2017/09/12 のログ
ご案内:「無名遺跡」にコンスタンスさんが現れました。
コンスタンス > ―――つ、う……っ……

(鬱蒼と生い茂る、丈高い叢の奥にぽっかり空いていた穴から、
見事に落下した先は、苔生した岩に覆われた空間だった。

いつかの時代、此処には何らかの施設があったのだろうか。
奇跡的に己の身体を受け止めてくれたものは何やら柔らかいが、
仰ぎ見た天井から零れる陽光に照らされた空間はやけに広く、
且つ、明らかにひとの手が加えられているように見えた。

普段のシャツとスラックスにブーツ、たっぷりした黒のマントも羽織ってはいるが、
全体として、防御力には難有りだと言わざるを得ない。
強かに打ちつけた背中が痛む為、身体を起こすことは出来ないが、
そろりと己の腰回りへ手を滑らせ、懐剣の存在を探り当ててほっと息を吐いた。)

――――はぁ、………

(兎に角、何とかして外へ出なければ、と思う。其れも、出来れば昼間のうちに。
ぎこちなく首を巡らせた範囲には、ロープになりそうなものは見当たらず、
己が落ちてきた穴から、よじ登るのは無理そうだと思うけれど。)

ご案内:「無名遺跡」にムメイさんが現れました。
ムメイ > (昨日酒を飲む前に話した相手から聞いたヤンチャをしでかす魔族の話
酒が抜けてから出立、取り敢えずそういう魔族連中が居ても不思議ではない場所に潜り込んだ、と言う訳だが)

判っちゃいたが、話して判る訳がねえんだよなぁ……

(人間に交じって暮らしているからか、どうも軽んじられたらしい
調子に乗ってきた奴を少々締め上げはしたものの、問題が一つ
追いかけた結果、道がいまいちはっきりしないのだ

さあ面倒な事になったと思いながら頭を掻いて歩いていれば
すぐ近くに人間の気配を感じた
それを辿るようにして歩を進める訳だが)

……つーか地図位は用意しとくべきだったか
割と適当で何とかなるかと思ったんだが

(人気が無いからこそ、そんな声が彼女の耳にも聞こえるかもしれない
徐々に彼女のいる方に向かっている、足音と共に)

コンスタンス > (地下特有の黴臭くて湿った空気が、先ず、何とも不快である。
序でに言えば―――己の命を救ってくれた救世主、かも知れないが、
己が下敷きにしている『何か』も、大変気に入らない。
ぶよぶよしているというか、じめじめしているというか―――
もしかしたら何かの生き物、なのかも知れないと思うけれど、
取り敢えず動く気配は無いし、ただ、生温かくて気持ちが悪い。)

―――嗚呼、もう……、
こんなことなら、馬、繋いでくるんじゃなかった……。

(事の起こりは、己の場合、至って平和的な散策である。
愛馬に乗ってカポカポと、長閑に遠乗りを楽しんだ末に―――
少しだけ茂みの奥へ分け入ってみようか、などと、考えたのが運の尽き。
今頃外の木陰では、己の愛馬が今ものんびり草を食んでいる筈だ。
―――――其れにしても、背中が、腰が痛い。)

どう、しようか……、
―――――…っ、………!

(足音。ひとの気配。声。
ひと、であれば積極的に助けを呼ぶべきか、とも思うが、
もし別の何かであったり、ひとはひとでも『悪いひと』だったりしたら、
身動きも儘ならぬ現状では、完全な藪蛇であろう。
鞘から抜いて握り締めた懐剣を胸元に、物音のする方へじっと視線を向ける。
息をひそめて、如何やら男性、と思しき、其の気配を探るように。
己の気配は、と言えば、多分、少しも隠せてはいなかっただろう、と)

ムメイ > (この遺跡がどういうものかは、実の所数回潜った事はあるものの
住み付いた側と同じ魔族ではあるのだが、はっきりと判っていない
と言うより、そもそも人間に混じっている時点で探索側だ

なんとなく見覚えのあるようなないような通路を歩き、やがて出るのはそこそこ広い場所
見覚えのある場所で「何か」があった気がしたが、何だったのかまでは覚えていない
強いて言えば、少なくとも懐剣を胸元に持っている相手がいる訳で)

あのなぁ……幾ら洞窟内じゃ長柄が取り回し悪いからって、それで警戒すんのは意味無いのと一緒だぜ
心構えは立派なもんだと思うが

(呆れたような声と共に、ゆっくりと姿を見せる
身動きが取れない様子と、頭上の陽光にちらりと視線を向けて
やましいことがないらしく、ゆっくりと彼女に近づく

気配が動かないのではなく、動けないのでは流石に話は別
やわらかい何かの上を歩きながら)

