2017/10/13 のログ
ご案内:「無名遺跡」にアントリオンさんが現れました。
アントリオン > 動物や草木の僅かな音だけが響く遺跡、その一角の水に水没した遺跡郡の傍で何もない水中から立ち上がったのは白い髪の女。
肉体を作り出すのに十分な魂が集まったことで蘇生し、胸に突き刺さったままの矢は押し出されるように抜け落ち、水底へと沈んでゆく。
矢が抜けるのに苦痛もないようにただ虚空を眺め、ゆっくりと岸へと上がってゆくと濡れた衣服もそれによって透けて浮かぶ体も気にせず歩き始める。

アントリオン > 探すのは生者、人でも人ならざるものでも構わない、飢えにも似た渇きを癒してくれる生命力に溢れた。
森の木々に侵食された遺跡の中をフラフラと彷徨い歩き、疲れも飽きも失い、ただひたすらに歩き続ける姿は迷い人にも見えるかもしれないが、その姿はこの場所にはあまりに不似合い。
断片化した幾人もの記憶が混在した意識で手探りに人や魔物がいそうな場所を探してゆき

アントリオン > 不意に背後から口を塞がれ、茂みへと引きずりこまれるとそこには数人野盗。
そして響くのは女の嬌声と下品な男達の笑い声。数刻後、酷く疲れた男達が女を引き摺るように馬車に詰め込み去ってゆく。
そして数日後、近くの港町の傍で馬車は見つかり、中には野盗数人の死体、確かにいた形跡だけで女の姿はなくて…