2017/09/16 のログ
ご案内:「無名遺跡」にギィギさんが現れました。
ギィギ > ――数ある無名遺跡の中でも冒険者に踏み漁られて空箱となった迷宮の一つ、その迷宮に隠された部屋にそれは存在していた。

石壁に備え付けられた魔法の付与された松明の炎に照らされて、その透き通る紫色の身体がヌラリと何処か淫靡に煌き、身体に内包している硬貨や金属の類が、粘液の中で星の如く時折その光を反射して、キラリと輝く。

「それ」の名前はギィギ

俗に言うスライムの亜種である。
狭い隠し部屋をずり、ずり、ずり、と床を舐めるようにして這い回り、部屋の中央に鎮座する装飾された宝箱を守る様に蠢き続けるそれは、亜種であるが故に通常のスライムとは違い、溶解以外に無名の遺跡にふさわしい数多の毒を身体に蓄えている。

毒は粘液の身体に浮かぶ小さな気泡に混じり浮遊し、気泡に偶然触れた金属は溶けて、また数多の気泡を生み出してを繰り返し、体内に蓄えた金属を溶解性の毒で溶かし、溶けた際に発生する別の毒を蓄えて、エサを求めて徘徊を続ける。

隠し部屋
中央には装飾に彩られた宝箱
その宝箱を守護者と思わしき粘液の塊を照らす永遠に燃える松明の薄暗い灯り


富と災いは隠し部屋で冒険者の到来を待っている。