……つーか、遺跡潜るにしちゃ軽装過ぎねえか?
流石に危ないと言わせて貰うが

(事故の可能性もあるな、と頭を回しながら出方を伺う
大丈夫だとは思うが、念には念を入れるのは癖の様なものだった)

コンスタンス > (やがて、視界に現れた相手の姿かたちは、一見すれば人型。
此処が遺跡の一部であると考えれば、とてもしっくりと此の場に馴染む、
所謂典型的な「冒険者」のように見えなくも無い。
上背の高さも、がっしりしていそうな体躯も、如何にも其れらしいが―――)

………遺跡に潜る気、無かったんだから仕方ない、だろう。
此れは、純然たる事故、というもので……、―――――

(我ながら、探索、冒険の類に相応しい格好とは思えぬし、
忠言は尤もだと思うのだが。
何しろ動けない程彼方此方痛むものだから、相手を見上げる顔は酷い顰め面である。
息をするだけでも背筋に鈍痛が走る為、声も低く掠れて、
聞きようによっては恐ろしく不機嫌そうだ、ともとられかねないが)

―――そ、れより、ちょっと、訊きたいんだけれど。

私が、一体、何の上に乗ってる、のか……分かる、か?

(本当は聞きたくない、知りたくないが、此の儘動けずに、
例えば一晩過ごしてしまうことになった場合―――
夜になったら此の、下敷きにしたモノが、うねうね動き出したりしたら堪らない。
相手の返答次第では、今のうちに懐剣でザクザクと、先制攻撃を試みようか、とさえ考えて)

ムメイ > (純然たる事故、その言葉にほう。 と息を吐いた
どうやら頭上から落ちてきたのだろうな、と納得しつつも
しかしゆっくりと首を横に振って)

王国から離れると、割とでかい落とし穴は繋がってる可能性はある――らしい、とは聞いてる
そういう意味じゃ、本当に運が無かったなお前さん

(顰め面にどっか強打したな、と思えば別に気にした風も無い
相手に近づきつつ、問いかけにはああ、と答えて)

休眠中の触手じゃねーかな、下手に攻撃すると起きて逃げられなくなるぞ
……俺の方は目的が済んでるんだがな

(ほれ、と手を差し伸べる
捕まる位は出来るだろう、と言うのが判断だが
それなりに相手も元気そうではあるし、まあこっちは身一つだ
問題は無い、訳だが)

俺はムメイ、傭兵……つーか、ほぼ何でも屋みたいなもんだ
良かったら一緒に連れて行ってやるが、どうする?

(やる事が終わったし撤収、といきたいのが本音だ
何より放っておくのは少々寝覚めが悪そうでもあるし、と思っての提案だった)

コンスタンス > (己の頭上にぽかりと空いた大穴、柔らかく降り注ぐ陽光。
きっと此れ以上の説明は不要であろうし、不名誉過ぎて説明したくない。
運が無かった、と言われれば、溜め息を吐いて頷こう―――として、
また、ずきりと響いた鈍痛に深く眉根を寄せた。

―――――きゅうみんちゅうの、しょくしゅ。

其の言葉を咀嚼するように、不自然な間が空く。
明らかに身体を強張らせつつ、ちら、と己が下敷きにしているモノの影を窺い見て)

……うご、いたら……捕まってしまったり、とかは。

(差し伸べられた手をじっと見つめながら、やはり低い声で。
然し、相手の言うことが正しいのだとしたら、此処にずっと寝そべっている訳にもゆかず。
そろり、そろり、心なしか震えている腕を伸ばして、男の手に縋ろう、と)

……ムメ、イ……私は、コンスタンス、という。
未だ、修業中の身だ……正直に言って、此処は私には荷が重そう、だ。

(満足な武器も無く、防具も無く、怪我だけは気持ちが落ち着けば、
自力で治癒魔法のひとつも使えるだろうけれど。
助け起こして貰えるのなら、遠慮無く厚意に甘えようと、しつつ)

……なので、ムメイ。
良かったら此処から王都の入り口までで良い、私に雇われてくれないか?
護衛に、ついてくれるなら……謝礼は、言い値で支払う。

(何でも屋、の業務内容に、護衛は含まれる筈である。
其れを仕事にしている相手に、タダで甘えるのは申し訳無く。
ならばいっそ、仕事として依頼してしまおうと)

