため起きだして———。
ご案内:「無名遺跡」からリューゼさんが去りました。