2017/12/06 のログ
ご案内:「無名遺跡」に紅花さんが現れました。
紅花 > 「あらあらー……?
結構深いですねぇ……」

そんな緊張感皆無な声を漏らしながらてくてくと遺跡を進んでいく少女。
その手には、遺跡に入る前に持ってきたのだろうなんてことのない少ししっかりとしている程度の木の枝が握られている。
一見すると暗いままに見えるも、道士である彼女は暗視の術も持ち合わせている。
雨宿りのつもりで近くの適当に入れそうな場所に入り込んで、そのまま暇なので少し探検しようとしたのだがこの遺跡思ったよりも深いようで。

ご案内:「無名遺跡」にリューゼさんが現れました。
リューゼ > 遺跡の中、少々入った所にある分かれ道。
その片方の先に、ぽつりと明りが灯っている。
どうやらそちらは行き止まりのようだが、人影が一つ。
積まれた岩の隙間からかすかに空気が流れているものの、外ほど冷える事はない。
小さく火を熾して夜風を凌いでいる様子であった。
わずかな風に乗ってふわりと漂うのはお茶の香りだろうか。

紅花 > 「…?先に何方かいらっしゃったんでしょうかー」

暗闇を見通すとはいえ、完全に昼間と同じように見えているわけではない。
分かれ道に差し掛かり、どちらに行こうと視線を巡らせれば炎と思われるゆらゆらと揺れる光が見えて。
その光にうっすらと映る人影も一つ確認すれば、とことこと近づいていく。
鼻を擽るいい匂いが呼んでくるのだから、仕方がない。

「こんばんはー。
お兄さんも雨宿りですか?」

にっこりと笑いかけるその姿は、ぱっと見にはこんな場所には似つかわしくないものだった。

リューゼ > 壁に背を預けてぼんやりと火を眺めていた青年。
その辺りの岩や太い枝で組まれたちぐはぐな竈には小鍋が一つ火にかけられていた。
お茶が沸くのをぼんやりと待っていたのだろう。

しかし、小さな足音が聞こえてくれば素早い反応を見せる辺り、冒険者らしいともいえるだろう。
その正体がにこにこと笑う女性と知れば、ちょっとだけ力んだ肩から力を抜いた。

「…こんばんは、そんな所だよ。…君も?」

なんだか変わった格好だな、と思う。見慣れないというか。
北方の方から来たのかもしれない、と考えていた。

紅花 > 警戒するように身構えられるも、敵意などないのだから普通に近づいた。
攻撃するつもりなどないと判断されたのが分かれば、すん、と一度匂いを吸い込んで。

「はいー。
旅をしてるんですが降ってこられちゃったんですよぅ」

そんなことを言う彼女を見ても、旅荷物らしいものなど持っていないことがすぐにわかるだろう。
更に断りもなく、一人分ほど隙間を開けてすとんと腰を下ろしてしまった。

リューゼ > 姿見に関する思いも一瞬。
そこにいるのだからまぁそれはそれでいいと割り切る。
で、横に腰を下ろした女性…というには若い少女に微笑を向けた。

「災難だったね。…旅をしているには軽装だけど?」

傍らには自らの荷物。
皮と布を使った荷袋にまとめられてはいるものの、それなりのサイズである。
そこをごそごそとやれば、真鍮のマグを2つ取り出した。

話ながら、火にかかった鍋を下ろし、マグに茶を注いで一つを少女へと差し出す。
どうぞ、と言うマグの中身には茶色いお茶。漉していないので茶葉が混じっているのはご愛敬だ。

紅花 > 匂いの元であった鍋の中身を差し出されれば、ぱぁぁっと嬉しそうな気配を惜しげもなく溢れさせて。

「ありがとうございますー♪
私、旅に必要なものはその場でどうにかしていますのでー。
あっご挨拶が遅れちゃいました。
私、紅花(ホンファ)って言います」

いただきまーす、と言いつつ数度息を吹きかけて。
ずず、と小さく茶を啜れば気の緩んだような満足げな顔をして見せる。

リューゼ > その場でどうにか。できるものなのだろうか、とちょっと不思議そう。
しかし、ぱっと笑顔を浮かべる少女の様子に青年も笑顔を浮かべた。

「気に入ってもらえたら何よりだよ。
俺はリューゼ。冒険者、と言っていいのかな。」

名前を言われれば、青年も素直に自分の名を名乗る。
ホンファ、と口の中で言えばその響きはやはり少し言い慣れない感じはあった。
やはり王都方面の人ではないなぁ、と自分の分の茶を入れて一口。
ふぅ、と人心地ついた様子。

「…君は王都に向かってるのかな?」 と問うてみる。