ムメイ > (まぁ、どうも騎士様らしく流石に不名誉な事に首を突っ込む程に野暮ではない
息を吐くにも痛みを感じる様子に、かなり背中を強打したのだろう
そう思えば相手の返答を待ち、問いかけには首を横に振って)

攻撃しなけりゃ日中は大丈夫なタイプだ
夜中になったら……まぁ、面白いもんじゃねえな

(救出されるまで延々と犯される、とは流石に言わない
一応それ位の気遣いはある、だから安心させるように自分に手を伸ばした彼女の手を掴めば、よっと抱き上げて)

コンスタンスな
……寧ろここの構造を判ってる奴なんざ、いるかいないか判ったもんじゃあない
かといって騎士団が踏み込んでも分断撃破されるだろうからな
なかなかどうして厄介なとこだぜ

(少々痛いだろうが、抱き上げたまま触手から降りる
好意に甘える彼女に気にするな、と呟いて)

別にそれは構わねえが……ふむ

(そうして相手の提案に、少し思案する
言い値ねぇ、と考えながら触手より離れた通路を歩き始めつつ
ややあって、相手を見てから意地悪く笑って)

金以外で先払い、っつったらどうする?
俺はそっちでも良い訳だが

(出口の見当がまだついていないのは口にせず、そう問いかけた)

コンスタンス > ………日中は、か。

(恐らく此方を気遣ってくれたのだろう台詞の行間から、
何と無く『攻撃したら』或いは『夜になったら』どうなるのか、辺りは理解した。
手を引いて、助け起こしてくれる程度だと思っていたので、
抱き上げられたのには少しばかり吃驚して、大きく目を見開いたが)

……騎士団でも、敵わないのか?
其れは、……何とも、恐ろしいことだな。

(ならば此の男は相当な手練れなのだろうか、どう見てもたった一人、
此処まで踏み込んできているのだから――――
まさか、彼の方も迷子のようなものだとは知る由も無く。

男が一歩一歩足を動かす、其の微かな振動だけでも未だ痛みが走る。
抱きかかえてくれていることに感謝しなければ、と、懐剣を腰へ戻しかけた刹那―――)

―――――金以外、と言うと、酒か、食事か?
何方にしろ、先払いは無理だな……あとは、女か。

(つ、と握り締めていた懐剣の柄の部分で、男の喉許辺りを指し示しつつ。
緩く首を傾がせて、口許へ優雅に弧を描き)

……ご覧の通り、私は怪我人だ、ムメイ。
お前が、怪我をして弱っている女に無体を働くような男だ、
と言うのなら……其れなりの対応を、しなければならないよな?

(正直に言えばきっと此の至近距離でも、己に勝ち目は無いだろう。
然し―――)

……なぁ、ムメイ。
今日のところは私に、お前を信じさせた儘で、いてくれないか。

(そう、囁く声音で探るように。
名を教え合い、多少なりとも恩義を感じている相手だからこそ、
其の儘、善人だと思っておきたいのだが―――男の返答や、如何に。)

ムメイ >
魔族でも手を焼くからな、そいつは
寝てる時にどうにかするのが一番手っ取り早いが
耐久お化けだからそれも出来ん

(なので無視が推奨されるのだ
安全な時に突っ切った方が遥かにリスクは低いのだ)

ここの構造の問題だ
開けた戦場とは異なり、数で押す事は不可能に近いからな
三百人いても一つの通路に三人いるなら、対三人を百回繰り返せば終わる
挙句、そういう通路は少なくない

(数でどうにもならない代表格のような要素のオンパレードである
そもそも大軍は補給ありきで動くのだから、活躍できる場が違う
そういうように言葉を続けて

やがて、真面目に思案したであろう彼女がかけた声に
くつくつと笑いながら抱きかかえた侭で)

おいおい、早とちりすんなって
覚悟を決めるのは良いが、あくまで俺は質問しただけだぜ?
少なくとも痛みを抱えた女を抱く趣味は無ぇよ

(怪我してんだしよ、と言いながら暗い通路を歩き、霊魂の声を聞く
迷子ではあるが、この場では自分にだけ聞こえる未練の残る魂の声を聞けば出口までは難しくは無いのだ
それに実際の所、そこまで本気で言ったわけではないのだが)

ただまぁ、覚悟はきちんとしてるみたいで何よりだ
ちっと遠回りになるだろうが、きちんと送ってやるよ

(支払いは次に出逢った時までツケてやる、などと笑いつつ
彼女を抱き上げたまま歩く

尤も、王都に着く頃には、すっかり日も暮れているのだろうけれど)

ご案内:「無名遺跡」からムメイさんが去りました。
ご案内:「無名遺跡」からコンスタンスさんが去りました。